喜び
それは毎日の中の平凡な暮らし
喜び
それは生きているとゆう幸せ
喜び
それは与えられた環境の中の幸せ
喜び
それは助けてくれる友が居るとゆう幸せ ....
パンのみにいくるにあらずとパンなしではしんでしまいますよ
数えれば29個も
もっと切ってひらいてつまんでいけばたくさんの
おれを連ねてきたものだなあ
たてに
たてだけにかさねて
....
いつもよりほんの少しだけ
笑うことができるのなら
一日がすごく楽しくなれると思う
いつもよりほんの少しだけ
花に気づくことができるのなら
悩んでいることがすごく減ると思う
いつもよ ....
折りたたまれてゆく季節は
いつか振り返れば
一瞬なのかもしれない
湧きいずる水におされて
いま
雲母のいちまいが
なめらかに遠ざかる
使いきれなかったノートの白さ
描ききれなか ....
ぼやけた頭
静かな水面にさざなみがたつ
昨日の俺は冴えてなかった
今日の俺は流れて消えた
明日の俺は歌うだろう
立ち止まり見上げる星空
目を凝らせばあの子の笑顔
....
仄白く明けてゆく空と
暦の眠りから覚めた蕾が
共鳴して
三月の和音を弾く
冬を忘れた陽射しは甘く
僅かに紅を挿した絹の切れ端に
はなびら、の名を与える
こころにある哀しみや空洞を ....
傘のほね
しずく垂れるさきっぽ
ぼうっと煙るような空を
みていた
置き忘れた想い
片手いっぱい
こぼさないように抱えたまま
見つからない答えを
いつまで待つの
むらさきの花が ....
白く鮮やかに咲きほこる、
一本のモクレンの木の孤独を、わたしは、
知ろうとしたことがあるだろうか。
たとえば、塞がれた左耳のなかを、
夥しいいのちが通り抜ける、
鎮まりゆく潜在の原野が、かた ....
頼むから
「お宝」なんて言葉は使わないでくれ
宝に「お」を付けるのはやめてくれ
なんか下品じゃないか それでも宝なのかって
ありがたがる気持ちはわかるけど その敬意は卑しいぞ
みんなが「お宝 ....
いまここに
来たるべき夜の紺青は
誰しもの
奥深くに眠る
逃れられない
悲哀の色をして
春はいつのときも
悲しみ覚えたかたちを
おぼろに映すから
すこし涙もろくなる
さ ....
喉が渇いたので
駅のホームのキオスクで買った
「苺ミルク」の蓋にストローを差し
口に{ルビ銜=くわ}えて吸っていると
隣に座る
野球帽にジャージ姿のおじさんが
じぃ〜っとこ ....
枯れない花にはなりたくないと
そう思えたなら
きっと美しく咲けるのでしょうけど
二番目の故郷の街を君の死で飛び出して 神父か詩人になるかで悩みながら 各地を放浪し この街に流れ着き 答えが出ないまま この街の神学校に通い 僕はミスター・ドーナツで働きながら詩を書いている
詩 ....
信じる事をやめないで
幸せは必ずやって来る
苦しい時には共に耐え
互いの不幸を共に泣く
信じる事をやめないで
毎日笑顔を絶やさずに
歯ブラシ片手に腰振り
信じるものは何ですか
....
たくさんの花を枯らした
サボテンやアロエも枯らしたし
ケフィアやカスピ海ヨーグルトも駄目にした
それでも命は大切にしなければならないからと
小さな虫はその形や色が嫌いでも
なるべく殺さず ....
あれから
いくつ春を
数えたかしら
わたしの中に眠るあなたは
春ごとに目覚める
黒と白の斑尾模様の猫が
出迎えてくれた細い路地
人の気配が消え
静まり返った石畳
入り組んだ奥 ....
少しでも多くても不仕合わせ
思うようにならないことが積もり
この世で何より重力を増す
叶わぬことが多すぎて
願うことさえ忘れてしまった
もう夢は夢でしか観ない
....
表と裏は
本当は裏と表かも知れないって話を
当たり前の事だけど
生き物は羽だとか羽根だとか
落としたりはするけどいきなり生えたりはしないって話を
引力に掴まえられて
土に還 ....
二日遅れのホワイトデーの
白いリボンを髪にのせて
ふわりと回ってみせる君は
大きくなったら
メイドになりたい
という
人様に奉仕したいとは
見あげた心がけだ
と
解釈は準備してお ....
こわがらなくってもいいんだよ
花は君を食べやしないよ
ただやさしい香りを放つだけ
春はこんなにもあったかいから
生まれたばかりの君にもわかるはず
だって春は君の母さんのぬくもり
ほら大地に ....
らっきょの「ら」
らっぱの「ら」
つるつるって食べるのも
あったよね。
そばぢゃないよ
わたしって。左利きで
不器用すぎるから
はさみさえ上手く扱えなくて
型紙から
あなたを ....
公園のベンチに腰をかけ
新聞を読む初老の男の人の手が
小刻みに震えている
新聞から文字がひとつ
またひとつと落ち
足元で意味とは別のものとなった
そのようにして人は幸せになっていくのだ、と ....
俺たちは温泉だ
まだ掘り出されていない温泉だ
武田信玄でも見つけられなかった温泉だ
俺たち一人一人が心に隠し湯を持っている
自分自身をボーリングしようぜ
湧き上がろうぜ 天高く噴き上がろうぜ ....
飛べない鳥は空を夢見る
泳げない魚は海を夢見る
走れないシマウマは高原を夢見る
詩が遠くなった僕は夢を語れない
慌しく時代は僕の目の前を通り過ぎ
怪しげなひげは僕の足をひ ....
どうして人は空を飛べないの
小さな少女のふとした疑問
どうして人は空を飛べないの
人は大地を守らなければならないのです
大空を自由に飛びまれたら
人は守らなければならない大地を
破壊し ....
答えればいい
君は君を壊せば世界と自分がおさらばだとか
思っているかもしれないが
世界は君を含めてるから
君が目をひらいてるから世界は
ふたつは寸分違わずおなじもので重なっているわけ ....
宇宙刑事 になりたかった
ジャッキー・チェン になりたかった
藤子不二雄 になりたかった
諸葛孔明 になりたかった
内村光良 になりたかった
スピルバーグ になりたかった ....
何も描かれていないその絵本は
風の中にあった
ミルク色をしたその紙の上に
風が運んだ川のせせらぎの音を
優しくのせてゆく
絵本の中では
水は静かに海へと流れてゆく
絵本の右上から小鳥のさ ....
春はまだ来ない
ここの春は 遠い
そして 一度やってきても
すぐに表情をかえてしまう
はる という音を発せようものならば
嫌でも 過ぎ去った季節を思い出させてくれる
けれど ....
揚子江のほとりで
あなたは生きてください
わたしは揚子江の様子は知らないけれど
多分あなたも同じくらいに知らないでしょうけれど
揚子江のほとりにも花は咲くでしょう
この年になっても花の名前は ....
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