爽やかな朝が座禅を組んでいるのを遠巻きに見て、
賑やかに客が行き交う池のある庭に面した廊下に立っていたおまえは
鼻を垂らし、
昼も夜もなく透明な凍りついた顔で笑っている

やがて厳しい冬が過 ....
駅から家までの道を歩きながら
様々な方角へと視線を分け入らせていく
見たこともない花が咲いていたり
知らなかったガソリン貯蔵施設があったり
私の視線は細くしなやかな糸のように
ど ....
雨の音は止まず、俺は今夜も眠り方を忘れて呆然と横たわっている、疲労しているような、それでいて冴えているような奇妙な感覚は、麻痺してしまった日常のタイムテーブルから一時こぼれ落ちた結 .... 手を広げ…じっとみつめてごらん
言語ではない太古の温もりを
こちらに語りかける
生きものに見えてくる  
セニョリータ
もしもぼくらの星が駄目になっちまったら
君の目を見つめてこう言うよ
セニョリータ
愛してる
世界が終わっても
二つに裂けないのが二人の愛さ
セニョリータ

都会 ....
肉屋の軒先で 雨宿りしながら
ぼくはグラム398円の値のついた
ショーケースの中の
肉の切れ端を見ていた


タバコに火をつけた


ヘンドリックが
食肉になって
 ....
遠目から見れば透明な少女
空虚なココロは空気より軽い

二束三文で売った純潔
青い春はこれにて終結

「これっぽっちの温もりだったら
ひとりぼっちと大差ないや」

傷付いたって気付い ....
灰色の道の上に
ひとつの疑問が落ちていた
ずいぶん昔 この胸に生まれ
しなやかに若木のように育ち
そして出て行った
いつか答えを見つけるのだと
朝の光が包む白い道を
振り向くこともしない ....
君がみていた私
私がみていた君

それぞれ存在していたようで
輪郭のない者たち

今はもう触れる事はないすべて

知らない街で
バスを待ったけど
僕らの目的地に行くバスはこない ....
「なんか、お前いつも1人ぼっちだよね」
「ううん、0.5人ぼっちよ」
「まぁそうだな、オレたちはまだ半人前だしな」
「誰か0.5人ぼっちの人いないかなぁ」
「それで1人になれるとか」
「うん ....
父の衣服が
風も無いのに揺れだした。

一人でうずくまる東京のアパートで。

死の間際
僅かな体力と精神力を右手に込めて
「お父ちゃん。お父ちゃん。」と呼ぶ娘たちの両手を
ほんの少しず ....
紙箱に仕舞われた
細いヒールの靴を
何十年かぶりに取り出す
一歩
二歩
あまりの痛さに
これはもう私の靴ではないと
知る
おそらく知っていたけど
今日、知ったことにする

おそろ ....
会社を辞めたのは転勤の話が出たからだった。

もともと地元採用だったのだがぼくの仕事ぶりが無残で本社で無期限の研修を言い渡されたのだった。

たしかに会社には迷惑をかけていた。

でも妻と ....
夢中で追いかける姿が かわいくて

手を振って スピードを上げてしまう

いつのまにか 意地悪をしている 自分がいる

初恋の相手に 意地悪をした記憶がよみがえる

意地悪でしか 愛情 ....
自然な姿
包み隠さず素直に
輝きを放っている

花が持つ力は強い
香りと見た目で癒やされる

花畑を歩く
天国に降り立ったみたいに
全身が愛になっていく

まだ見たことがない花に ....
(ぷつぷつ)

     海ぶどうの外灯が
              (ぷつぷつ)

光の波を地上へ送る 
                 (ぷつぷつ)
        交差点  
 ....
ぽこぽこ生まれる
春の訪れ
風はまだ冷たいのに
鼻をくすぐらせる
漂う甘い匂い

団子のような
もちっとした梅の花が
ぽこぽこと
まだなの
いまかいまかと
春を待つ
お別れの言葉

お父さん。おとうさん。
お別れの言葉と言われても、何を書いたらいいのか解かりません。
かといって、等おじさんの様に感謝と思い出を素直に綴ったものを書くことすら出来ません。
だ ....
     「生」が図太かったら
    短命でも良しとするかい
           それとも 
      長命にめぐまれたら
 「精」の脆弱さに甘んじるかい
  卒寿のおひとりさまになっ ....
廃工場が西日で赤くなる
いつもここから見ている
鉄の階段を駆け下りる夢から冷め
夕映えに気がつく
カーテンのレエスの模様から抜け出たい
破きたい生温かい今日だ
くるまれたまま夜を受け入れる ....
月の表面がつるつるであったと信じられていたころ
自作の望遠鏡での観察で月の表面がでこぼこであることを発見した
ガリレオ・ガリレイ

プトレマイオスの天動説はキリスト教神学オフィシャルサイトの既 ....
''僕はあなたの、
死んだ魚のような目が好きです"

そのにごった、
あきらめたような。
でもそれは、あたたかい。

真っ当じゃなくても良い。
誠実じゃなくても良い。
ただ ....
      

      ガタコトゆくのは2両電車
      田舎のしがない私鉄です
      その座席に座るわたしは
      上下左右にからだすべてが
      揺れるのです ....
紙の実が地に落ち
音にまみれる
土ぼこり
鳥の声
水の庭
鳴りつづける標


海へ 海へ
蒼は岩をすぎる
百合の耳の子
息つく間もなく染まる羽


何も ....
自分はいま、ここに立っています


大学時代 何も決められなかった僕が

いまやえらそうに 人に講釈垂れたりします

そんなにえらいとおもったことはないけど


高校時代 自分の居 ....
ある時点で
僕は全て
いや全てといえるものがあるということなど
含め
全て疑って
憑かれて毎日日記帳を尖るボールペンで彫刻した
僕の日記は
僕の毎日を綴ったり紡いだりもしたが
それはと ....
 
雪が降る、雪が降る、

赤いハートに降り積もる

春はまだか、春はまだかと、まるくなる



 
果てから
果てへ
西で死んだように生き
東で生きるために死ぬ
西で多くを殺め
東で多くを救い誇らしい最期を迎える
その間
あなたは男と旅をし
多くを学び
多くの大切な仲間と出会うでし ....
夜――母が机にそっと置いた麦酒を呑み
頬を赤らめた兄はじっ…と目を閉じ

向かいの席の母もまた、{ルビ面=おも}を上げ
兄を見つつも…掌で涙を隠し

傍らに坐る、幼い私は泣くまじと
兄を ....
「ハイジのおでこはアールデコ」

塾に行く子供たち 電車を待ち
丸い おせなで ゲームする
一番線に 白ヤギが紛れ込んでいますご注意ください
満員電車の中で みんな気付きません
二番線に  ....
金子茶琳さんのおすすめリスト(549)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
伽藍の春- atsuchan69自由詩8*15-3-1
歩く- 葉leaf自由詩3+15-3-1
レインドッグ(かすれた鼻歌の寝床)- ホロウ・ ...自由詩1*15-3-1
- 服部 剛自由詩515-2-28
もしも地球に人が住めなくなったら_- オダカズ ...自由詩1*15-2-28
ヘンドリックの最後- オダカズ ...自由詩7*15-2-28
五月雨ガール- 捨我自由詩115-2-28
灰色の道- ただのみ ...自由詩22*15-2-28
永遠という名のバス- そよ風自由詩115-2-28
0.5人ぼっち- イオン自由詩3*15-2-28
形見。- 梓ゆい自由詩415-2-28
靴を捨てる日- そらの珊 ...自由詩1215-2-28
3ジグソーみそ汁- 吉岡ペペ ...自由詩515-2-28
猫じゃらし- 佐白光自由詩4*15-2-28
花が持つ力- 夏川ゆう自由詩415-2-28
海の繁華街- コトバス ...自由詩3*15-2-28
梅の花- 灰泥軽茶自由詩515-2-27
お別れの言葉。- 梓ゆい散文(批評 ...115-2-27
唄はかすれて①- 信天翁自由詩215-2-27
夕映えと春- ゆきむし自由詩6*15-2-27
ガリレオの星- 梅昆布茶自由詩1615-2-27
死んだ魚の目- uminoumi自由詩215-2-27
ソックスと田んぼと菜の花と- 石田とわ自由詩14*15-2-27
朝と白- 木立 悟自由詩515-2-27
愛を感じる- 短角牛自由詩215-2-27
心臓- 山犬切自由詩6*15-2-26
まるくなる- 殿上 童自由詩17*15-2-23
占い師から最果ての魔女へ- 秋也自由詩115-2-22
無言歌- 服部 剛自由詩515-2-22
ハイジのおでこはアールデコ- るるりら自由詩19*15-2-22

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