人間は生きる期限を区切られている。区切りの中に自由もある。だから、期限に対する不満の駆動力を
期限によって区切られた自由に持っているということが、私という人間への不満になり、
物語を作る。
物語 ....
青い春に 赤いゆめを破られた
白い秋に 黒いまぼろしを見せつけられた
こころの堂々巡りを繰り返している
老耄のおひとりさまょ
終着駅のネオンが点滅してる ....
1515イチゴ苺に圧倒されてワタクシ5ジに目が覚めましたメザマシより早く目覚めましたともソンナ朝に79円だなんてワタクシ目を円くしてしまいますひらたく円くしてしまいますのよ皿のようにして15イチゴ苺を ....
空が白み 光(い)入りて
病むるわたしの パサパサなること
乾きし土に 滲むがごとく
砕けし岩に 填(う)まるがごとく
友の梨酒の満たさんことを
遠きより訪ねし 蒼く清洌なる友
彼の携 ....
たまごの殻が壊れたのはおまえのせいだから
よわむしを捻り潰してしまえ
思い通りに手足が動かない/セアカゴケノクモ
!来るな/寄るな/喋るな/やかましいわ!
※引用・・啼かぬなら殺してしまえ ....
好きにえらんだ器を塗って
まちは
いつも白絵具不足
わたしはわたしを傷つけるかわりに着飾っています
なにをそんなに
もともと予定のある命ではないし
分裂し続けるパズルのピース
はめて ....
君たちはペット飼ってる?
俺は飼っているよ
君たちのはどうせ
犬とか猫とか
せいぜい鳥ぐらいでしょ
俺のは凄いぜ
俺の直腸の鍾乳洞には
コウモリなんていやしない
カンジタの ....
パンがほしくてあなたの店を訪れた
焼けたばかりの優しい匂いにほぐされて
乾きかけの羽をゆっくり風に乗せて
パンが欲しければどこにでもとあなたは
いやそうでもないからだとわたしは
....
周りの山を写す湖面の鏡
虹色の橋が架かり
友の誘う声が聞こえても
ぼくは そこには行けない
木々に守られていた明るい過去
育った家 育った台所 育った学校
父もいた 母もいた 友人も ....
ねえ
年をとっても
声は変わらないのと同じように
その瞳も
地図が読めない
あなたの代わりに
窓を開けると
風に乗せた
紙ヒコーキの行方
追い駆けた日々が
ただ懐かしい
やがて訪れる
旅立ちの時を
....
大切な約束をしたことを
いいかげんなわたしは
いつのまにか
忘れてしまった
むきだしのアセチレンランプの猥雑さざめく夜市
腹を見せて死んだ金魚は
臭う間も与えられずに すばやく棄てられる
....
長き夜夢とはぐれし独り身の思ふ彼方に誰の寝るらむ
長き夜の闇埋める雨降りしきる木々の葉耐えて庭も眠らじ
長き夜待つは静かな夢なれどなぜ鳴り止まぬ不安の鼓動
触れるだけで音も無く切れる鮮やかな刃先が咽喉元にあるかのような心境だ、ほら、勘付いているだろう、ただの亀裂だったものが次第に音を立てて崩れていきそうな予感に。デッド・ラインのすぐそばにもう ....
頭からもれてくる感覚はありますね。
なんか、ボトボト落ちてくる。
これなんだろう。どこに持っていくんだろうって思うけど、両手ですくい上げるだけが目一杯。
どうしようこぼれ落ちてしまうんですけ ....
一軒家のブロック塀と道路の間に
はみ出したサボテンたちが
楽しそうにからりと佇む
プラスチックのプランターも割れて
土もほとんどなくなり
とっくの昔に忘れ去られているのに ....
ナ、ナ、ナナジュウキュウエン!救援を求ム。そうゆうことにしておくから
くるくるうシンケイスイジャクわたしのこきゅうはちきゅうをゆがめつつ
つつがあるちょこっとかじるチロルチ ....
夢の中あなたと過ごす甘い時
すいかとししとうは
林檎の木の椅子に
ニスを塗っているが
すいかの塗り方では
ずっと乾かない気がする
ほんとうは乾くけれど
ずっと乾かない気のする椅子は
目に入るタイプのごみや
落ち葉 ....
無力だと
あの時私は痛いほどわかった
胸が苦しくて息ができないくらいに
彼女の後姿を微笑みながら眺めているあなたを見た
あの時私は痛いほどわかった
無力なのは私なのか
あなたな ....
反射鏡の こちら側から見た世界は
鋭角に 歪んで
鏡台に 腰掛けた私は
危うく 転がり落ちた
睫毛に描いた 何時かの思い出も
米粒に写経した 文字の如く
判別出来なくて
....
怖い話だが滑舌が悪い
君の住む街の地図を買って会いに行かない
もう一度
巡り会えると思っていた
例えば
白い窓枠の廃校舎
花壇
の隅に埋めた
解剖のフナ
誰かが拾ってきた小鳥
教室で飼っていた金魚
アコーディオンを弾いていた先生
転校していっ ....
背中から滲み出ていった
粘性をなくしさらさらたあいなく
細胞膜を圧し拡げ
やがて満ちてくる
潮の匂いを
含む泥水
糸は震えず
笛は鳴かない
風が吹くたび
飛ぶ 砂の荒らさ
腰か ....
終わりの始まりって何時だったんだろうと、かなり苦めの珈琲を入れながら考える。
そういえば、いつから秋になったのか思い出そうとするような。
そこに有ったことに気づかない。
あまりにも自然で、穏 ....
小さな子らが
涙を浮かべた目を見つめ
虹の瞳だ と言った
たくさんたくさん 集まってきた
特別なことは何もない
すべてを
ただ恐れているのだ
と言った
....
冷たい風の音だけが聞こえる
悲しい夜の寒さだけを感じる
月に向かって飛ぶ機体は
陸に全てを置き去りにした
街の遠い灯りが見える
知らない街の時計塔を見る
左に沈んで曲線を遺し
....
手を振り返さなければ乗れた終電
コーヒーの香りとあなた
コーヒーの香りとあなた
コーヒーの香りとあなた
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