固く結んだ歴史の果て

柔らかな風を含んで君は花開く

大輪ではないが機知にとんだ
しっかりした花だ

空からやって来る言葉を迎えるために
僕らは産褥をしつらえねばならない

 ....
さみしいと
雪になる
凍えて咲く花になる

産まれて
すぐに旅立った
あの子の魂なのでしょう

てのひらで包めば
睦みあって水になる
笑って
消えてゆきました
光が次の
季節を連れてくる
風はそれを
押し戻そうとする
雨が次の
季節を置いていく
人はそれを
なかなか見つけ出せない

ひと雨ごとに
行きつ戻りつしながら
季節は摺り足で ....
そのジャケットにはかもめが飛んでいた

水晶の静寂が永遠の砂から響いて

僕の胸ポケットの中には人生の請求書しかなかったのだけれど


静謐がほしかったそれ以上に孤独が

体のすべて ....
無骨な魂の素描をさらしたあの頃 
恋は糖衣に包まれた苦い薬
駄々を捏ねても得られないものがあることを知り
喪服を脱げない大人になった

今 砂糖とミルクを入れてゆっくりとかきまぜる
あなた ....
図書館の

古い本の最初のページに

白い骨と鉛筆で書いてみる

なんて事はない

恋愛小説の始まりに


少し読み進み

骨を包む新聞紙を取って来て

と鉛筆で書いてみ ....
シーグラスを
部屋の片隅に投げたまま
二年が経っていた。

それを見つけた今日、僕は決心した。
そしてその決心を今実行した。

シーグラスは
二年たっても
ちょっとしょっぱくて
 ....
「いってきます」とあなたが私に告げてから
もうどのくらいの水が橋の下を流れたのでしょう

おんなの直感でしょうか
もうあなたは私の元へは帰らないと
私はそう想ってあなたを見送りました

 ....
雨で濡れた制服を物干しにかけると
お気に入りのセーターと
向かい合ってゆらゆらとダンスを踊った

優しい雨のなか
口ずさんだのはジーン・ケリーの“雨に唄えば”

これは何処からきた雨 ....
イケナイ小学校の裏門から

そっと忍び込む



百メートルの校舎裏

キライじゃなかった



左手は ずっとずっと校舎

でも


右手には給食調理 ....
魔法の扉から放たれた 流れ星

尾を引く その後ろ姿に
幾つもの願いをのせて 夢をのせて

果てしない空を駆け巡るよ

3回唱えて
魔法の呪文

キラキラ輝く
星屑たちが降り注げ ....
担任の先生
支援学級の先生
児童心理学の先生
作業療法士の先生
言語療法士の先生
そうそうたる先生達に囲まれて
亀ちゃんについてのミーティング

亀ちゃんのテストの結果
チノウノハッ ....
?

君に戦場で会ったなら
私は君を殺すだろう
そして首をかしげるだろう
君は一体、何者だったのだろうかと

私達を敵と味方に分けたのは
一体なんだったのだ ....
まばたきには
ばね がついていて
どれだけ
すばやく
まぶたを
弾ませられるか
競いあっている
{ルビ双子=シンクロ}

持ち主に
気づかれてはだめ
そんなに
凝視しても
真 ....
終点を持たない電車が君を連れ去ってしまった夏の陽炎

洋菓子が際限無しに湧いてくる祖母の漆器はいわくある品

人ひとり縊られるほどの激情を秘めて佇む小春六歳

「砂粒もあまさず愛せ」と説い ....
蛙の世界の王様は、大きな大きなガマガエルです
沼の淵の一番高い岩の上を玉座にして、毎日世界を見下ろしています。その視線は、つねに安定したさざ波に注がれました。
若々しい雨蛙は王国の奴隷です
王様 ....
茹でてふやけて

むいて食べる

ほっこほこの里芋にっころ

喉がころころ鳴っており

何かおるのかな

うっすら朝もやけのなか

鳥の声と緑の香りがする畑の中から

里芋 ....
ひとりでいるけど
さみしくないの
こどもはおれにきくけど
おとなはだまってる

一人ぼっちはさみしーけど
ねむい時はさみしーぐらいがいいんだ

しぬのはこわい
いきるのはつらい
 ....
好きな子が出来ても
誰かの手を引いて遠い場所へ
行ってしまう

受け入れた そして絶望はしたが
したが それぐらいで済んだ


友達に嫌われた
仲直りしたかったけど
もうそんな ....
白いシーツ

白い枕カバー

白い天井

硬いベッド

朝が白々明ける頃には

私の心も
漂白されて

窓に
雪の港
鮮やかな海の青
影がぐるりと右かしぐ
左手が逃した夕餉の茶碗
右手を掴んで放さぬ恐怖

夜の森は騒々しい
木立はバサバサこすれあい
夜鳥の声はこだまして
奇声をあげてる闇の口

影がぐるりと左にかし ....
少年がバス停に走っている間に

母を乗せてバスは行ってしまった

母は後部座席に来て

険しい顔をして少年を見ていた

子供時代の幕切れだった



母は生きているのだ ....
去年の夏、シャボン玉を買った。
きいろい麦わら帽をかぶった
ピンク色の象のかたちをした容器。
旅先の雑貨屋で見つけて
近くの河原であそぼうと思ったけれど
その日は、あいにくの雨で
バッグに ....
帰る家があって蹴れる石ころ 電話で予約してリムジンも手配して
態々サヴィル・ロウ15番地の
ヘンリー・プールまで赴き
スキャバルの服地で創ったオーダーメイドの
スーツに身を固めトゥールダルジャンで
まずアペリティフにド ....
鉄格子越しに見える空は
いつも哀しい程蒼い

罪人には空が無いのだ
空虚な自分と向き合っているだけなんだ

時々差し入れられるちょっと冷めた食事は
少しだけ生きている実感を与えてくれるの ....
ムカッと腹が立った時
握りしめる その拳
そいつで一発殴っていいですか?

ゴミ出しルールを守らない
近所の主婦
どうして生ゴミの中に
プラッチックと缶を混ぜるのよ

だから違反ゴミ ....
都会の人々が
いっせいに蝋燭に
明かりを灯したその夜

ひとつの灯が
消えた

わたし…
それっきり
くちびるは動こうとは
しなかった

友人の一人は
彼女の瞳は笑っていたと ....
日常が置き換えられていく
有ったはずの違和感が消えて
無かったはずのものが
何かに置き換えられていく
たとえばそれが命かも知れない
あるいはそれは運命かも知れない
しかしそれは忘却かも知れ ....
上へ
上へと伸びてゆくもの
下へ
下へと伸びてゆきたがるもの
いのちを生み出すために
細い指たちは
指切りを繰り返し
相反するからくりを育む

そのなかほどの混沌で
わたしは
ひ ....
元親 ミッドさんのおすすめリスト(621)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
君咲く春に- 梅昆布茶自由詩2113-2-20
むつのはな- そらの珊 ...自由詩1313-2-20
雨水(うすい)- nonya自由詩27+*13-2-19
半島の午後を- 梅昆布茶自由詩18*13-2-17
投降命令- ただのみ ...自由詩20*13-2-17
ハッピーエンドに眠らせて- 月形半分 ...自由詩513-2-17
僕はフォントサイズを極端に大きくしてのクリックを君に望もう- 竜門勇気散文(批評 ...113-2-16
待つひと_待つこと- HAL自由詩10*13-2-16
優しい雨- 川上凌自由詩17*13-2-16
のに- 芦沢 恵自由詩19*13-2-15
しあわせのうた- 椎名 菫自由詩213-2-15
亀の唄- 夏美かを ...自由詩22*13-2-15
君に戦場で会ったなら- まーつん自由詩14*13-2-15
ばね- そらの珊 ...自由詩20*13-2-15
故郷とは似て非なる町- 水瀬游短歌213-2-15
王様- 月形半分 ...自由詩413-2-15
里芋にっころ- 灰泥軽茶自由詩8*13-2-15
ひとりぼっちはさみしいかい(公園にて)- 竜門勇気自由詩213-2-14
受け入れても受け入れても現実は深く牙で僕の- 竜門勇気自由詩113-2-14
白いベッド- Lucy自由詩21*13-2-14
影法師- 月形半分 ...自由詩313-2-14
走り去るバス- オキ自由詩313-2-14
冬のシャボン玉- sample自由詩5*13-2-13
帰る家があって蹴れる石ころ- 北大路京 ...自由詩713-2-13
幸せとは- HAL自由詩7+*13-2-13
牢獄からの便り- 梅昆布茶自由詩913-2-13
【_一発殴っていいですか?_】- 泡沫恋歌自由詩15+*13-2-13
小鳥- 乱太郎自由詩22+*13-2-12
明色に混ざり行く雲溶け出して今は薄鼠の元も分からず- プル式自由詩413-2-12
ひばりへ- そらの珊 ...自由詩16*13-2-12

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