ほおかぶりして
通り過ぎるのは
ぎりぎりの
きりきりの
痩せすぎた
頬の痩けた
猫のような男
おのれのことだと
思いながら
角を回るのを
見届けた
見えなくなって
一安心
 ....
明るい
電器屋の店先で
メガホンで喚くように
お客さんと呼びかける
元気の良い人たち
お金を払うから
お客さんなのだと
お小遣いの乏しい僕は
まだお客さんにはなれませんと
 ....
パズルとは
なんじゃらほい
なんじゃら
なんじゃらなんじゃらほい
ほいのほいのほい
ほいのほいのほい

じゃらじゃらパチンコ金儲け
親父の頭は硬すぎて
じゃらじゃらしてたら ....
書けない御題を
前に置き
50題を歌にして
大きな声で歌うんだ
歌がなければ詩でも良い
大きな声で読むんだよ
大嫌いなあんな奴
お前のかあさんでべそだと
大きな声で叫ぶんだ
 ....
白い大地に雪が降る
白い大地はふんわりと
ふんわり太って丸くなる
春になり
雪が溶けて
白い大地がむき出しに
白い大地は痩せてゆく
痩せてゆく侘びしさに
白い大 ....
                 

今日はじめてモノレールに乗ったよ
淡いブルーと白のツートーンの車体だよ
眼下に広がる町並みを
地平を徘徊する太陽が
だいだい色に染めていったよ

 ....
急いで下さい
家のとなりが火事ですから
すぐ来て下さい
奥さん、落ち付いて
落ち付いてなんで居られません
早く来て下さい
切れちゃった
こういうの困るんですよね
望楼か ....
春の空は水色にあかるい
真綿のような白い雲が
浮かんでいるぞ
白い雲はなぜ白い
無彩色透明の問いかけに
毅然として答えてやる

私の宇宙のまんなかに
悠々とお日さま耀いて ....
ぎゃーの一声
なぜだかわからないが
奇々怪々奇人変人唐変木が
根本から折れた

分析的な言辞を読むと
考える過程が分かる
楽しい思考過程を
記憶して
その喜びを
永遠にしたいと願う ....
螺旋階段の
回転の
向きを
途中で
変えてごらん

逆さまになった
コバンザメみたいに
張り付いたまま
落下して
こんどは
地面にへばり付いて
いくら言っても
顔を上げようと ....
今日も
寒いから
炬燵に座り
終日過ごした

春の小鳥が
囀って
出ておいでよと
催促したが
鶯が来ないから
まだだよと返事して
スーパーに昨日の
買い物に行く

仕事が済 ....
おはよう
島の朝は早い
東の海は眩しくて
早起きの鴎もやって来て
夏の一日が始まった
いいあんばいに
風向きもいいようだ

今日はどこまで行きなさる
ちょっと沖ノ鳥島まで
 ....
雨の放課後
帰宅途中で
オート三輪に会う

サイドバルブエンジンの
オイルシールが破れたのか
オイルが浸みだして
垂れて
車の下に虹を作っている
オート三輪車の凸凹道の水溜ま ....
冬だというのに
雨が降っている
朝 春のような佇まいに
白い木瓜が満開だ

咲き始めた紅梅の向こうに
なにもかにも霞んで見える

水を下さい いや 水を買ってください
水売り ....
聖なる牛を追って河原に遊ぶ
権力の恣意的な横暴に満ちた企みだ

牛は水辺に顔を背けていやいやをする
なんたって水は不気味だし
入るには深そうだ
それに何が居るか分かりはしない

 ....
退屈を履いて河原を歩いていたら
跳びハゼのような小魚にであった
淡水だからヨシノボリかもしれない

深い溜息をついて老人が河面を眺めている
もう余命幾ばくもないのに
溜息をつく余裕があるな ....













キタキツネの
ふわふわした
尾っぽのように
跳んでゆく白いキツネの
襟足のような北国の君の姿を
粉雪の舞 ....
ポイントポイントポイント
ぽいんと ほい
拇印と拇印がぶつかって
猫の小判に笑われた

ポイントぽいんと切り損ね
列車の窓から舟が出るぞと
大声小父さん叫んでる

ポイントポ ....
きなこ餅
きなこ
なっとう豆の納豆
おもちのあんこ
うぐいす餅の卵
まごまごして
迷子になった
お餅屋さんの孫に
お菓子をねだられて
負ぶっていったら
お菓子屋さ ....
はがきをかってきてください
かわむこうのおみせにたちよって
はがきをいちまいかってきてください
呪文のような声がして
我に返る

誰もいなくなった
午後の大通りには
牛車がのろ ....
有名になったヤエモンを
無理矢理走らせて
耐用年数超過した
鉄橋から突き落とす
お人形の
機関士と機関助手は
可哀想に殉職し
みんなの涙を絞り取る
橋のたもとには小さな碑をつくり
花 ....
春の朝も
冬の夜も
代わり番この
月がでる

びしょびしょに縛られて
かちんかちんに凍り付いた
寒い夜
堅い手足を
揉み解す時
回転体の約束を反故にした空の誓い
生まれ初めの空虚 ....
  H
             「十万投稿記念企画参加作品」

いつの間にか暗くなり
手暗がりでは捗らない
行灯の火をともし
目をこらして
仕上げを急ぐ仕立屋が
ふと窓の外に目をやる ....
このごろは配給が有っても
お砂糖はいつでもありません
サッカリンは身体に毒です
甘いものといえば
こどもたちには水飴がよいのです
川向こうの小母さんのうちにあるかもしれません
 ....
擬態の年を
擬態のままで葬って
一年一度のすす払い
年越しそばを頂いて
後は新年おめでとう

冷たいくても美味しいね
おそばの汁はなにが好き
なんでも好いから暖かく
冷たい風に負けな ....
突然、
人間なんてららーらーららららーらー♪

フォーラムの
みんなが歌いだしたもんだから
あたまの中の空気は凍りつき
ザクザクと行進する
軍靴の音が響いてきた
かけがえのない
愛 ....
桃の花が散って
春らしくなった
今は
桜が満開
これからは
いつだって
桜は散ることがない
何時だって何処だって
何処の国にでも咲いている

今年も
小面をつけて五穀豊饒を祈 ....
画面から
音楽が聞こえると
文字のコビトが
囁いて
画面に文字と書き込んで
そんなことないよと
笑われて
苦笑してから
画面の下を覗いたら
ピアノのコビトが佇んで
今か今かとタクト ....
招き猫が嫁に行った
注文の多い小料理屋には
微笑みも衒いも無くなり
自然
お客の足も遠のいて
入り浸りだった
どこぞの
ペルシャも
シャムも
来なくなった

閑古鳥を捕まえに
 ....
               
海の見えるまっすぐな線路を
新型のレールバスがひた走る

左右に拡がる田圃には若い稲が伸びている

長閑で郷愁を感じる眺めだが
時代錯誤ではないだ ....
あおば(1462)
タイトル カテゴリ Point 日付
ギリギリの猫自由詩13*07/1/29 5:42
にんげんスピーカー自由詩1*07/1/28 17:09
セミの抜け殻パズル[group]自由詩5*07/1/28 1:38
空にあってよかった自由詩2*07/1/28 1:21
白い大地自由詩5+*07/1/27 2:47
モノレール自由詩7+*07/1/26 2:43
デザイン変更自由詩8*07/1/26 1:51
白い雲が浮かんでいる自由詩7*07/1/26 1:45
言辞自由詩4*07/1/25 0:04
螺旋の怪談自由詩9*07/1/24 2:55
小鳥自由詩5*07/1/24 2:20
私の島自由詩4*07/1/23 0:08
涙じゃなかったらなんだっていうんだ[group]自由詩3*07/1/22 21:23
みずうり自由詩10*07/1/21 20:33
河原自由詩6*07/1/21 20:26
松籟その2自由詩5*07/1/21 18:38
窓からみる自由詩8*07/1/19 23:45
復活ポイント制自由詩1*07/1/18 23:34
きなこ自由詩9*07/1/16 23:38
あしたのかぜのむこうがわ[group]自由詩21*07/1/13 23:20
機関車自由詩15*07/1/13 16:35
昼の月自由詩8*07/1/11 10:36
自由詩9*07/1/6 9:39
思いっきり甘くしてください自由詩10*07/1/3 12:37
大晦日自由詩7*06/12/31 22:31
2006年大晦自由詩5*06/12/29 23:40
ハンドクリーム・フォー・ア・ジェネレーション自由詩5*06/12/29 22:43
ピアノのコビト自由詩7*06/12/29 11:39
占め子の兎自由詩7*06/12/27 23:51
サウダーデ自由詩7*06/12/24 7:39

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