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息を吐きながら
ようようと私を呼ぶ
大人の群れが
次々と
私の肩に触れる
大人たちの手は
水槽からはい出たのか
冷たく染み込み
オディロンの絵から
生え現れたのか
内奥のほうに ....
ひととして
いきるためにこいをしてきた
そうして
けっきょくいきられずに
こきゅうをして
えらでこきゅうをして
すいめんかをおよぐ

めぐりあうことをただおそれ
しずみこんでゆく ....
ひとさし指が青く
午後に挿される
最初に想い出し
最初に忘れるもの


夜に響く手と
真夜中に響く手との差異
進み去る方へ縮む手の群れ
闇の近くに輪を描く

 ....
夏至の夜は重く沈んで

雲も宇宙の蒼に融け入る


生ける雲よ

その蒼を映す海は灰色

雨と人と人のわだかまりを蓄え


遠い夜に

雲と雲の笑い声を聞く


 ....
平らな川に
風が夢見る
どちらが上流で下流なので
しょうか

細かな波音が
聞こえるくらい傍にいても
それはわからぬのでした
ありがとうございます

一日に何度もいう言葉
どれだけ想いを込めたかを
思い出す頃には
アイスクリームもとけているんだろうな

最新の冷蔵庫が
食う電気の量よりも
ひかえめに笑ってみ ....
産卵

この部屋には何も無いので困ります
埃をかぶったカンバスには
塗り潰せる面は無く
それだけの量の絵の具も
それを買える金も無く
絵筆もみな固まって使い物にならない
リンシードも筆 ....
アメリカ大陸を横断したいと言っていた
いまは富士の湖畔で眠っている 。
北西沿岸に辿りついたのは夢のなか
小さなトーテムポールを捧げよう 。
ピカピカに磨いたローズウッドのハンドルを握 ....
そして僕らは花になる
かぜをこじらせた
こけそうな道
鼻緒もきれそうな
しゃっくりの道

そして僕らは花になる
ぐるぐると
小さな羽虫が
無意志に飛んで
清楚な花びらも地に落ち ....
アダムスファミリーのハンドさん。
勝手にそう呼んでた。
まさに「手」だけの存在で
不気味にはならず
指を使って歩く仕草が
タカタカ タカタカと発する音と
一緒に好ましく思えて
愛嬌まで感 ....
チタンセラミックの滑車に任せて
苔むす老婆が
蜂の巣の火に舞い踊る
弾けるカロリーに注意せよ
痙攣は
靴の爪先から
凍結したシャッターへと伸びる

湿気ったパレードの凱旋歌
青磁色の ....
  余計な話ばかり
  聞いて
  喋って、
  つかれてしまったよ



  関係ない
  関係ない
  椅子と
  ブランケットをたのむよ
  飲みものはいい

 ....
祖先の祟りが身体の中で眠っている。彼らを眠らせるために薬を飲み、その副作用で唾液を口に溜め込みながら、草原のなかに立たされている。草原はホテルの隙間に現れる、古い虚構の中に置かれた、アメリカの地雷 .... 標高二六〇〇のティエンブー

幸せの街、幸せの国
グロスナショナルハッピネス
GNHが世界一
何が幸せの基準なのか
GDPは156番目
民主主義には程遠い
民族衣装の着用義務
何をす ....
雨の日は おうち遊び

メールを待ちわびて

ひとり遊び
頭のどこか奥のほうで
水が、
ごう、
と音をたてた

やさしく響く音楽のほとんどが
ほんとうは悲鳴に由来していることを
習いに学校へ行く
聴いているふりをしたり
聴いていないふりをし ....
布団に入った妻が 
すやすやと夢を見る頃 

すでに世を去った
妻の母さんの面影は 
安月給の{ルビ婿=むこ}を祝福しに 
何処か遠い国からやって来る 

机上の花瓶に咲く  
あふ ....
 姪

七月まで腹の皮一枚隔てた彼岸におり
去年生まれた赤ん坊が
今年はそろそろ歩き始めて靴が要る
靴!
おお、八時間の惰眠と十六時間の覚醒とを
等価交換でちり紙交換に出してしまった
 ....
 
 
右手の人差し指が
鍵になってしまった
どこの鍵だろう、と
合いそうな鍵穴を探すけれど
鍵の要らない穴しか見つからない
ふと鏡をみると
自分のおでこのあたりに
それらしき穴があ ....
いま
鏡に なにか映った
鏡に 誰か映ったよね

部屋には誰もいない
僕以外は誰もいない
 
なんだろう なにか
なんだろう 誰かがいる



いま
鏡に なにか映っ ....
{画像=110618182721.jpg}

ふと目を覚ますと聞えて来た
あれは風の音!?
水を跳ね飛ばし走りまわる車の音
でも遠くうねっている潮のような音だ
風にもまれる木々の音に交じっ ....
驚きもした
五月晴れの雲間に
自転車集団
あればいいと思ったものは
ないんだけれど
君と僕との間に信号機はあって
ずっと

耳たぶを引っ張るしぐさは
多分照れ隠し
ひぐらしの声がコ ....
昼間に紛れて 星が踊る
人混みに紛れて 星が転がる
想いを{ルビ鏤=ちりば}めて 星が{ルビ瞬=またた}く

一瞬でも失いたくない この{ルビ瞬=まばた}きさえも
永遠に戻らない一瞬 逆回転 ....
強く生きるんだ
泣かないで
歯を食いしばって
威厳は高く、腰は低く

ひるまない
負けない
強く突き進む
帆を広げて全速力

時に休んで
時に遊んで
時に戯れて
時に冗談を
 ....
この街に雨なんていらなかったはずなのに
梅雨が来たからってだれひとり喜ぶ術もなかったのに


転ぶようにして降りる戸越公園駅のみじかいホームは
いつも苦手だった
ドアカットがなかったころの ....
港町を
女の子と歩いていた
正直、
まったく楽しくない
第一、話がまったく噛み合わない
彼女は体育大学出の
ばりばりの体育会系で
本などほとんど読んだことがないという
その点、俺ときた ....
※婿島のアホウドリ 小笠原
 羽毛採取の乱獲100年
 個体数2000ほど
 鳥島から雛を避難

海面に浮き上がった獲物を
風を味方にして
長駆滑空して捕らえる
海の女王

羽ばた ....
雨暖簾 指で弾けば せせらぎの歌
風暖簾 指で弾けば {ルビ和=やわ}らぎの歌

雲からの弦がピンと背筋を伸ばし
南からの弦が未来に引っ張られる

雨音 風音 音の階段 一気に駆け上がれば ....
綺麗に洗われた
牛乳瓶の中から
片目で空を見る。
歪んで見える景色は
太陽の眩しさに隠された
真の素顔かもしれない。
もう片方の目で見る
眩しすぎて直視できない
煌く姿も素敵だ ....
  月だ、光だ。
  ここには、
  二人だ。



  何故だ?
  ありもしない壁があった。
  ふぞろいに静止した。
  ここには二人だ。
  腕だ、乳房だ、
  引力 ....
中川達矢さんの自由詩おすすめリスト(241)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
髪が抜け落ちる- 長押 新自由詩2*11-6-23
あなたのてがおおきかった- かんな自由詩5*11-6-23
ひとつ_うつろい_Ⅸ- 木立 悟自由詩211-6-23
生ける雲- アヤメ自由詩111-6-23
リバーという川- 長押 新自由詩1*11-6-22
太陽の営業- 朧月自由詩211-6-22
産卵- salco自由詩7*11-6-22
メモリーズ- アラガイ ...自由詩6*11-6-22
僕らは花になる- シホ.N自由詩611-6-22
アダムスファミリーのハンドさん- 電灯虫自由詩5*11-6-21
Null-圧倒的祝福、そして喝采- 山上鉄柵自由詩111-6-21
銃声- 草野春心自由詩5*11-6-21
失楽園- 長押 新自由詩3*11-6-21
幸せというもの- ……とあ ...自由詩8*11-6-21
雨の日は- 殿上 童自由詩16*11-6-21
月曜日、晴れときどきくもり- あまね自由詩1011-6-20
母の面影_- 服部 剛自由詩511-6-19
- salco自由詩7*11-6-19
鍵穴- たもつ自由詩1111-6-18
Someone_In_The_Mirror- 北大路京 ...自由詩15*11-6-18
目覚めは雨音の中- beebee自由詩1411-6-18
あった方が君- ふるる自由詩5*11-6-18
目立たない星- subaru★自由詩8*11-6-18
負けないで- ペポパン ...自由詩4*11-6-17
午後の雨脚- たま自由詩20*11-6-17
女の子と歩く- 真山義一 ...自由詩2211-6-17
詩_あほうどり- ……とあ ...自由詩1111-6-17
梅雨空の調べ- subaru★自由詩10*11-6-17
牛乳瓶- 電灯虫自由詩8*11-6-16
放置自転車- 草野春心自由詩4*11-6-16

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