その子にはちゃんとした名前があるのですが
いつも汚い服を着ているしそばによるとなんだかくさいので
先生のほかは名前を呼んでくれません。
いじわるな子は「ばいきん」と呼びます。
わりとや ....
雑草という草はないのだが
雑草と呼ばれているので
雑草なのである
雑な草なのである

腰をかがめて日なが一日
その雑な草を抜く
はこべたんぽぽすべりひゆ
のぎくになずなほとけのざ

 ....
これは私のための祈りであって、あなたのためのものではない。

山を歩く。桐の花がそろそろ終わりで、空色だった花は汚れた茶色に変わっている。そのかわり茨が満開だ。真っ白な花は鮮やかな美しさを持たない ....
また少女監禁事件があった。と書いてるあいだにまたあるかもしれない。というよりも、今この瞬間、誰かしら監禁または軟禁状態に置かれ虐待されて辛い目にあってると考えるのが冷静な見方だろう。報道されることだけ .... 私の信条、というのは実はおそろしく単純で、ひとことで言える。

「他者を尊重する」

これだけである。だから他者の詩も尊重するし、他者の信条や宗教や思想も尊重する。意見が対立するときは議論する ....
以下は、2001/02/04(日) 00:40:56にメモライズという日記サイトに投稿したものの再録です。何年か前からこーゆーこと考えてたんだよという話です。

***

「嫌いな物」 ? う ....
春先に剪定したあと
ほったらかして積んであった槙の枝に
定家葛がまとわりついて
白い花を咲かせている

もう死んでいるのよその枝は
もう緑を吹くことはないのよその芽は

この鮮やかに青 ....
走ってゆくことが虫の特権ならば、書き進めてゆくことは蛇の特権だ。蛇は夕暮れであろうが朝であろうがそんなことおかまいなしで、部屋をどんどんよこぎってゆき、得体のしれないアルファベットを綴ってゆく。街に繰 .... 地球はもうはぜてしまったくす玉だ。色褪せたリボン。散らばってしまった紙吹雪。蔦はどこから生えていいかわからなくなって、橋桁から橋桁にかけて危なっかしく川を渡ってゆく、川の向こうには一本のけやきがあり坂 .... 我輩は狛犬である。
うん。

口元はきりりと締まっているのである。
うん。
だらしなく口あけた相棒とは違うのである。
うん。
だが百年に一度くらい口あけて吠えたいのである。
うん。
 ....
地味な葉は
ちょっと夾竹桃に似て

五月がくると
白い五弁花の中央
蕊のねもと
鮮やかな紅にいろづく

花の名は知らない
目を閉じて。
両腕を伸ばして。
手が重くなる。
足が重くなる。

閉ざしたまなうらに、
アール・デコ調の紋様。
手が動かなくなる。
足が動かなくなる。

さあ、おいで、夢魔よ、
 ....
橋は燃え上がり
燃え上がる橋をわたしはゆく

蝉は二次元の丘で鳴く
その声があなたに聞こえるか

蝶は死とすれ違いながら羽化する
その身じろぎがあなたに伝わるか

いつ、と問うな
 ....
僕の腕には骨のない子ども
僕の隣には乳房の三つある少女
骨のない子がくねりくねりとうごめくので
僕の両手は自由にならず
電車が揺れるたびよろけて
少女の乳房をわざとではなく肘打ちしてしまう
 ....
それは
道路にまき散らされていた

糞便の匂いと
アンモニアの匂いと

甘くなつかしい吐瀉物の匂い

焼け落ちた鐘楼
言語を浸食する意味
流れてゆく橋

ただ匂いだけが
私を ....
あのひとはあそこにいるのだと
思い馳せてみる二日月の夜

量子テレポーテーションの実験成果を問う
いたって事務的なメールを受信し
月の裏側での勤務を希望する
いたって事務的なメールを送信す ....
長い髪は
一本残らず白かった
乾いた額には
まるで張りがなかった

けれど
一筋の年輪も刻まれてはいなかった

陽光に光る白髪が
宇宙の漆黒の色と見えたのは
ぼくの気のせいだったか ....
ウルが帰ってきたと誰かが言った
わたしは黙って
カペラ産の苦い酒をグラスに注いだ

酒場はさっきからウルの噂で持ちきりで
ウルと話したことがあるという
地球生まれの男が
まるで自分がウル ....
初夏の夜、首が痛くなるほどに
高い空を見上げて、
あれがかんむり座だよと、
いつかそう教えたのに、

あなたは忘れてしまった。
七つの星でできた王冠を、
あっさりと投げて捨て ....
どうしようもない高層ビルが砂煙あげて物静かに崩壊していった。それはいつだったか、たぶん去年の五月のことだ。もう終わってしまったゲーム盤の上で人々は右往左往していた。怒鳴り散らしていた頼りがいのある審判 .... 猫が空風の空き地を歩いている。空耳。夕暮れのネックレスはもうすっかりラピスラズリの感触だ。味わったはずのコーヒーの苦みは、いまやどこにいってしまったのだろう? 透明な連鎖。青ざめたトルソが、臍のあたり .... 石の上に三百年。
諺の覚え違いじゃない。
多少誤差はあるが、
この山のなか何百年。

山桜は今年も咲いたが、
最近は子供がこんのでつまらん。



{引用=静岡県掛川市高天神社の狛犬}
いましめられても
檻のなかでも

土あれば
花咲く

あなたがその花の名を
知らなくても
青い桑の実に
はつなつの強風

続々と生まれくる
カメムシ
シャクトリムシ
ウリハムシ

今年はどうか
お手柔らかに、ね
見ることができるなら手をのばせるなら
遠くてもいい

届かない雲は
じきに梅雨のいろ

天からの便りを
仰向いて
待つ
許されたものだけを
焼いて

猛るものは
まだ残るか
誰も助けてくれません
地震でも
事故でも
ありません

キノコの生える梅雨がくるまえに
逃げちゃおう
澱まず
濁らず
明鏡流水
ときどき図書室のゆめをみる
二階に保健室があったり
一階に玄関があったりする建物は
昔通った小学校の木造校舎に似ていて
でも階段はコンクリート製で
どの窓も大きくひらかれて
わ ....
「念力俳句」をエキサイトテキスト翻訳で日→英→日翻訳したものです。
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=30897

1. 念力
それは変の念力のYuk ....
佐々宝砂(882)
タイトル カテゴリ Point 日付
ばいちゃん自由詩505/5/17 21:30
雑な草自由詩305/5/17 21:29
私のための祈り自由詩605/5/17 3:55
私が子どもを殺さない理由散文(批評 ...305/5/17 3:35
昔の駄文「私の信条」散文(批評 ...305/5/16 17:10
昔の駄文「嫌いなもの」散文(批評 ...205/5/16 16:58
定家葛自由詩3*05/5/16 2:55
走ってゆくことが虫の特権ならば自由詩005/5/16 2:54
地球はもうはぜてしまった自由詩105/5/16 2:52
あうんのうんのつぶやき携帯写真+ ...905/5/15 13:06
花の名は知らない携帯写真+ ...205/5/15 4:45
就眠儀式自由詩105/5/10 1:02
橋は燃え上がり自由詩305/5/10 0:54
途中下車無効自由詩105/5/8 3:21
それは自由詩105/5/8 3:17
星涯哀歌 3[group]自由詩6*05/5/8 3:15
星涯哀歌 2[group]自由詩305/5/8 3:14
星涯哀歌 1[group]自由詩505/5/8 3:13
かんむり座自由詩2805/5/3 4:58
どうしようもない高層ビルが自由詩905/5/3 4:51
猫が空風の空き地を自由詩1105/5/3 4:50
あうんのあのつぶやき携帯写真+ ...4*05/5/1 16:54
ぎぼうし携帯写真+ ...1*05/4/29 22:00
誕生を祝われもせず携帯写真+ ...205/4/28 13:06
夏未だ来携帯写真+ ...205/4/28 2:27
野火携帯写真+ ...505/4/27 4:36
家庭内災害携帯写真+ ...105/4/26 22:45
春の小川携帯写真+ ...305/4/26 3:18
図書室のゆめ自由詩405/4/21 5:10
念力俳句 日→英→日未詩・独白205/4/16 1:11

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