風よりも色づく秋のありにけり
耳鳴りにそれなりなれて静寂に
渋柿の熟して落ちた井戸の底
手首切る真似しただけさ弱虫が
苦を楽に悲を悦びに変えるなど
場違いも間違いの内句に詠んだ
蝶とまる夜のおんなの肌 ....
静けさを聴く川蟬や風の音
風の舞う月夜に集う天使達
風一吹き粉雪散らす初冬かな
朝酒の代わりにシャンソン秋に酔う
幸せは演じることがその秘訣
極端に厚着と薄着の大学生
影を踏む鬼と知られずする遊び
花供え帽子目深に被る人
暗渠へと ....
鷹女(たかおんな)、胸板を刺し冬を剪(き)り
ピーシーを終わらせ冬陽を昇らせる
春なのに月輪(がちりん)光り降るは銀。
桜酔い、ピーチジュースで酔い醒まし
....
家を出る秋の耳打ち襟を立て
空は澄み夢の骸か月白く
十姉妹通風孔を{ルビ窺=うかが}って
靴の紐ほどけて結ぶ霜の朝
人気ない路を横切る枯れ落葉
見上げ ....
恋割れた悲しい夜に稲光り
名月をよごしてごめんと淡い雲
失恋に馴染まないよう柿を食う
牛乳を飲み干す高い空見上げ
オリオンをよるの真水のようにのむ ....
愛死体秋すぐに冷たくなって
泣くように笑う男が書いた遺書
未来捨て過去と駆け落ち心中する
蝸牛踏めば悲しい軽すぎて
傘の花みんな流れて校門へ
ひっつめ ....
なまぬるい くひねろうかと かぜのよる
むしのこえ よんどころなく かきさらし
これしきと はをくいしばり むかうふゆ
くりすぱあ つぐたけのはる きゃすないん
....
秋の雨引き戸を開き覗く夢
翻る少女の声も遠く去り
秋よりも秋を装う女たち
水槽に涙をためた金魚姫
翼切り歌を失くして人になる
手折るなら痛みの一つ分か ....
子を叱る母の帽子に赤とんぼ
バスを待つ頬の産毛に光差し
空軽く{ルビ眼=まなこ}を{ルビ纏=まつ}る金の糸
借りた本から押し葉の栞おちて
蔦燃える窓に映るは誰の影
....
お互いが同じ快楽共有す
凸と凹男と女の関係は
失敗を何度か重ね性交し
テクはないただがむしゃらにいたすだけ
営みがいとなまれる夜雨も降り
人だって発情期には会うたびに
....
眼鏡してメガネを探す秋の老い
年金が支給されたら風俗に
お父さんいい年をしてもうやめて
欲望がめらめらめらで何恥じる
俺元気元気なんだと老妻に
死んだって灰にはならぬ天狗 ....
深海の船の残骸無の世界
根無し草旅に明け暮れ野垂れ死に
閉経しそれでも夜は女です
月一で赤い夕日が昇ります
いきなりの激しい降りに肌着透け
欠片さえ愛はなくても「ラブホテ ....
句を詠みに公園の道徘徊し
眼鏡してメガネを探す我が老化
季語季語と探し回ると句を詠めず
俳人と廃人の読み同じなの?
捨てられた拾われもした世の中に
人格を否定されてもくじ ....
蛾の世界理解出来ない気味悪い
コオロギとゴキブリの出たその夜は
ムカデにはなりたくないよ出やがった
見つけたら殺すしかないごきちゃん
夏戻るやけつく日差し加減なし
いい女化粧さえ溶けている
紳士的?女見る目の偽善だよ
口説きたい気持ちはいつも凹んでる
ドスケベを悟られまいと必死だぜ
季語抜けてエロ抜けて ....
山車御輿笛も太鼓も耳障り
お祭りが男と女のはってんば
打ち上がる花火阿呆ら口開けて
露店にはその場限りの商いが
あっちこち喧嘩はじまる祭りだぜ
秋の蝶よしなしごとにしばられて
犯人の名前がアニメチック過ぎ
じめじめの蒸れた股間に短ズボン
梅雨晴れに包皮を剥いて日に当てる
浴衣から見える剛毛熟女妻
夏シャツのわきに染み入る熟女汗
季語は夏装い清楚なか卑猥
閉じている股間に夕日疎ましい
脱がないと愛し合えない春の宵
蕾から咲きこぼしたわませてたの
菜を刻み男が作る味噌の汁
柔らかな妻の乳房に春迫る
側にいて温めてよ冷えた手を
しとしとと七月の朝欲情し
泣く子ども遠雷の響きに恐れなし
落雷の電気のパワーに雨呼応
梅雨おちて 紫陽花飾り 電池切れ
咲きほこる 護摩堂山に 陽も覗く
梅雨時に 姿現わす 紫陽花図
朝おきて めぐる紫陽花 夢にまで
....
人影に馴れぬ目高をまた覗く
苦を重ね悲を束ねて寒を耐え
その末路散って腐った花を踏む
空高く地に果てがなく日は一輪
ブランコを揺らして哭いた木枯らしが
僅かなロウソクのような蛍かな
あの時の夕陽は真っ赤な嘘でした
たんぽぽのきいろい歓声陽の光
青空を雲がいっぴき歩いてく
チューリップ咲くも笑うもお上手ね
花冷えにパチンコ屋めとホゾを噛む
外干しでテンション上がる風光る
春眠を終えると君のいない部屋
缶ビール片手に憂いの花を見て
....
自由律
「虛無の受理」 NASA
夜 檢査 來な
案/乘馬/感心/場/中閒地/火/見
脱話題性の「幸薄白書」 弊
....
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【俳句】季語を含む17音律「5.7.5」の俳句と、その形式を崩した自由律俳句、無季俳句などの俳句作品のみ受け付けます。俳句批評は散文のカテゴリへ。
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