万華鏡 手にとりて
万華鏡 覗きし{ルビ快楽=けらく}
低き満月 血の香り
赤き万華鏡に 見えしもの
遠雷のくらき咆哮
蒼き万華鏡に 見えしもの
接吻の憂鬱 ....
今日は、今年最後の日
1年という単位で区切ると、本当にいろんなことがあった
笑って、怒って、泣いて
そうだった、あの時はこうだった、なんて
忘れないと思 ....
毎年、大掃除をするたびに
部屋が窮屈になっていく
捨てるつもりでいた物が
捨てられない物に変わるから
高校時代に詩を書き溜めたノートは速攻で捨てたけど
久しく読んでいなかった本とかエロ本とか ....
今日で一年が終わってしまいます
贅沢できなかった日の方が多いけれど
笑えた日をたくさん思い出しています
今日で一年が終わってしまいます
慎ましく生きた日の方が多いけれど
喜んだ日をたくさ ....
あ、
あさごはんが
きょうもやわらかい
そしゃくされた
いのちが
おなかに熱くしみとおる
やわらかくなって
この手に
とどくまで
いったいどれほど
かみくだかれたの ....
哀しみのあなたに
なす術をもたない
わたしもまた
その非力さゆえ
自らの存在に
哀しみをおぼえる
星の瞬きの
ひとつひとつが
人の願いというならば
わたしのそれは
確かな理由を ....
最近どうもこころの具合が悪いので
独協医科大学越谷病院で診てもらったら
末期症状の悪性腫瘍だと診断された
インターン上がりの小生意気なやつから
あなたのこころはあと数日の寿命でしょう
なんて ....
正直な話、私は、もう、どこかから活字の詩集を出したり、詩の賞を狙ったり、ということをやる気がなくなった。もちろん、どこぞが、お願い本だして、とか、お願い賞もらって、と言ってきたら、やぶさかではない(笑 ....
付き合ってたって?
同窓会の席で唐突にきかれた
は? 誰と?
と 聞き返すと
詩の交換してらがったって
話 聞いてきたど と
興味津々の同級生
確かに 詩を見てもらった同 ....
届けられた手紙には
何と記されていたのだろう
やわらかく細い筆で
控えめに書かれた宛名が
真っ白い封筒に浮き立つ
切られた封の中から
かさかさと
枯れ葉を取り出すような
仕草で広げ ....
正月を飾ること
それは時を飾ること
できるだけ綺麗に
できるだけ美しく
飾ってあげたい
正月を飾ること
それは時を迎えること
できるだけ広く
できるだけ多く
迎えてあげたい
....
12月30日。
今年一年を振り返る。
毎年、繰り返される頭脳の働きおさめだ。
もちろん、1月1日の0時には、働き始めるので、頭脳に休みは許されないのだけれど。
毎年、毎年、この働き ....
ガキの たまり場で
酒をのんではいかん 煙草はやらん
けれども 未熟なものは魅力的だ
とくに夢が好きだ 全力をつくして
やぶれさる きみが好きだ
静かに燃えている胸の炎
雪の舞い散る冷えた空気にも
消えないで燃え続けている
このままあなたに会えないで
一人きりせつなさにとらわれて
涙の河で溺れてしまうなら
胸の奥の埋み火消してしまお ....
昨晩から一年ぶりに実家に帰ったが
田舎のはずの実家も次第にひらけていて
もう田舎とは言えない環境に成っていた
料理は得意だがおふくろの味の料理は
また格別でとても美 ....
逃げ出すフライドチキンを追いかけるサンタは値崩れプライドレス。
弱虫チキンを追いかけろ!フライドプライドチキンレースいん師走。
ドナドナぼくはトナカイ売られ ....
詩人のさだめとして
生きることは
茨の道
自分の苦痛をフィルターにかけて
美しく輝くものに変えねばならない
世間の不条理
我が身にも降りかかる
ある時は
腐臭ただ ....
静かな湖面に
あなたとわたし
ふたりきり
いつもは感じ得なかった
あなたの男らしさを
ちょっと見直してみたりして
(フレアミニなら喜んでくれたかな
季節はずれの湖面に
あなたとわたし
....
夢のなかで、
女にふられたので、
冬の海で、
バタフライして死のうと思った。
目が覚めて、
ああよかった、
わるい夢だった、
と思ったのに、
やっぱりそれは、
夢じゃなかった。
俺 ....
勤める店のある街には
空は上にしかない
疲れた街路樹から
遥かに上
高く遠く硬い
季節は駆け足で過ぎてゆく
日々は戻らぬから
私は大人にしかなれず
この街が似合う年になって
こ ....
久しぶりの
雨の
窓叩く音が
私を招く
人影もない
真夜中の
常夜灯に雨は
照らされて
絹糸のように
白く光っている
時折過ぎる車の
雨の飛沫が
耳を掠めて
....
息を飲む
この瞬間にもハイエナは
俺の蜜を奪おうと目を光らせている
人と人との出会いの物語
いずれエピソードになり
別れが待ってる
一粒の涙を残し
静かに愛する人と過ごせ ....
だが
落葉の時間をへて
絶え間ない先送と 既了の境域へ
戻るか
コウシュの旅人
蒼茫の中、
一際
あおく、沈んで
そこで意味の果実は
割れ、
残照 ....
根雪というも、いずれは川になる
姿は消ゆれども
解き放たれる
いずれは川になる
根雪 去ったあとから芽吹く、新芽に
何かを告げることさえ請いもしない
落ち葉はいずれ母になる
....
口の周り
ベタベタにして
ナポリタンを食う
あんたねー
子供じゃないんだから
カウンターで
タバコの煙を鼻から出す
ママはうれしげ
公衆便所の7階から飛び降りるとき
どっこいしょと
言ったか言わないかで揉めているのだ
(百万人に一人の確率で)
雷雲が発生し
キンモクセイがアッパーカッ ....
全速力で 逃げろ
手近な やさしさに
癒されてしまわないように
ただ ただ
強く願うんだ
たとえ 叶わない恋でも
深い森の中では
フクロウが夜を歌ってる
あの娘は眠りの浮舟に乗って
夜空に漂ってる
僕は時の移ろいを感じて
すこしばかりお酒を飲んでいる
通りに出れば路地裏で
アスファル ....
母が苦手だった
僕のこと
何でもわかってるように言うから
イライラした
でも
母と大喧嘩した日の夜
ムシャクシャして寝付けなくて
水飲みに降りた時
僕は 見てしまったんだ
....
そういえば
愛していた名前を忘れました
みっともないなぁって
笑ってました
毎日毎日
ターンテーブルに向かって
韻をふむのです
そしたら
右と左が分からなくなりました
....
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