たおやかなみかん盆栽に雪降り積もる 夕栄の襞を染め合う冬のかぜ

初雪というには白く無く落ちる

着ぶくれてすこし放免さんぽ道

葛粉とき仄くらがりに曲げる背

ひなたぼこどこか暑くて向き数多
とえば澄み応じてみれば天の河

音一つ火星またたく裸眼にて

じぶんとは囲炉裏をおもう{ルビ雨虎=あめふらし}

つきなみの{ルビ濤=なみ}きわだっている広広と

{ルビ蘖=ひこばえ} ....
冬茜二度とチャウダーつくんねえ ひとことも落さず軒の{ルビ冬薔薇=ふゆそうび}

雲にふちないと気付いて手を合わす

窓をふく雑巾窓に出会う冬

今という今はもう過去冬の街

コップ置くだけなのにふふ空匂う
かたくなに抱かれる事は拒むのに

熟れた柿熟れない柿に枝垂れる

学童らのマスクの列も季節なく

ハイウェイ掛かる橋から身は投げぬ

かたくなにマスクをしない人がいて

性を買う行 ....
冬菊のぽんぽんのよな陽の{ルビ屯=たむろ} 🌼

湯豆腐や小窓一箇所開けている ♨💭

冬麗にすすれば{ルビ洟=はな}も空の筈 ( >д<)、;'.・ハクション!

書きかけで ....
冬の{ルビ夕=}小窓を占める巨{ルビ仙人掌=さぼてん}

くれなゐに芯のゆらめく冬日かな

日記買う届けるこころ計る為

日向ぼこ猫のつもりで小半日

冬眠を宿して疎ら山の樹々
{ルビ瞑=つむ}る眼のうすさ彩る冬かがり

冬来れば{ルビ郵便函=ポスト}の赤もあかあかと

音もなく小鳥しゅんじゅん冬の梅

{ルビ初氷=はつごおり}青空のゆび爪は鷹

{ルビ朴落葉 ....
{ルビ摘=つ}んできて悔いてももとの土の空

戸惑いがほどよくとけて音と雨

分からぬといったら分かる火の火の粉

たゆたって鯨の{ルビ背中=せな}に厭離穢土

大の字の伽藍のような太 ....
星一つ有れば無月に山の影

一輪の菊のうなじに蝶の風

薄闇にそっと放って小春虫

石一つ置いて流星待つこ宵

クレヨンに水色無くて{ルビ泪=なみだ}色

さっぱりとした塩味の森の ....
頬に北風滑り乗る散歩道


折り畳む新聞積もる雪予報
{ルビ凩=こがらし}や袖でミラーを拭きし恋

寒風のとえにはたえや砂の色

{ルビ空風=からかぜ}の上州廻りに馬具にほふ

くらき夜の背わたごそりと{ルビ偸=ぬす}まれり

{ルビ夕凍 ....
コスモスと春日部寄って帰途につく 缶チューハイ二本で秋意の顔つくる


式部の実きらいだけれど愛してる


トナカイの隣に座るうちの猫


秋の蝶少女のごとくうずくまる


屋根のない自転車置き場冬支度

 ....
泣き濡れて小さな光よこされている
不眠症、くすんだ心がひとつある
泣きじゃくるひとり閉じ籠ったままの空
さみしいうたかきあつめて夜明けの友とする
泣くだけは泣いて心ふやけるままに
捨て柿のよ ....
雲一つほんとはみっつ秋の蓋

朱い実に群がる鳥を囲う{ルビ廣洋=うみ}

いろづけば色づくだけのくさ{ルビ萌=めぐ}む
秋晴や洗い晒しのキッチンクロス


アールグレイにレモンを添えて午後を飲む


窓辺から隣の芝と草の花


わが猫と明日も在りたし秋の風


はばたいてどこへ帰るか秋のくれ
 ....
(自由律)


蝉の鳴き声もしない、蟻は蛇行する


あぜ道で蛙の合唱を聴く


街から逃げ、暗く笑った目


一息に冷水を飲んだ、窓に月


花を踏みつけたあとで気づく ....
路地裏の色なき風の通り道


コスモスの現れて消え君の町


栗拾いひとつぶ持って帰り道


草の絮あしたの風は明日吹く
冬隣電気ケトルが歌う部屋


虫鳴くや猫の目光るほどの闇


パンを焼く窓辺に今日も小鳥来る
信じてる明日が来ること星月夜


抱きあって傷なめあって冬支度


一人では聴こえなかった虫を聴く
魂の風うららかに萩の里 🍂


コスモスと一生暮らす{ルビ鄙=かたいなか} 🌺


人みんな父あり子あり街の秋 👨‍👧


会いに来て逢えずに海へ風一路 🌊


はから ....
九頭龍を鎮めし社へ迷い込む

ヒメシャラの林を抜けて砂浜に居り

少年の陰茎に似た虫降(ふ)りぬ

紅き鳥井をじっと見る砂

夕日さす湖畔の道は鮮やかに

馬酔木(あせび)ありヒメ ....
散った花のうすい日陰をゆく
迎えを待つ小さな雨にふられる
生きるつめたさを布団抱くよ
胎児のようにうずくまり朝の見たくない光
朝のつめたい便所をいったりきたり
帰りたい日々が朝のシーツくるま ....
餅くへば鐘が鳴るなり法隆寺

蟹くへば鐘がなります法隆寺

蕎麦くへば鐘がなるよね法隆寺

くへくへくへくへくへくくへくへくく

朧なる月は遠くにありにけり

蟻在りし真夏の夜の月 ....
{注石核という石器=打製石器の一種}ありうらめしや

大小の岩に{注{ルビ雪客=せっかく}=鷺の別称}千曲川

折角の{ルビ渡=わたり}も果てず{ルビ屍=かばね}{注狐狸=たぬきときつね}
 ....
キッチンの九月の透明なる床よ


屋根の上の秋に挨拶 How do you do?


流星よ若かりし日の軽音楽


時の海を漂い続ける木の実たち


雁渡し私の青いマグカップ ....
{ルビ死人花=しびとばな}たんとお食べと祖母の{ルビ咽=のど}

{ルビ娜=しな}やかに{ルビ山毛欅=ぶな}の樹相を駈けるいろ

睦んではすててむつんでふぐりの芽

低頭と{ルビ雖=いえど ....
{ルビ細雨=ぬかあめ}に{ルビ歯痛=はいた}治まる{ルビ一夜秋=ひとよあき}

鳥渡る湯気に手を遣る{ルビ好好爺=こうこうや}

露一つ転げてしなう{ルビ珠=たま}の膜
俳句
タイトル 投稿者 Point 日付
雪化粧足立らどみ020/12/17 19:59
初雪道草次郎120/12/9 22:56
天の河1*20/12/8 21:59
菫印もっぷ220/12/7 20:58
窓拭き道草次郎020/12/6 18:16
謎に充ちているこたきひろし220/11/29 8:27
ぽんぽん道草次郎120/11/23 14:42
冬に灯す1*20/11/21 22:23
愉快な冬迷路020/11/21 20:11
逆鱗と無縫2*20/11/20 22:32
比喩と幻想2*20/11/20 21:33
散歩道もっぷ020/11/19 14:57
こがらしと温もり道草次郎2*20/11/11 21:56
適当主義さ足立らどみ0*20/11/7 5:15
屋根のしたの宇宙4もっぷ420/11/2 16:12
リバイバル直治120/10/31 23:00
秋の蓋道草次郎020/10/29 8:51
風のゆくえもっぷ220/10/23 23:14
紅葉の天ぷら秋葉竹320/10/22 23:38
風の通り道もっぷ320/10/9 14:11
誰も知らない小さな部屋から320/10/9 14:06
屋根のしたの宇宙3220/10/4 18:13
秋の愉しい散歩道道草次郎4*20/10/3 13:48
アニュリタ1*20/10/2 20:47
リバイバル 抄直治020/9/30 21:58
仲秋アニュリタ1*20/9/29 23:41
痩肉怨讐〜獣と人の闘い(無季)道草次郎120/9/28 21:21
秋習作もっぷ2*20/9/28 20:19
愍笑け楽 (無季あり)道草次郎0*20/9/27 11:44
珠のすべらか0*20/9/27 10:11

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【俳句】季語を含む17音律「5.7.5」の俳句と、その形式を崩した自由律俳句、無季俳句などの俳句作品のみ受け付けます。俳句批評は散文のカテゴリへ。
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