登戸を過ぎて
多摩川を渡る
東京が網を張っているから
みつからないように
知らん顔する

空を飛ぶ鳥はカスミ網に捕まる
水を泳ぐ魚は投網に捕まり
もぐらもちのように河底を潜るか
電車 ....
浪速の三輪かつらぎ号
{ルビ囂々 ....
ピアノ、ピアノ、ピアノ
ピアノが招く
ピアノの国へ
音から生まれた
音の鳴る子が死んでいく
生まれることが寂しいと
音の鳴る子は死んでいく
船縁叩いて鳴るピアノ
ピアノの国から
ピア ....
ほほほと笑う

かにかにかにと縋る

草臥れた王様たち
不満だらけの猫
傷ついたサソリ
みんなの地球が
細くなるね
鉛筆削り

お金が欲しいと
知らん顔する
僕の良心に
ふ ....
みもふたもないはなしである

漱石の夢十夜の第一話
おんなはあっさりと死んで行く
おとこは大きな真珠貝を手にとって
庭に穴を掘り埋葬する
死亡診断書は何処にある
埋葬許可書はもらったか
 ....
なんでこそくを漢字では姑息と表すのか
それとも姑息が先でこそくと読ましたのか
分からないけど
姑息な結論は止めにして
冷え切った
西瓜を割ることにした
一週間前に
1割引で買 ....
山月記の中島敦は32歳のときに南洋の信託統治領へ教科書編修の旅に出た

トラック島とパラオ島間は
4発の水上飛行機
朝潮に乗り
2000m上空から
輝く海の
小さい島を眺め
 ....
人間の意志が
意志だけが
人を唆して
人殺しをさせる

いつでも殺してもよいのだと
みんながそう思っているから
猫飯どんぶりを
美味しく頂くことが出きるのです。





 ....
ほんとにいい陽気ですね

魚屋さんの店先でも
おかみさんのお愛想いい感じ
月曜日だというのに
悪魔に魅入られたようないい天気

みんなは外へ出たがっていて
おおくの人が歩いてる ....
葉っぱの影に
潜むのはコビト

小人のような
生きものが
住み着いて
いるのです

風が吹いて
葉が揺れて
小人の顔も
笑ってる

秋が来て
葉が落ちて
冬になり
色の ....
    
古びた待合室に西日が射して
喉が乾いてやりきれない
安物の扇風機、ぶんぶんと回転し
僅かな逃げ場を隙間なく切断して
夏を愉しんでいる

診察を待つわたしたちの空気は
ついに白 ....
存在の黒い影に向かって石投げた
人の姿になって起きあがり
黙ってこちらを見た

怖くなって逃げ出した

存在の黒い影
街の方に歩いて行った 







---- ....
            
なにもないところから
水を汲み出す作業は
大変きついことです

今日も草臥れたあたまと
身体で
井戸の縁から
底を覗き込んで
あまりの深さに
ため息をつい ....
放置自転車を片づける人
放置する人を叱る人
放置自転車に跨る人

自転車が無いから歩く人
放置自転車にぶつかって
自転車のように倒れて
起きあがれない人を
何台もの車が
エンジンのつ ....
携帯電話機が振るえている

携帯の裏にはラジオが住んで
テレビを又貸している
テレビ局の小父さんは
金貸しを副業にして
海老や蟹を釣るんだ
来たから釣られたんだと
海老と蟹は信じてる
 ....
タケヤガヤケタ!
新聞紙をひろげたら
焼けたのは竹野の外れ

焼け爛れたタイヤが燻り
きつい硫黄の匂いが林の
中にしつこく漂っている台所で
焦がしてこびり付いた黒こげの
手鍋の底を ....
                   
一昨日の日本GP
500ccレースのファイナルラップ
最終シケインの突っ込みで
阿部典史は、
後輪が滑ったから抜かれたと思った
だけど、K ....
にせウルトラマン


ニセアカシア
にせほたる
似せた裏側には
鬼が出るか蛇が出るか
分からないのが人生
3分間待てないのが餓鬼
ウルトラマンに憧れて
3分前に蓋を開け
麺が ....
どうしたものかね
そういいながら考える

意欲的な思考
刺激的な運動
会則を決める快感
高鉄棒の上で
逆上がりする満足

すべてが
どうしたものかね、から
始まって
登り急 ....
何があっても離さない
手を離さない
堅く約束する声が
一晩中 木霊して
待合室に消えた

内股で歩く癖がついた

堅く口を結ぶのを忘れた

立ち小便が上手になった

放 ....
自己紹介のとき、
オート三輪の詩を募集してます
いい詩がたくさん集まったら
詩集に編んで
刊行したいと思ってますと言った

オート三輪の、
存在自体を知らない人も多くなり
いま ....
呪文のような傘さして
尖りねずみの胸借りて
赤銅色のポロネーズ
ピアノに乗って踊ります
古いカバンに銀の夢

二口女に見つめられ
魅惑のピアノに
聞き惚れる
なくのはオヤジだ
エンキドゥ
おまえじゃない

音の届くところには
光はない

光があるところには
ことばの木が茂り
キッコロ コリララ
生まれたばかりの
声がする

 ....
川の浅瀬で遊ぶ
指の間の砂は
気持ちよさそう
身をくねらせて
さりさり抜ける

ゆらゆら揺れる
小舟のように
流れてゆく時が
指の間で一瞬
かたちを作り
すぐに溶けて
見えなく ....
囓る
足の指を囓る
囓る
猫の額を囓る
囓る
柱の傷を囓る
囓る
カレンダーの空白を囓る
囓る
固まった真実の躯を囓る
囓る
惚けたふりをする耳を囓る
囓る
駅のホー ....
初めは恐る恐る歩き
くるくる回す猿回す
目玉を焼いても炭団
回る地球は目が回る
回る寿司食いねえと
十石舟の執拗な強要
川上から箸を流して
スサノオを誘惑する

双子の星を潰す人 ....
一昔前には
ありえないことが
当たり前になったと
思いながら仕事している

腹が空いたのを
気がつかないふりして
お昼の御飯を取りにいくと
真っ白でつるつるな
紙の箱に詰めら ....
まもなく一番線に東京行きの快速電車が到着します
あぶないですから黄色い線の内側でお待ち下さい

まもなく二番線を特急電車が通過します
あぶないですから黄色い線の内側にお下がりください

 ....
死ぬも生きるも別れるも
みんな時刻が釘を打つ
閉じた電車のドア開けて
彼女を内緒で乗せてやる
冷たい男の腹に乗り
電車の車輪は空回り
モーターギヤ付きブレーキ掛けて
プラットフォームに降 ....
ひらがなで笑って
カタカナで怒る
漢字で宥めた
雨の中
それでは歌謡曲ではありませんかと
ミズスマシ

北から来たのが
季節風
南風ではありません
いつまでも
バカ言ってじゃない ....
あおば(1462)
タイトル カテゴリ Point 日付
現の証拠未詩・独白4*05/11/5 2:40
浪速の三輪車[group]自由詩5*05/11/3 1:40
ふたこぶ駱駝自由詩10+*05/10/29 23:42
鉛筆削り未詩・独白4+*05/10/26 21:36
この馬鹿野郎!未詩・独白7*05/10/24 23:15
姑息未詩・独白3+*05/10/21 0:26
ねこみみをつけたがるおんな未詩・独白5*05/10/17 1:05
猫飯どんぶり未詩・独白005/10/16 20:48
タンクトップ自由詩4*05/10/11 23:13
コビト未詩・独白4*05/10/11 0:15
主体自由詩2*05/10/10 22:51
存在自由詩3*05/10/10 22:49
井戸自由詩3*05/10/10 22:45
放置自転車未詩・独白3*05/10/8 22:25
モード未詩・独白3*05/10/5 3:00
椋鳥[group]自由詩3*05/10/5 1:28
ノリック優勝[group]自由詩3*05/10/5 1:21
にせウルトラマン(共作?)自由詩3*05/10/3 23:53
時間体自由詩1*05/10/2 2:12
切断未詩・独白3*05/10/2 1:55
∑(´д`;[group]未詩・独白2*05/10/2 1:16
誘惑未詩・独白2*05/9/29 1:41
エンキドゥが泣いている未詩・独白4*05/9/27 23:27
浅瀬未詩・独白2*05/9/24 23:32
裏口自由詩7*05/9/24 23:06
卵を焼く宗太鰹未詩・独白005/9/23 3:58
にべもない話自由詩4*05/9/22 1:37
退黄色の快速電車自由詩6*05/9/19 1:50
電車のお客未詩・独白3*05/9/17 23:25
隙間風未詩・独白3*05/9/16 8:23

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