すべてのおすすめ
頭の丸みと髪の流れに沿って
手の平を浮かべる
カメラは遠くで蝉のごとく鳴り続け
レンズは割れんばかりに照らす

足を水桶へひたす
過去にも存在した気のする
記憶をリピートさせるよ ....
(1)

駅から海へ
雨が落ち
いつもふたり
草のことを話して



(2)

質屋の縁を
魚らが訪問するよ
季節はとっくに
冬めいてね



(3)

義 ....
くちを とじて
めを とじて
みみを すまして

かんじる もの

うたたねのような
やわらかな

さいぼうとさいぼうを
すりぬけてゆくような
むげん

くちを ひらけば ....
                  「メリーゴーラウンド」 2

  永遠

きりーつ れーい
間延びした声で
教室の空気がとつぜん生き返る
窓のそとをぼんやり見ていると
クラスメ ....
どうせなら
綺麗な水に浮かべばいいのに
ほんのすこし先に
飲めそうな水流れる小川があるのに

にごった水たまりにいる
無数のアメンボ。
そのものすごい密度といったら
日本の人口密度もか ....
それでもまだ日付が変わるまでは 黙っていたいことがあって/わたしは玄関にいる 幼年期に買ってもらえなかった自転車は買ってある 柱にくくり付けられていて 犬のようにはしゃぎもしない 鍵の番号は親の誕生日 .... 何はともあれ
やっとのことでお触りバーにたどり着いた
とにかくここまでの道のりが大変だったのだ
目覚し時計にカミキリムシが巣をつくって
がちゃがちゃ長針と短針を適当に動かすものだから
 ....
十八歳のころから
ひそかに考えてることがある
考えるだけで実行には移してないが
裏山の防空壕跡に入るたび思い出す

そこにはそれはそれはすごいヤブカの大群がいて
それからちょっとしたコウモ ....
                  「メリーゴーラウンド」 1

  トマト

四角いトマトを
作るようなものなのかもね

パイプ椅子からひょいと降り立って
彼女は器用に微笑んだ
制 ....
あなたが本当に美しいのは
意味の脈絡からはみ出すとき
風物の呪縛をたち切るときだ
わたしたちはもっと大胆になろう
わたしのささやかな所有がわたしを名づけてしまい
それと知りながらそれを明示で ....
夢のような色合いの
からっぽの貝がら

心のような色合いの
砕けてしまった貝がら

チクリと指に花を咲かす


害のない言葉など
ないと知りながら
きれいな言葉を
使いたかった ....
人の向こう側に横たわる人よ
横たわる人を跨ぐ人よ
潰された眼は見ていただろうか

白く透ける少女の抜け殻を
地下水脈の夜光虫を
皮膜に隠された結晶体を

地は焦げるほどではなく ....
このままどこかに行ってしまおうか

帰りの車中でそんなことを言っていた二人は
どこにも行けないことは知っていたけれど
その言葉だけで十分満足だった

今、僕らは三人になって車も一回 ....
夏休みの宿題は終わったのと
かあさんは訊ねる
私はもう学校卒業したんだよと
何度説明しても

かあさんは言う
おまえはやく宿題をやんなさい
ツクツクホウシが鳴く前に
とっとと宿題を終わ ....
抱き合うことでしか伝わらない言葉で
君は
忘れられないモールスを
ボクへと送った

ボクは
その意味を図りあぐねて
夜行列車が奏でる和音を
ずっと数えてた

少し開いた窓の隙間で
 ....
小学校の帰り
明日休みだからファイルを3冊も持ち帰るので
ランドセルがすごく重い
体操服も給食着も手提げに詰まっている

ほんの数十分の家までの道程は
まるで荒野の真ん中で見る地平線だ
 ....
熱帯夜に 頭寒足熱を無視して眠った 腕枕
あなたとわたし 悪夢を見たので 明日はバイバイ。

じりじりと 転げ回った 空色のシーツ
摺りきれて 明日のゴミ出しで さようなら。

代用品の  ....
どこから なみうちぎわに きたのか
あなたに てを ひかれてきたような

みぎてに ほんのり のこった じわっとしたかんじ
しろいあわにくるんで ひいて
ずっとちへいせんの むこうま ....
わたしは
花さく野邊のなかで
じっと動かずにいる
一匹の蛙です


やわらかな風に
運ばれてゆく
たんぽぽの綿毛にぶらさがった
小さな種子は
わたしです


水の跳ねる音がす ....
鈍行列車で消火活動に行きましょう
なんて、いかしたメールが
彼女から届いた
僕といえば魂は確かにあるはずなのに
それを入れる器が見つからなくて
朝からオロオロしっぱなしだ
入道雲の ....
足音 は
ほっておくとどんどん先に進んで
呼び止められると不満を洩らす
体 は
手足を動かすことに夢中で
なにを訊かれても聞こえないふりをする
心臓 は
なにかあるたびペースを乱して
 ....
友だちは無免許の医者で
いわく
何にもできないけど
開業している
らしい

患者は患者で
無免許の言葉を聞いて
うれしくなるから
痛みを訴える
うちに
元気になって

そうし ....
ビルが泣く
強い隙き間を
風が
泣きながら吹き抜ける

君の
細い隙き間を
ボクが
吹き抜ける時に

君が泣く
そらに
指を伸ばして
       
世界で
一番さみしい ....
齧りかけの林檎に
齧り付く色メガネ
白い寝巻きにアイスモカ
マルボロを咥え
未だ未完成の休日の朝

壁にかけられた
描きかけの絵画の永遠に
静かに見つめられながら
浮遊する双子の幽霊 ....
残業もそこそこに
今夜もいそいそと帰ってきた
玄関のすぐ脇の部屋で
かつて母だった生き物が
また呻いている


父の三回忌を済ませた頃から
母は溶け始めた
ビデオテープのように過去を ....
からみつくモップと
モップにまとわりつく繊維
群れの腕力
めぐる螺旋 もさり
ロッカーに寄りかかる背中を起こし

居残りモップの羅列
一列に廊下で ふさり 足を投げだして
月の孤独から ....
倒れた自転車から音は聞こえない。

コインロッカーに花束を忘れてきた。

クレーン車の輪郭が闇に消える。

花壇の整列した花々で指先を切った。

低気圧、靴紐を揺らす。

埋められ ....
もうこれいじょう
なーんにもかんがえたくなかった
ところかまわず
からだをなげだして
やーめたっ
なげやりなこえでせんげんして
あとはどこかのだれかが
つづきをするなりちょきんときる ....
最近納豆食べてないと気付いた
胃がいたむ少女は考えているところ
ぼくが新しい自転車を買って
ひなたを避けようともせず駐輪したことを

約束まで12分あればいける
いくつものフィーリングを意 ....
最初から
おじいさんや
おばあさんが
いたわけではないのです
ただ風ばかりが吹く
何もない夕暮れのようなところから
むかし、むかし
と物語はいつも始まるのでした
やがてお話が終わる ....
霜天さんの自由詩おすすめリスト(1528)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
記憶度- 湾鶴自由詩804-8-9
小人- たもつ自由詩704-8-8
あい- 玉兎自由詩9*04-8-8
永遠- アンテ自由詩504-8-7
アメンボ(百蟲譜40)- 佐々宝砂自由詩204-8-7
あるいはスペースを入力してください。あるいはスペースを入力し ...- 黒川排除 ...自由詩4*04-8-7
TOKYO- たもつ自由詩15*04-8-6
ヤブカ(百蟲譜37)- 佐々宝砂自由詩604-8-6
トマト- アンテ自由詩8*04-8-5
ひとつのマニフェスト- みつべえ自由詩1104-8-4
海に花- 春日野佐 ...自由詩7*04-8-4
散水塔に虹- がらんど ...自由詩12*04-8-4
どこかに- たもつ自由詩3204-8-4
ツクツクホウシ(百蟲譜31)- 佐々宝砂自由詩1304-8-4
抱き合うことでしか伝わらない言葉- umineko自由詩704-8-3
魔法- mac自由詩1*04-8-3
涼しいつ(すずシーツ)- 千月 話 ...自由詩4*04-8-3
しおさい- 玉兎自由詩2*04-8-2
- 青色銀河 ...自由詩204-8-2
- たもつ自由詩804-8-2
自分- アンテ自由詩804-8-1
微笑み処方箋- ソラノツ ...自由詩1*04-8-1
台風一過- umineko自由詩704-7-31
最後のワンピース- 快晴自由詩6*04-7-31
肉じゃが- 窪ワタル自由詩60*04-7-31
生モップ- 湾鶴自由詩304-7-31
埋められた飛行機に乗っている- カンチェ ...自由詩14*04-7-30
なげやりなきもち- アンテ自由詩7*04-7-30
待ち合わせ- 船田 仰自由詩404-7-30
童話(物語)- たもつ自由詩22*04-7-30

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