夜は眠れない

淋しくて寂しくて
明日が怖くて 苦しくて

外はもっと怖くて
死ぬこともできず

喘ぐように呼吸して
無音の闇をもがく

せめて窓から月が見えたなら
せめて誰か ....
「ねぇ なんで喋れないの?」

染めたこともないのだろう
黒髪に浮かぶ 天使の輪が揺れて
不思議そうに彼女が私を見た

ほんの気紛れだった

クラスメイトの誰とも関わらず
自分の ....
化粧を落として イヤホンを付ける

携帯電話と小銭入れだけあれば十分
ポケットに押し込んだ

眠る夜の町 僕は歩き出す

人気のない公園

120円のチケット
空になるまでは 誰にも邪魔させない

 ....
ゆっくりと目を閉じて 息を吸って 吐いて
イヤホンから流れるバラードに
身を委ねた僕は 背景に溶ける

僕の知る世界の矮小さに それでも潰されそうな僕は
誰もが 指差して嘲笑うんだろう

歪む視界は  ....
狭い路地 すれ違う自転車
引っ掛かった鞄 尻餅をついた

睨む双眸 責め立てる 責め立てる

僕が悪い 僕が悪い?

外れたイヤホン 消えた液晶
転がる林檎 厭に生々しく

夕焼けが白く 緑の木々は ....
もう何年も前だけど

癒えない傷を残した彼らを
本当に恨んでいた

この世から消えて欲しいとまで思った
自分の手を汚してでも
居なくなって欲しいと考えた

今では ただただ
生きて欲しいと思ってる

 ....
「月は太陽の恋人なの」

彼女はそう言ってまっさらな掌を翳した
毎日の家事仕事で荒れた肌は
赤くささくれて皮が剥けている

パパはいないから
ママはお仕事だから
あたしがおうちで働くの、と

真っ黒に ....
世界の色を知らない君に
僕が色を教えてあげる

瞳は閉じたままでいい
苦しいことは何もない
ただし 耳は澄ませていて
僕らの音に色を見つけて

空の青さも 木々の緑も
炎の ....
初めまして、こんばんは。



或る死神の話



えーと、踏み台にロープ。まあ、もう梁に通してらっしゃる。
先端わっかにして。まあまあ、首吊り自殺ですか。
ここ最近多いんです ....
あの夜のことはあんまり覚えていない。

ぐらんと城が揺れて、母上様が庭に伏したと思ったら急に明るくなって花畑は火の海になった。
じいやが早口で何かを捲し立てて、僕は非常時の為の地下シェルターに ....
僕はオキュロフィリアなんだ。

オキュロフィリアって知ってる?
眼球愛好者のこと。

あは、そんな顔しないでよ。
別に君の目をくり貫きたいとか、そんなことはしないから。
大体、生気の ....
愛されたいなんて 言えやしないや

だって僕は 愛なんて知らないし

愛ってあれだろ?
甘くて 切なくて 苦くて しょっぱくて くどくて どろどろで きらきらで 美味しいんだろ

 ....
彼女は一定の周期で死にたがる。

もともと、際立って明るい訳でもないが、その時は特に著しい。
長い髪を垂らして顔を隠し、カーテンを閉め切り、人との接触や、彼女が好んで集めた可愛らしい物ですら拒む ....
白い息を吐いて
大時計の前 待ち合わせ
君のお気に入りを持ち歩く
僕の耳に 赤いイヤホン

少し早く来すぎたかな
風景に混じるカップル 揺れる喧騒
思い出してしまう

「寒いのは苦手 ....
水星
{引用=みんなより泣き虫な私ですが
もしものときは貴方の熱い涙も、全部
私のそれに溶かして差し上げます。
その代わりといっては何ですが
私からいつもより
少しばかり濃い塩の匂いがして ....
歩き続けてもうだいぶ経つ。
目の前で扉が閉まる音がして
思わず立ち止まって振り向いて
気づくんだ。

あれ、あれ、僕は一人ですね。と。
誰もいないよ、誰かいないの?

煙草の吸殻と、掠 ....
笑えなくなったのは いつからだっけ
顔の表情っていっぱいあんだって
気づいたら五本の指で数えられて

あらあらあらあら 寂しいなんて
「カワイソウ」なんて ああ くだらない

覚え ....
飛び降り自殺に失敗した
病室の僕 白い四肢
君は何も言わず 手のひらで
僕の頬を 打ちました

僕が生きている事実に
罪を感じたのは いつからだっけ
価値のない命 繋ぐために
他の命を ....
嫌われたくないなら
好きにならなければいいね

貶されたくないなら
頑張らなければいいね

裏切られたくないなら
信じなければいいね

掌の上の宝物
全部捨ててしまえば
失わずに ....
貴方に抱かれたい日は
甘い色の下着を身に纏うの

少しだけ香水をつけて
薄く彩った顔で笑うの

堪らなく愛しいから
理性なんて丸めて棄てて
無骨な指を絡めて ほら
もう 覚悟は出来て ....
昔々と記しておけば
赦されるのだと気づいたの



赤い靴のロンド



パパ ママ 行ってくるわね
眠りに落ちた 部屋に囁いて
闇に溶け込む 家から抜け出したの
 ....
薄い月明かりと静寂の夜

シーツの海に 揺らぐ

僕だけが知ってる 露われる姿態を
美しい と抱き締めてあげる

呼吸の心配は要らない
僕の酸素をあげる
脚なんて絡みとるか ....
僕は人間が嫌いだ。
生きている人間が嫌いだ。

欲に塗れ
私利私欲で同種を傷つけ
言葉を軽視し
自己を一番重要視し
生を厭う一方で死を嘆き
獣や自然の命を喰らって
己らの幸福を積み上 ....
綺麗事の方が好き。



{引用=“人”の“為”と書いて、“偽り”と読むなら}

偽善者でも構わない。
息が詰まるほど死にたくなる。

死にたい死にたい死にたい

そんな呟きが酸素の海を漂い、見ず知らずの人間の酸素として息づく

可笑しなところ、ここは、この世界は本当に可笑しなところ

 ....
{引用=尊敬}
{ルビ此様=かよう}に不埒な {ルビ我=わ}が恋知らぬ
ぬしの手の上 くちづけを





{引用=友情}
喜怒哀楽の 皆を受け入れ
それでも許すは 額だけ

 ....
彼女は盲目でした。


{引用=ラプンツェル}



元来、周りに関心がなかったのか
そういう性格なのかは分かりませんが

彼女はいつも、独り。
歌っていました。
 ....
あれは、夢か現か幻か。

風が強いあの日。

いつもと同じように帰るぼくのイアフォン越しに、
低く掠れた、重低音。

大人の男の声で何かを啜り、飲み込む音を聞いた。
何事かと周りを ....
[彼]はわたしに
それはそれは甘いキスをするのです。



{引用=眠りひめ。}



熱い身体を覆い尽くして
まるで溶けてしまいそうになる。

逃げられない。
 ....
気づいたら体が痛かった

黒いガムがへばりついた
アスファルトの臭いが鼻をついた




あぁ 僕 ぶっ倒れたのか





自然と込み上げたのは
自嘲するような笑みだった

周りの人間がそっと遠退い ....
愛心(371)
タイトル カテゴリ Point 日付
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或る死神の話自由詩414/2/23 2:14
孤独な王子とヒトクイバナ自由詩1*14/2/22 19:08
ある愛好者の告白自由詩114/1/26 22:47
ベイビークロッカス自由詩2*14/1/14 21:53
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イルミネーションシック自由詩013/12/24 14:13
惑星ラブレター自由詩1513/12/23 17:13
あるミュージシャンの話自由詩213/12/23 16:59
海月自由詩113/12/11 23:46
アンハッピードナーマン自由詩113/7/27 8:16
相対希望論自由詩513/4/19 23:02
シュガーレース自由詩312/12/28 21:37
赤い靴のロンド[group]自由詩212/11/11 0:09
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自殺志願者と鬱病患者と自問自答自由詩612/1/12 16:11
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ラプンツェル[group]自由詩511/12/29 15:37
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ねむり姫。[group]自由詩6*11/12/27 10:55
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