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やっとたどりついた水死体が
黄緑の棘のある 白薔薇のいばらのしたに
寝っ転がっていて 飛び出た澄んだ眼玉で
悪咳が流行ってから澄みゆく空を
わらうように泣くように眺めている
しずかに
夜明 ....
{引用=松林のなか
天地をつらぬく彼女の
黒髪は降りかかる雨粒になる
風になる
セーターやマフラーになる

強く抱き寄せて
白い唇がゆっくり閉じていく
終わりの海 ....
二〇一四年九月一日 「変身前夜」

 グレゴール・ザムザは、なるべく音がしないようにして鍵を回すと、ドアのノブに手をかけてそっと開き、そっと閉めて、これまた、なるべく音がしないようにして鍵をかけた ....
月の灯り陽の光り

誰もいない銀の馬車 

不幸など誰が予測できるだろう

誰も予測できないから不幸ではないのか

あの人たちも

傍らで見覚えのない家族が啜り泣いている

 ....
二〇一四年八月一日 「蜜の流れる青年たち」

 屋敷のなかを蜜の流れる青年たちが立っていて、ぼくが通ると笑いかけてくる。頭のうえから蜜がしたたっていて、手に持ったガラスの器に蜜がたまっていて、ぼく ....
二〇一四年七月一日 「マクドナルド」

 けさ、近所の西大路五条のマクドナルドのカウンター席で、かわいいなと思った男の子に、ぼくの名前と携帯の電話番号を書いた紙を手渡したら、大きく目を見開かれてし ....
二〇一四年六月一日 「偶然」

 あさ、仕事に行くために駅に向かう途中、目の隅で、何か動くものがあった。歩く速さを落として目をやると、飲食店の店先で、電信柱の横に廃棄されたゴミ袋の、結ばれていたは ....
{引用=けれども
私には私がいません
不透明な秋のなかで
落とし物のように透過されたから

風は銀河を
みだりにはせず
根の調べに
いそいそと弾むばかりで

川魚のことや
難読地 ....
ある日の繊細さが
風鈴の音の揺らぎで夏を作り出したように
きっかけという名を
古ぼけた電話帳で探したときに
故郷につながる道の霧が晴れていった

生まれてきたという引き金は
生きてきたと ....
許されるならば
喜怒哀楽の頁にはさみこんだ
しおりをほどき
薔薇のトゲのように
愛は血まみれの行為であったと
旅立つひとに告げたい

愛は規範をもたない
むくんだ背すじに頬をあてて ....
わたしの箱庭に
あなたは知らぬ間に住み着いた
わたしの瞬きと
全く同じ速度で歩くあなたの長い脚
箱庭に建てた立派なあなたの小さなお城

あなたは毎日
聖書を洗いながら歌をうたってる
わ ....
 
 七ヵ/{ルビ = レ}

 {ルビx=kha}

 是、

 {ルビ眼=yeux} {ルビ灰=gris}繰る

 + tz



 {ルビ睡蓮=セイレーン} 啼く
 ....
あなむにしす αναμνήσεις


 すべて無くしてしまった
 その記憶だけが積もって
 ふたりはひとつになって
 ひとつはみんなになって
 そんな頃のあなむにしす

 ....
 
{ルビ裸の府=la préfecture nue}{ルビと=&}{ルビ蔦少年=Ivy boy}



おまえの「 {ルビ反=anti}・落椿 」 

{ルビ祕密の店舖=magasi ....
導かれることを望まない答え

頁をめくられることを望まない書物

人生を望まない子供

見られることを望まない夢

如何なる声さえ聞くことを望まない耳

捕らえられることを望まない ....
かたことと音を立てて、
工具を扱う。

わたしの友人は機械たち、
だから直してあげなければ。

かたことと音を立てて、
工具を扱う。

彼らは眠らずに、
ただ働き続ける。

そ ....
誰が作ったのか
何のため作ったのか
何故 贋物と判ったのか

話はつきないのだけれど
人形は人形
そんなに贋物よばわりされても
と照れ笑いをしているようで

  僕らの本物 ....
 
匣 猫佐   Necoské Xhako

肉袋 義眼   Guigan Nyqbucro

處理場 ヨウコ   Yoko Shoriba

 ★

深川 ナイフ   Knife ....
 
| | - > | | O ´ / 川 ラ ? ⎿ @ 手



雨 季

内 科

納 豆 表

炭 泥 菅

? 2 cutter

野 出



 ....
  
  
 Ô p λ p y / 2 λ n 8 λ a y

 + 0 y / 2 λ g p λ j a ^ a

 y + | g a y j 0 t a j g ⊃ a ж ....
1 夏雨

梅雨の長雨にうたれていますのも
窓辺で黙って日々を記すものも
ガラス瓶の中で酒に浸かる青い果実も

皆んな夏でございます

あの雨のなか傘を忘れてかけてゆく
子ども、あ ....
昏い海の波間で
人魚にもなれなかった
青白き亡霊たちは
海よりも深い森のなか
銀竜草の霧のなか
木漏れ日のような朝露から
こぼれ落ちたのだ

月の投げた銀の網が
のたり、と揺れて ....
{引用=
こわれた家で待っています

むかし きいたことのある
こんな声、です

「死んだ子たちはけだかいので
 星になったりしません
 晴れ空に光がみちるだけです」

(おし ....
どこまで漕いで行こうか
こんなにも暗い夜だ
幽かに揺れている水平を
描いているのはいつの波紋か
この舵だけが覚えていることだ
銀の月が爛々と眩い
溶けているのだな、おまえ
うつくしく ....
雨と雨との距離を測りかねて
戸惑いに揺れる傘は
五月の鋭敏にやられた心です
ビル街はところにより墓地のよう
予報どおりに雨は止みました
枯れかけた花束の空ですけれど
新緑が瑞々しいですね
 ....
{引用=
人形が落ちていきました

夏の、空に。

アイスクリームがとけるまで待てなかったのです。


お猿の絵をかいていた女の子が

「待って」

と ちいさくさけん ....
濃灰色に、重く雲があって
息苦しいような午前中に
雨がふりだした
傘が咲くだろう ひとはそのひとの人生のために 雨の底を歩いてゆく
歩んだ歩数のおおさ すくなさ おもさ かろさ
かろやかにた ....
すべての川は流れている
すべての故郷の川は流れている
耳を傾けるならその川の流れを
聴くことができるだろう

乾ききった風と砂しか入らない
窓からせせらぎが流れてくる
台所の床をひたして ....
{引用=*筆者より――ちやうどこの時期、十二年書けずにゐた詩作が復活して三ヵ月が経ち、十二年分のマグマの噴出が落ち着いたこともあり、いま読み返すと力が抜けてゐる感があつてそれが良い方にも悪い方にも出て .... *

・・・・・・・、・・・・・・・、・・・・
・・・・、・・・・・。
・・・・・・・・
・・・・・
・・・、・・

いいえ 堕ちたのは君たちです
堕ちてしまったから脳を損傷したので ....
ryinxさんの自由詩おすすめリスト(1180)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ちっぽけ- 田中修子自由詩9*20-12-27
_128√e980_(sea_of_the_end)- 津煙保存自由詩4*20-12-14
詩の日めくり_二〇一四年九月一日─三十一日- 田中宏輔自由詩13*20-11-29
Raman__(分光)- アラガイ ...自由詩16*20-11-24
詩の日めくり_二〇一四年八月一日─三十一日- 田中宏輔自由詩16*20-11-23
詩の日めくり_二〇一四年七月一日─三十一日- 田中宏輔自由詩13*20-11-18
詩の日めくり_二〇一四年六月一日─三十一日- 田中宏輔自由詩15*20-11-11
愁思と不在- 道草次郎自由詩9*20-11-3
夏が繊細さを手放すとき秋は虫の音を抱きしめる- かんな自由詩520-9-21
- 白島真自由詩1820-9-12
箱庭のあなた- 桜蜜自由詩320-9-7
夏至- 墨晶自由詩2*20-6-12
あとごふいおん- AB(な ...自由詩520-6-7
Sylvie_et_Sylvius- 墨晶自由詩4*20-4-12
Wish- 墨晶自由詩3*20-3-14
部屋と雨降り人形- 大町綾音自由詩7*19-12-1
ミシガン・レリックス_3- AB(な ...自由詩10*19-11-30
群像- 墨晶自由詩2*19-10-22
風景- 墨晶自由詩2*19-9-24
l'été,_à_quelqu'un,- 墨晶自由詩1*19-8-11
夏の記し(三編)- 帆場蔵人自由詩619-7-15
月(2)- 新染因循自由詩6*19-7-2
六月の朝- 羽衣なつ ...自由詩1619-7-1
- 新染因循自由詩17*19-6-22
五月の鋭敏- 新染因循自由詩9*19-6-14
かげ- 羽衣なつ ...自由詩17*19-6-14
あじさい- 田中修子自由詩17+*19-6-8
それぞれに川は流れている- 帆場蔵人自由詩15*19-5-30
旧作アーカイブ5(二〇一六年四月)- 石村自由詩17*19-5-30
The_END- ハァモニ ...自由詩5*19-5-28

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