嘲るならあしたにして
いま気分がのらないから
ずきずきする虫歯の穴
鬱陶しいバルクメール
うんざりする哲学バカ
みんな消してさっぱりして
きれいな空むなしい空
そうできたらなんでもする
 ....
機械に変わり果てた
冷たく硬い手足
なくした血の臭いを
求めて這い続ける
わたしはヒトでしょうか
あなたはヒトでしょうか
紅茶を淹れてみます
ヘドロを吐いてみます
すっきりしないままに ....
星を数え歩けば
南にほらカラス座
大都会の空では
道しるべにならない
小さすぎる星たち
六と四のリズムは
かるくかるくはかなく
星屑よりちいさく
きらきらきらさらりと
流れて去るうた ....
よごれっちまったかなしみなんて
そんなもんまだ書くつもりかい
でっちあげなよでたらめ書けよ
あんたはあんたを信じなさいよ
それができなきゃあたしは知らん
勝手にやんな好きに嘆きな
あたしゃ ....
仰向けば重たげに垂れる舌
首に添い肩に寄る手と脚と
なまぐさい銀色の銃弾と
夢でしか抱き得ない赤ん坊
空のいろ雨のいろ土のいろ
変えられず消せもせず創り得ず
肉体の放電を止めぬまま
楔打 ....
コーヒーのカップに浮いた
泡よりももっと無意味に
絞り出す絵の具のチューブ
盲目のミミズの闇に
こぼれちるルミノールの青
洗っても洗ってもなお
ひかりちるルミノールの青
舐めとればほのか ....
柴田芳樹というマンガ家がいる。単行本二冊しか出していないマニアックなマンガ家なので、知らなくてもなんら恥ではない(どっちかというと知ってる方がおかしい)。アフタヌーン93年1〜7月号に『れっどまん』を .... 最近「顔」について考えるようになった。『ゴシックハート』(高原英理)を読んだつながりで『へルター・スケルター』を読み返したくなり、さらに映画『顔のない目』のビデオも鑑賞しなおしてしまい、もののついでに .... 白々しい嘘はおやめなさい、
白けた空気が漂うじゃないの、
白旗掲げて何をおっしゃる、
白羽の矢が立ったらどうすんの、
白髪だらけの頭ゆらして、
白河夜舟で眠ってる、
白黒はっき ....
コーヒーを飲み過ぎたのでねむれません
ねむれないので詩をかいてみます
詩をかいてみたので目から鼻水がでました
ティッシュを買いにゆかなくちゃとおもいます
でもどこにもゆかれません
そとは暴風 ....
あまりにも空ではない
ふんづまったリンデロン軟膏を塗りたくる
乾いた肌からまた血がにじむ
難破した船ならば狼煙をあげる
火種がないならば
老眼鏡で太陽光線を集める
燃やすものがないならば
 ....
闇黒こそは好ましい色だ
そこに何があるかわかりはしないから
闇黒ある限り
人は何かを想像し続ける

などという警句もどきを
てのひらで丸めてみる
睦月
この部屋は明るい
パソコンの画 ....
{ルビ湖=ウミ}を{ルビ守=モ}るは{ルビ巨=オオ}いなる蛇
山を守るは{ルビ猛=タケ}き山びと
ダイラ坊は山{ルビ跨=マタ}ぎ
{ルビ龍=タツ}は天に踊る
{ルビ言霊=コトダマ}{ルビ幸=サ ....
街路は閑散としている。
だが大道芸人は気にしない。
相棒は等身大の人形だ。
マネキンの手足はてんでに動き回る。

オーケストラはなし。音楽は手回しオルガン。
もの悲しい響きは人に ....
私は大腿骨である
私は頸骨である
私は肩胛骨であり鎖骨であり肋骨であり
胸骨であり恥骨である

私は横紋筋と平滑筋である
私は繊維質の束である

私は気嚢であり胃腸であり  ....
明け方なのに
わざわざ窓に背を向けて
本を読み続けているのは
なぜかしら

答えてくれなくても
それでも
私はかまわない

愛についてならきっと
あなたでなく
その本でなく
朝 ....
小鳥たちの声で目覚める山小屋
まだ春は浅く
遠い山々は冠雪している
あなたは今日も野鳥保護のために
でかけるという
朝の食卓には
熱いコーヒーとトースト
そして朝露に濡れた ....
どんなに寒い夜でも
(霜夜ならばなおさらに)
窓を開けておかねばならない
あおじろい月光のもと
こっそりと育ちゆくものたちを
おれは監視する
明るい蛍光灯をつけておく限り
闇の眷属は絶滅 ....
指のあいだからこぼれてゆく、
アルファベット、
ひらがな、
漢字、
カタカナ、
見覚えはあるけれど読めない象形文字、
もしかしたらヒエログリフ、
言葉になる以前のかけらたち、
さりりと ....
血が出るまで掻きむしるかさかさの肌は
乾燥した高地のミイラより無様だ
ミイラになっても美女は美女
みずみずしくてもブスはブス
こたつに半身潜り込んで
少しずつ消滅してゆくなら
どんなにかい ....
おめでとう
あなたは三億だか五億だかの精子から
たったひとつ生き延びた
毎月トイレに流れてゆく卵子から
たったひとつ生き延びた
なんて運がいいのおめでとう
私も運がよかったのだけれど
あ ....
新聞縛るために買ってきた紙紐を
首に巻く
ぎり ときしむ
苦しがる顔を見たいだけだから
すぐゆるめて
とっとと消えな
とうそぶこうとして
やめる

感情なんて要らない
悲鳴も聞きた ....
夢の中で川を下ったのと云ったら
ああそうなんだきみも下ったのかと
あのかたは云ったのだけれど
そういうあのかたは
夢の中で川を下ったことなどないのだと
わたしは知っていた

ほんとうのこ ....
サッカー場には
虹になりそこねたかけらが落ちている。

足も頭もかすりさえしなかった、
何人もが身体をこちらに向けたのに、
とひとつのかけらが嘆く。

飛んでいった方角には誰もいなかった ....
霧は晴れた 夜は明けた そして戦争は終わった
だからこそカーニヴァルがひらかれ
娘たちと青年たちはみな
陽気な音楽のリズムに身体を預け踊り狂ったのだ

レイヴンよ おまえは覚えているか
戦 ....
茫然としています
断たれたものは暖流です
亡霊ではありませんが
足はどこにもないようです
手紙を書きました
円い手紙です
噛みつぶしたひとさしゆびから
したたるもので書きました
あなた ....
ゴキブリは変わらない
うちの台所でも
熱帯樹林でも
恐竜が跋扈した古生代の森でも
同じような姿で
同じような生態で
どこにでも適応し
タフに何でも食いまくり
殺虫剤にも負けず
三億年 ....
奇怪な生物が群れ泳ぐ
微細な海で
きみは自在にはねまわる

ぼくはきみをすりつぶす
人差し指の先っちょで

ぼくと君のあいだにある
屈曲率が
あんまり悲しいので




( ....
妬ましきをみなの名を
記しては破り、
願へども叶はぬ懸想を
綴りては破り、

執心こめたる{ルビ玉章=たまずさ}を
{ルビ文車=ふぐるま}に納めしをみなは
{ルビ西方=さいほう}へ去りて ....
蛙が蛙であることは
とある詩人により確認されているが
虫が虫であることは
いまだいかなる学者も確認に成功していない

蛙が蛙であるとしても蛙は虫であり
蛇も虫であり
政治家も虫であり
 ....
佐々宝砂(882)
タイトル カテゴリ Point 日付
六六の唄[group]未詩・独白1*05/1/10 5:27
四六の唄[group]未詩・独白3*05/1/10 5:07
六四の唄[group]未詩・独白3*05/1/10 4:52
七七の唄[group]未詩・独白9*05/1/8 4:05
五五の唄[group]未詩・独白3*05/1/8 3:53
五七の唄[group]未詩・独白3*05/1/8 3:34
はてさて どうでもいい話散文(批評 ...405/1/7 3:15
朝から どうでもいい話散文(批評 ...6*05/1/6 6:01
紋切り型自由詩105/1/5 6:51
目から鼻水がでる夜には自由詩205/1/5 6:48
サバイバル・リバイバル自由詩105/1/5 6:42
精神は夜に飛ぶ自由詩305/1/5 2:02
言霊幸わう我が天地に自由詩2*05/1/4 1:53
大道芸人の独白自由詩205/1/4 1:29
言うまでもないこと自由詩1005/1/4 1:26
愛についてならきっと[group]自由詩205/1/4 1:08
絵に描いたような朝[group]自由詩105/1/4 0:30
監視者自由詩205/1/3 3:27
涸れ井戸スコープ自由詩705/1/3 2:59
がり かりり自由詩7*05/1/3 2:36
春風献上[group]自由詩605/1/2 0:53
帰郷自由詩304/12/31 2:48
まるでどこかにつながっているかのように自由詩704/12/31 2:17
虹の軌道自由詩104/12/28 19:44
真昼の霧、あるいは老いた詩人たち自由詩304/12/28 5:29
投瓶通信[group]自由詩104/12/28 4:53
脱走したひとへの恋唄自由詩3*04/12/28 4:29
水のなかの女自由詩404/12/28 3:44
文車妖妃[group]自由詩204/12/27 3:45
人間である虫について自由詩204/12/27 3:39

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