くっきりと
光と影
鳥がくぐる
風の小窓
暑くなる予感

離れてそよぐ木と木 
その根が見えないところで
触れあって
幼い蝉のまどろみ
光の夢の歌声を聞いている

木はそ知らぬ ....
友人に登山にでも行ったらと
提案されて誘ったら
「別にいいよ」と気のない返事

付き合って数年も過ぎると
恋人関係はこんな風に
覇気のないものになるのだ

それでも歩いてみ ....
静かな月光が滲む
拾ったナイフを見つめ
足りない温もりを
少年は花に求めた

時雨も流せぬ
肌の色と紛争の過ち
引き離された二人を
写真が繋いだ

あの広すぎる夜空に
未来を覗い ....
わたしの愛しいお月さま
 借り物の光で身を装いながら
 あなたは女王のように天を渡って往く

わたしの愛しいお月さま
 ちょっと見わからないが肌は荒れ
 あっちもこっちも傷だらけ

わ ....
嫌なことなど

いつも
幾らでも
側にあるから
気づかないで生きたりも出来る

大人になると
不条理にいちいち驚かない

透明な何かが
濁ってしまったように見えるけど
違う ....
かわひらこ、が
ずいぶんお利口に
触れあう


初めて、は
どれも素敵だった

流れ星が
周囲の光を食べて
夜空で一番輝いたとき
羨望と後遺症に手をやいた

透明 ....
お父さんが帰って来なくなった
お母さんは泣いたり笑ったり
そして怒ることが多くなった

いつもはお化粧するのに
今朝はしないでお出掛けした

いろんな場所に立ち寄っては
ため息をつくお ....
「自分に味方しないものは敵だ」
という考え方と

「自分に敵対しないものは味方だ」
という考え方は

同じようでいて ずいぶん違う

生まれつきの敵も味方もいやしない

パレスチナ ....
夕暮れ空に
吹く風は
悲しみの匂いがします

夕暮れ空に
吹く風が
洗いたての あなたの髪を 散らします

(匂い立つ 悲しみのかほり・・・)

夕暮れ空に
行く雲は
悲し ....
海の魂を宿した君
アイラは健在だったか

その余韻は軽く
深く

ぼくは何も知らない

微かな音信だけが
雨音に
木漏れ日がばらばらと散らばっている公園のベンチに座り
一息
吐いて背もたれまでゆるく体を沿わせるように空を仰ぎ
目を閉じる


一群れの風が


ちゃんと網膜には光が届くようだ
さ ....
あなたの深い悲しみは
溝の奥の方に
入り込んでしまって
私の手では届かない
それでも強引に取り出そうとしたら
きっと壊れてしまうでしょう

そういう時は
塩を振り掛けるのです
昔から ....
夜中に文字の束を積み上げていて

他の人が作った僕の知らない世界がそこにある
はずの本や紙を
積み上げていて

僕の目が時間を掛けて
解いていく
何ヶ月も掛けて

そこに
どれだ ....
驟雨に体毛を湿らせた質朴な黒い犬
保健所の網や容赦ない投石に怯え
疑念や懇願や脅えが入り交じった上目づかいの目
その犬は私だ


バーでフローズンダイキリを注文する
大海に小舟で漕ぎだそ ....
神宮前の小橋で懐かしのフォークソング唄う人

懐かしの? 

わたしは懐かしのを知らない

知らない懐かしを知ったふりして心縮めていたの



右肩横をかすめて通りすぎた黒服男はも ....
職業は会社員
仕事は数字を殺すこと
会社に入るまで知らなかった
仕事は数字を作ることだと思っていた
ところがそれは間違いで
一年の始まりにはすでに数字が
月の始まりにもやっぱり数字が
山 ....
イマはミライを疑わない

風はココを吹きすぎてもなお
そのままソコも吹きすぎるもの
そしてぐるり巡ってきて
おはようと挨拶をする

顔のない明日も顔のない風が
巡ってくる

それは ....
封筒の端をハサミの片方で割いて
中身を確認すると
手紙の束が入っていました
一枚一枚丁寧にさくさく切っていくと
文字の欠片だけが残りました
あとはノリと台紙があれば
なんだって盗めそうなく ....
あなたがいる有り難さ

こころのままに いつものようにして
喜ばれて嬉しくて

けれど好きな人に
わたしよりもっと好きな人と一緒の気持ちで
感謝されたよ

あなたがいる有り難 ....
夜が桜の木にも降りかかり
薄い色の花びらがしっとりと
闇を含んでいる

あちらには街灯に照らされ
少しばかり暖かそうな
桜の並木道

少し通りを外したここにいるのは
花びらの明るさが ....
ソートを掛けて切り捨てる
膨大な(   )

日に日に増える「   」
画面のカレンダーに新規イベントを登録し
リマインダーの内容を反映させ
日に日に隙間が減る

日に日に増える
日 ....
だからそれは誰のでもなくて


君が見てる世界は他の人のとは違うんだ
もちろん僕が見ているものも
僕の色をきちんと識別できない目で見ている世界と呼ぶ物は
君が見ている物とも違うし
すでに ....
昼間スタバで優と逢った

いや彼と友人の座る席の前を通りかかった が正しい

それまで もちろん何もなかった

中学の先輩


私は注文したサンドイッチを半分以上残していた

優 ....
どうか、私を弄んで下さい
その熱く燃える掌で
私の輪郭を全て辿って
白く滑らかな肌に頬を寄せて
息を吹き掛けて
どうぞ、私の中に入ってきて
わき腹を鷲づかみにして
何度も何度も私を翻して ....
佇んでいたのだろう
あの時のわたしは

苦手なことを並べた
傷付きたくなかった
それでも出会いを求めて
やって来た

缶ビール片手に
やわらかな言葉で話す
路上に座り込み
生活者 ....
彼は詩と戯れている
彼は詩を知らないけれど
詩と深々と戯れている
だから彼は踊る
誰よりも美しく

彼は恋を知らないけれど
薔薇の愛撫も菫の接吻も
知っている
だから彼は踊る
あや ....
「梅雨は嫌い」と言ったら
おまえはそうでも
俺たちは雨が降らないと困るんだ
紫陽花の葉っぱに隠れていた
一匹のカタツムリに
小さな声で抗議された

「洗濯物が乾かない」と嘆く
なにを言 ....
アイリス
君を見てきた
誰もが君の姿に
夢や憧れの物語を描くけれど
アイリス
でもきっと誰も
そして僕も
知ることはない
ほんとうの君の
創世記も
黙示録も
それはただ君の中で語 ....
著作権は著作者の死後五十年を経過するまでの間、存続する。
            (著作権法 第五十一条 第二項)






死んでも背負(しょ)って、あるくものだと思ったか
だれ ....
「あいつどこ行ったんだろ」
「ずっとオニやってたもんな」
「怒って帰っちゃったんじゃないの」
「あいつヘンジンだからな」
「もうそろそろ帰ろうか」
「帰ろ」「帰ろ」
「それじゃ」「また ....
元親 ミッドさんのおすすめリスト(621)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
入口・- ただのみ ...自由詩9*16-7-9
手の内と山登り- しょだま ...自由詩316-7-9
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微笑- ただのみ ...自由詩13*16-6-22
伏流水- ガト自由詩4*16-6-14
つむじまがりの思春期- うわの空 ...自由詩316-6-12
アジサイとカタツムリ- しょだま ...自由詩10*16-6-11
どっちにもなる気はない- ただのみ ...自由詩19*15-11-18
愛歌Ⅵ_<悲しみが深いほど_美しい>- 南無一自由詩215-6-15
ラフロイグ- レタス自由詩1*15-6-11
ゆめさき- はて自由詩1*15-6-11
深い悲しみ- 花形新次自由詩215-6-10
荷解き- はて自由詩3*15-6-10
フローズンダイキリ- じぇいぞ ...自由詩215-6-9
木漏れて- 芦沢 恵自由詩16*15-6-7
殺し屋のパラドックス- ただのみ ...自由詩15*15-6-6
エマ- はて自由詩2*15-6-6
ワンサイド- Seia自由詩215-6-1
あなたがいる有り難さ- 鵜飼千代 ...自由詩18*15-4-10
夜の桜- はて自由詩3*15-4-1
万全に万全に保管すること- はて自由詩1*15-3-21
だから- はて自由詩215-1-19
さそりろまんす______(群青)1月課題_「星」_に寄せて- 芦沢 恵自由詩18*15-1-2
私を閉じ込めないで- 夏美かを ...自由詩24*14-12-1
手をとる- 鵜飼千代 ...自由詩18*14-11-24
彼は知らない- 塔野夏子自由詩6*14-6-23
【_慈雨_】- 泡沫恋歌自由詩19*14-6-7
アイリス- 塔野夏子自由詩8*14-5-25
死んでも背負って、あるく_(生体反応の設計)- 乾 加津 ...自由詩14*13-7-9
また明日- nonya自由詩23*13-6-15

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