砂に書いたラブレター
パットブーン
1957年のヒット曲
マツダのオート三輪にも
曲面ガラスが使われだして
戦後も終わったと
みんな感じていた頃の
なんとなく未来が明るく
元気 ....
昼飯を食べようと
台所にいたら
どこかで蝉が鳴いているような
音がした
ファンの軋む音ではないか
モーターの唸る音ではないか
風呂場でゴムホースが蛇口の前で
激しくぶつかり
互いに ....
みんな何処に行ったのだろう
30歳を超えたときに気がついた
前には誰もいない
後ろにも
横にも
気がついたら
いつでも何処でも
誰もいない
空は
いつものように
明るいのに
不思 ....
春はいいなあ
風薫る空を見つめて
隣りの子供たちは
シャボン玉を飛ばしている
飛ばしても飛ばしても
高く上がると
虹色がぐるぐると回り出し
最後にぱちんと消滅する
そんな縁起でもないこ ....
絵葉書ありがとう
白川郷の秋は色鮮やかに
長閑で穏やかな暮れてゆく
素晴らしい景色です
「観光客が大勢で押し寄せて
バイクを留め置く場所もない」
そんなあなたのお話が
信じられない景 ....
回転する物体を斧でぶち割る
表現は簡単だが
おまえやってみろ
いわれて思いきりぶっ叩く
一瞬の内に斧は跳ね飛ばされ
余りの痛さに
部屋の隅にうずくまる
気のねえ野郎だ
思いきり馬鹿 ....
     
百年間に一人も生まれなかった
小さい色したかえるの子

百年間は長くて短い
言葉の留まる時間もない
小さな木の葉が地面に落ちる間に
過ぎてしまった

緑色の葉が褐色に変じ ....
木の幹を釘で突き刺し
木の枝を鉈で落とし
木の幹に穴を開け
木の中に住み着いたぼく

木の心は悲しいのに
木の中のぼくは知らん顔
もうひとつのこころを追い出して
釘を突き刺し切り落とし ....
猫になれば猫になる
ふざけた野郎を引き裂いて
甘い野郎の骨噛み砕け
噛み殺せ夜の間に
噛み殺せ寝てる間に
昼は知らん顔して
テレビ局を占拠しろ
ぐたぐた昼寝してから
隙を捉えて噛み砕け ....
平たい曼珠沙華をむしる猫のような顔したお人形は、一酸化炭素中毒のサソリを頭からむしゃむしゃと囓る輩が6文銭を失うのがご定法の殺陣に囲まれ棚引いてゆく夕日の中でひっくり返った日々の機微だんごをむしゃむ .... メダル候補ナンバーワン
犬も食わない夫婦の喧嘩
喧嘩ファイトの
ストリート
ワンツウスリーと
手品師が
白いハンカチ
ふんわりと
粉かけ呪うふりをする

粉かけ飲み込む反魂丹
 ....
ビー
声が出て
ビー
風がなって
ピー
音が唸る
ビビビのビー
轟く世界に
とちめんぼう
栃の実
天の実
カラスウリ
叩きます
砕いた蛎殻
光ります
月の光に
イタチの ....
穴が開いたと
がらっぱち
騒がしい
がらがら声で
がらっぱち
ガラシャ夫人に
似てないが
がらっぱちとは
是如何に
疑問の声で
がらがら回る
福引き機

空の穴から
顔だし ....
怖い話
こわいこわい

舟が出る
艪が撓る

撓る背骨はガチガチと
大きな音を響かせて
世界の空に轟いて
大きな望みを放つのだ

こわいこわいと
話が叫ぶ




 ....
巨大な円板が大地を切断する
半円を描いて回転し
二つ三つ 軸を直角に交差して
回り続ける真鍮色の無機性に
平らに土を露出した大地はなすすべもなく
うめき声もたてぬ

バットから生まれ
 ....
敵はさるもの溶けるもの
固める温度の僅かな違い
なかなか上手にまいりません

昨日の昼休みに集まって
レシピ片手に挑みます
仕事のことは打っ棄って
頭の中はチョコだらけ
にこやかに ....
けだるい朝の日曜日
空っぽの心とからだを横たえて
残りの義理チョコを食す
いつもと同じ形と色と味だ
とすると真理はこの中にあるのか
改めて認識した
この手の中に
チョコ ....
朝の太陽が海面を舐めていく
薄汚い夜の顔も次第に和むと
薄青いものに変貌した燐光は
狭い浜で漁る月の覚醒に気がついて
最後の力を振り絞る
しぶきの中で網を引く裸の背中にも
 ....
蝋管蓄音機が回る
カタカタと踊る音
歌声が聞こえると
娘たちは踊り出し
いつまでも踊る
踊り疲れて眠る
眠り疲れて旅にでる
出たとこ勝負の蓄音機
てくてく歩く野の花に
カタカタ歌え青 ....
雪がじゃんじゃん降る前の日に個人的な色彩の影に怯える耳成芳一が喚くのが緑藻類に記憶されたように不確実性を尊ぶ神話性の休日には雪に突っ込んだ新幹線が脱線して酒帯び運転の嫌疑を晴らすために台湾泥鰌を多摩川 .... 重たい音の寝顔に忍び泣く男の姿は気配りの鏡と言われたような気がしたが、富士額の女の子が影を配りながら付け届けの注文を取っているのをデジカメで撮影する少彦名神に告げ口する鰐皮の財布泥棒子煩悩な男は茎から .... よろしくお願い致します。

サチ子は微笑んだ
帰路は私に託すのだと
幼い子を後部座席に乗せる
自動車
バイク
オート三輪

どんな乗り物も嫌がったこの子が
痩せた働き蜂 ....
まだ寒の内というのに
南風が吹いてきて
夏の気配を運んできた
もう冬季オリンピックは
終わってしまったのだ
それにしては静寂で
明るい昼下がりだ
夏の孤独に満ちている
長野オリンピック ....
なにもないところから
水を汲み出す作業は
大変きついことです

今日も草臥れたあたまと
身体で
井戸の縁から
底をのぞき込んで
あまりの深さに
ため息をついてしまった

 ....
あんこの煮かたをおそわった
美しい母のそばにうろついて
台所で遊んでいた幼い頃に

小豆はたかいから贅沢ですよ
ささげを茹でてつぶしたあとで
木綿のふきんで皮を濾し
大きなお鍋にお砂 ....
一人遊びの友は静かにほほえむ
彼の目にも明るい影が白く光り
夢の中から好奇心は黄色く燃え立ち
野火のような臭気をあたりに漂わす

きな臭い好奇心
空咳が反射して
目に涙
群衆に ....
金色の流れの中を
ぼくは時間無制限の旅をする

スケボーを跳ね上げて
かっこよく後ろ手に持って
優しく君の身体を受け止めて
みんなの視線を独り占め
くるりくるりと飛び回り
街角 ....
なにもない器に水を注ぎ
一気に飲み干してやる

おおきなため息を風船に詰めて
世界中に輸出して金をため

君の好きな水たまりをこしらえて
一粒のオイルを垂らし

いつまでも見て ....
  

ひとりで行く
風の吹く
木立の下
馬がつないである

走る姿
馬場のまわりには
人の群れ
速い馬に人気集まる

日曜の午後
レースがある
明るい服を着て
騎手が疾 ....
緑の蛙は
あまがえる
尼さんが
ひっくり返って
甦るとは
鳥山明のべたなギャグ
寝そべって
漫画を読んでは叱られる
叱られては堪らない
堪らないから考えた
T−topを ....
あおば(1462)
タイトル カテゴリ Point 日付
霧に書いた詩[group]自由詩6*06/2/25 0:20
厳格な夏自由詩3*06/2/25 0:10
夢見る頃を過ぎても未詩・独白5*06/2/23 23:54
蹲る未詩・独白3*06/2/21 23:45
白川郷の秋未詩・独白3*06/2/21 23:31
物体自由詩0*06/2/21 23:03
とげ自由詩5*06/2/21 0:06
木の家に自由詩2*06/2/20 23:59
弥生の空自由詩1*06/2/20 22:42
とげ自由詩0*06/2/19 23:36
アートモンキー自由詩2*06/2/19 19:02
口裂け女自由詩0*06/2/19 2:34
右門捕物帖未詩・独白1*06/2/19 1:59
怖い話未詩・独白2*06/2/16 23:11
野球自由詩2*06/2/14 23:42
チョコの春未詩・独白4*06/2/11 22:12
義理チョコの命自由詩2*06/2/11 21:00
夢にすなどる自由詩0*06/2/11 20:54
蝋管未詩・独白2*06/2/11 19:07
回転性自由詩0+*06/2/11 2:20
ドカ雪未詩・独白1*06/2/11 1:16
きろ、つきはなし未詩・独白2*06/2/10 2:27
南風自由詩1*06/2/10 2:22
井戸未詩・独白2*06/2/10 2:08
あんこを煮る未詩・独白5*06/2/10 0:54
笑い自由詩0*06/2/10 0:33
今日も街角で[group]自由詩1*06/2/9 2:39
いつの日にか自由詩4*06/2/9 2:21
木立自由詩4*06/2/5 23:15
緑のT-top自由詩2*06/2/5 0:23

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