むこうの木々が 影になり
すべてのものが 暮れなずむ
なにかをみることを忘れて
貝のようにとじたまぶた
ずっと ずっと まっていた
やさしいひかりの ふるのを
地表を背に ね ....
本当に
忘れられないのは
あの人ではなく
あの人以外の
すべてを無視して
恋をしていた
私の姿
梅俺杏桃桜の順で君から遠い
ぷちん
なにかが切れた
音がした
いつもの会話
悪ふざけの途中
短い言葉を吐き捨てて
出ていく君
そんなにも
いっぱいいっぱい
あふれそうな苦しみを
少しずつ少しずつ
育 ....
朝靄の中
白い影が一歩また一歩
呟く声の方向は
白い視界の中の山脈
吹雪いている心の中の
一線の黒い帯赤い線
ほんの三ヶ月前には
仄かな暖かさのため
身を寄せ合って生きてきた
そ ....
コンビニに蛾が集まり
一人一人つまらない買い物をしていく
煌々とその姿を照らしあげる
灯りはどこから来てどこへ行くのだろう
ほとばしるエネルギーは
灯りは
なんのためにそこまで明るい
....
軒先のんきな風鈴が
遠くの空を眺めてる
空だか海だかわからない
水平線を眺めてる
子どもたちが遊んでる
白い浜がお気に入り
いったりきたりする波を
にやにやしながら眺めてる
ばかにきれ ....
私の中にいる
魂が
何度生まれ変わろうと
私の心は
一度だけ
私と共に生まれ
死んでいく
魂には
私の生きた時間が
記録され
心は
私と一緒に
消えていく
決して ....
久々に一人で実家に帰る、晩
何処か名残り惜しく
幼い息子の肩を抱きつつ
嫁さんに少々草臥れた足裏を揉んでもらう。
*
久々におふくろの味で腹を満たした、朝
何処か名残り惜しく
....
私は、白波。
晴天の大海で、一人
遠くから呼ぶ
あの太陽
の熱い眼差しを身に受けて、踊り上がる
私は、白波。
瞬時に見渡す、海面、あちらこちら
それぞれの、個性の、白波等
それぞれ ....
僕は+の事が出来ません
部屋を綺麗に出来ません
部屋を汚すことは出来ます
自分から動くのが嫌いです
誰かの後をついてくのは好きです
他人と一緒にいるのは辛いです
一人ぼっちでいるのは幸せで ....
もう少し咲いてたいよね夜明けまで歩く
君の放った言葉の矢が
僕の胸に刺さった
焼け付くように痛むのは
君の痛みが伝わったからで
僕は傷ついてなどいない
むしろ
君の痛みを
少しでも代わってあげたくて
でもどうにもな ....
眠れないときは
ピストルを撃つに限る
男は二階に上がり
机の引き出しから
真っ黒い拳銃を取り出す
そして四方八方にむけ
引き金を引きまくる
弾丸弾丸弾丸弾丸
欲求欲求欲求欲求
星屑星 ....
うさぎが消えた
金色の爛々と光る目を背け
月から
二度と帰ることはない旅に出た
宇宙の光のひとつとなった
月にミサイルが落ちたとき
それからうさぎはいなくなった
地球の醜さにもう飽き ....
すれ違う時、片方の目は開かない。
かけたい言葉/話したいという欲求を抱えたまま
最後の最後で死に別れる。
(何処かで、会えます様に。)
会いたい・・・・。会いたい・・・・。と思うのは
魂 ....
聞き捨てた
島へ渡る船なんて知らないから
僕らは港を探しに歩いていたんだ
見たこともない白い浜辺
ただひたすら国道のガードレールに沿いながら下る
海は眩しくてずっと近かったから
額から ....
寝ても覚めても
抜けられない
寒いからって白い息を用意するリアル
最低な感覚だ
寝ても覚めても
言われる言葉はお決まりの一つ
求めているのはリアルティなんだ君
笑っちまう
あんたが求め ....
差し出されたその檸檬を皮ごと齧ると
予想していた強烈な……味はなく
心底ほっとして わたしは
手招きにも素直に従いそちらをみた
、夢と 悟り なみだは 途方に 暮れて
西側の窓から合図の ....
ミサイルが雲を吐き出していく
いつものように飛行機ならばよかったのに
女だって子どもだって
味方を攻撃するものは殺す
復讐の芽を摘むために
一族郎党皆殺す
不用意な情けは平和を遠ざける
....
風が吹いて
森の産毛がわっさわさ
木々が揺れる
私の産毛もわっさわさ
森が色濃く息をする
膨らむ膨らむ
私の心も
一体となって
一部となって
広がる意識と感覚
目を開けると
生命 ....
その朝目覚めると、背中に妙な違和感を覚えた。
嫌な感じじゃない、何だかこそばゆい、くすぐったい、
でも、誰かに背中を優しく撫でられているような、柔らかい陽に包まれているような、そんないい感じ。
....
この目で
見たままに
撮ることの出来ない
写真のように
この心で
感じたままに
伝えられない
言葉がある
今ここに
あなたを呼んで
この景色をみせたくて
あなたを抱きしめて
....
雪とけて太陽も笑いだした
ガキの頃から消えやしない
神をも恐れぬ万能感
何でもできる気がしてる
実際はどうだかなんて
そんなの些細なことだろう
ティッシュ配り断るの苦手
散髪の予約がめんどくせぇ
ムカつくこと ....
あんぱんを買って
自由席に座ろう
窓の外を眺めるのに飽きたら
文庫本を読もう
何を読んでいるかなど
乗客は誰も気にしないだろう
昼過ぎには着くだろう
次はバスに乗り換えよう
冷たい水を ....
心の芯に哀しみがある
それがどうしても声にならない
岐阜駅から長良川まで歩く
今日は少し増水している
空は曇り
私の心も曇ったまま
心がしんと冷えて
命の底を視てみると
どす黒 ....
自分の姿も見えないくせに 多くの人を傷つけて
その傷口に入り込んでは 自分の居場所を見つけたりする
端役のくせに 主役をエキストラにしてみたり
助けたと思った相手に 救われたり
大事な ....
背伸びをしていた幼子が
やがて高い視点を持つように
何はなくともお前の魂は
ゆくゆくは輝くだろう
磨こうとして
擦り傷だらけにならないくていい
鈍い光を孕んでも
摩耗していくよりマシだろ ....
くたびれたくたびれたんだやわらかになりたいという気持ちがうかぶ
もっと手を抜いてもいいよ、うん、そうそう、そんな感じでいい、大丈夫
空をみて君の好きな色しているよ 忘れたくないきれいな ....
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