工夫して
節約して
我慢して
それでも欲しいものが買えず
買うべきものも買えぬまま
苦労して
落ち込んで
叱られて
それでも人に認められず
行くべきところも行かれぬまま
何 ....
フランベルジュという剣がある
焔のように 刃を波打たせて
華美な装飾に身を飾った剣
きれいな剣だと思う
でもその実 本当は
相手を悪戯に 傷つけて 苦しめて 殺してしまう ....
あめのなかに
ゆきのまじる
ぶーげんびりあの
かねのねの
音のあまつぶ
しらゆきまじる
むすめはやらない
むすめはやらない
{引用=三つで病に
五つで迷子 ....
あの日
砂利道で蹴り上げたものは
小石 なんかじゃなくて
はっきりしない哀しさだった
どこかに行けそうな気がするのに
行くべきだと思うのに
どこにも行けない自分だった
何 ....
こわいのです
この果てしない草の海が
どこまで行っても地平線しか見えて来ない
この世界が私はこわいのです
風がびょうびょうと吹き荒れる草原のただなかで
私はひとり立ちすくんでいます
絡 ....
チャーリーブラウンは後退なんかしない
あの頃に踏みとどまっているだけ
英語の勉強になるならと
無理して読んでみたけれど
やっぱし後退なんてしてくれなかった
それがリアルってやつ
細い線で描 ....
もう昔のこと
ある国があった
その国の人々は
自分が良いと認めたものしか作らなかった
自分が気に入らないものは作っても全て壊した
自分が良いと認めたものしか使わなかった
自分が気に入らない ....
1
鎖骨のようなライターを着火して、
円熟した蝋燭を灯せば、
仄暗いひかりの闇が、立ち上がり、
うな垂れて、黄ばんでいる静物たちを照らしては、
かつて丸い青空を支える尖塔が ....
夜、
左の肩甲骨に
小さな傷が生まれた
羽根でも生えてくるのなら
わたしはきっと毟り取ろう
朝、
柔らかい霧雨が降ってきて
わたしは傘を捨てた
強く責めるなら抵抗もしたけれど
....
みなさんどうしてそんな顔してるんですかと
もう猫も言わない
電車はいくつもの死体を引きずって走る
国民みんなにワライダケを月一回配給すればいい
ついでにあんこにくるんで北朝 ....
たとえその花が
どんなに綺麗であったとしても
どんなにあなたが好きであったとしても
だれもが知っている
だれもが持っている
どこにでもある花では
だれもあなたらしさが見出せない
人は ....
ブランコの順番を並んで待っている
子ども達の笑い声が響き渡る
傍らで親達は井戸端会議
夕飯の献立で頭がいっぱい
この場所にミサイルは届かない
滑り台で横入りしたと
些細な事で喧嘩が ....
空腹にて地下五階で殺された-
通勤の電車で色白でお餅みたいな顔をした女子高生とよく同じになる
彼女は池袋まで眠っている
詰め所にて。
代わる代わる雑工の同僚たちが
....
お先が真っ暗だからこそ
心に鮮やかな火を灯そう
頭に絶望の花がさくのなら
希望の詩を綴り続けよう
社会の歪に負けてしまった友達の
生贄なんかにならないように
目に ....
夏の僕らに
色をつけるなら、たぶん
それは透けてゆく、ライトブルー
てのひらに載せた水を打ち上げると
はじける あなたの 歓喜、にも似た
飛沫が 止められない光を集めて
虹を降 ....
君の心は黄緑色なので
僕のようなオレンジ色の心とは
似合わない
もともと黄色は同じだったのに
どこでどうしたのか
君は緑と
僕は赤と
混ざっていった
もう黄色をいくら混ぜたとしても ....
今夜は 君の部屋にあがれないんだ
意気地がないワケじゃないんだ
今夜は 君の部屋にあがれないんだ
君が嫌いなワケじゃないんだ
靴下に穴が開いていて 靴を脱げない
ただ 今日は靴下に穴 ....
現場のスポニチでミス日本を見る
現場は男だらけで価値が無いので新聞のそういった記事にも敏感に興奮してしまう
ああ俺もミスコンを開いてみたい
難しい顔をしながらもっともらしい事を言って
審査員席 ....
君は気付いてた?
プライドがとても高い君は
いつでも僕の右斜め前
その半歩先を歩いているね
そこが君の指定席のように
表情を伺ってばかりの僕は
いつでも君の左斜め後ろ
その半歩後 ....
僕が握っている
ボールペンの
インクの中に
君が詰まっていたらいいのに
朝ごはん食べる
フルーツヨーグルトの
フルーツといっしょに
君が混ざっていたらいいのに
にゃんが時々つか ....
今は
モノが壊れ修理に出せば
直されるのではなく
取り替えられる
しかも悪い部分だけが
取り替えられるのではなく
まとまり全体ごと
抜き取られてしまう
使える部分の方が多いというのに
....
深夜に太陽が昇る
俺は頭に血が上る
まだまだ、自分の宿命を見つけることできず
モラトリアムな時を過ごす
あちこちに回る街には
それぞれのドラマがあって
知る由もなく
....
線路脇の小石を濡らす黒い雨
焦げ臭い騒めきに揺らぎ
くしゃみの止まらない僕
感じる間も儚く手放してゆく微睡み
翻して僕は
二月の呼び声へと駆け出す
湿った呟 ....
お昼時しか食べられない
よし牛の牛丼
なんだか
味が変わったような気がする
不思議だよね
東京タワーは郵便ポストより真っ赤だし
飯倉の交差点には
いつも機動隊の車両がとまっている
交差 ....
喫茶店の中は
小さなロッジを思わせた
ランプの橙色の明かりは
それでもやはり薄暗くて
カウンター席の後ろでは
まだしまわれていないストーブ
季節に似合わなくても
この店には似合ってい ....
私は今こそイナバウアーしようと思う
一年間この時を待っていたのだ
君はあの感動を思い出せるか?
君は感動したことを大切にしているか?
私は流行というものに対して今こそイナバウアーする
これで ....
誕生日おめでとう
渡した黄色い包み
中には白い帽子
大丈夫
髪の毛がなくたって
これがあれば
温かいよ
大丈夫だよ
大丈夫だから・・
ねぇ
ここで私が泣いち ....
家族が俺を愛さなかったのに理由なんてない
ただバカだったからだ
自分は上手くやれると思っている
愛なんかよく知らねぇくせに
朝
君は 泣いて
朝
戸を閉めて
二人はもう一度夜を創造する
血 を ながして
朝
ひ か り
二人が生んだ夜を
野蛮な 夜を 漂白する ....
あなたの言うことは
すべて正しいの?
あなたは間違いを
絶対しないの?
そうだよって胸を張れる人は・・・
寂しいね
人というものを理解していない
間違ってばっかさって苦笑いす ....
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