公園の写真を川に流し
波乱を飲み頭に尽くして
夕日の中から影を取り出す
山の踊り 蝶の渇き
鳴らす座り方を立たせる

焼きたての咳を我慢し
通り道を夜にするさるすべり
支えるものが支え ....
やがて夜は更けゆき
恐れと不整脈は
徐々に…消去するだろう

私はゆっくり「扉」を、開く
(微かな光は隙間から洩れ)

まぶしい彼方から
誰かの影が
一通の手紙を携え
こちらへ歩い ....
ジョン・レノンのいない世界で
僕等は何を歌おう

時代の不安にも
群衆の病理にも、薬は無い

夜の部屋で
壁に掛けられた絵画の風景

二十一世紀の廃墟を見渡して
塔の高さで立つ巨人 ....
眠りに落ちる薄暗がりで

死神たちは今日もひそひそと話しかけてくる
おまえのおまえの居場所はどこにもないんだよ
適当に風が吹いて
空き缶が何処かに当たる音がする

世の中で一番最悪なリズ ....
わたくしの言いなりの小人を呼んで
ゼンマイを巻かなきゃいけないから

そう、わたくしのハムスターは
必死になって火車を回している

頭の中のどこか隅にある組織をつぶして
何処にも出せない ....
いつもあなたは完全だった

手を伸ばせば星が降り
振り返れば朝日が昇る

雨の日も風の日も
あなたが歩けば花が咲いた


世界はあなたのためにあった

それほどあなたは完全だった ....
足元に邪悪が纏わりついて
歩き出すことができない
気分は悪くないのに
悪魔が囁くんだ
「お前の魂は何色だ?」

罪ばかり犯して
魂もさぞや汚れているだろうと思っていたけど
それは杞憂に ....
詩を紡ぐということは
裸にならなくてはいけない
恥ずかしがっていては
心の襞は描けない

素っ裸にはなれない
野暮な言葉を並べたくはない

ええかっこしいが邪魔をする
綺麗な言葉を並 ....
   
満ちていた
哀しみ あるいは痛みのように
煌めいて
昨日を潤し明日を照らす
零れ 滴り 流れ落ち
さらに溢れ
駆り立てる
とどめる術もない力で
押し寄せる波
こみ上げる欲望 ....
全部嘘だと秋の風が言ったので
それでは終わりですねと冬の空が言いました
春の花は無関心そうに頷いて
かたわら、夏の虫が死にました

青空で、歪んだ月明かり
うさぎ達は人を解体して笑っていま ....
灰の地層
人工の骨
潰れ かがやく
玩具の群れ


波のはばたき
ひかり振る陽
来ることのない
待ち人の鼓動


動きが動きをくぐり抜け
片手は月に到いている
片足 ....
思いついた言葉をならべ
魚の様に泳がせては眺め
それを繰り返していた

嫌な湿気が躰にまとわりつき
汗が流れ落ちる

手招きするように日は暮れてゆき
無為に過ごした日々

庭の向日 ....
……キャッチ出来ない
近づき逃れ 逃れ接近
既にそれを背負わされ
足場は崩れ消滅した

青くぽっぽと熱を吐く、
大地の割れて真っ二つ
天は激しく咆哮し、
蒼くぼぉぼぉ燃え盛る
幻想を ....
ゴールポストにはじかれたような空。
寺の鐘の音

びくつきながら

から
離れていって、次の鐘の音

びくつきながら
前の鐘の音

追いかける。

追いつくことは稀だ ....
「殺そう、と思った瞬間になにかが死んでいる」

ぼうとした目でそう呟き、
手からこぼれたなにかを探り、
不思議そうな顔をしたあなたに、
もう失ったものはみつからないし、
失ったなにかになん ....
足首が凍りつくほどの寒さを堪えて
桜の花びらを踏み付け
横殴りの雨の中を
傘を握りしめて前へ進む

灰色の空は遠く
希望を掻き消し
さらに冷たい風が吹き荒ぶ
嗚咽を押し殺して

目 ....
静けさの含み持つ何か 
自らの心落ち着いた時に
期せずしてやって来る何か

過去へ遡行しながら
未来から到来する
未来から到来しながら
過去へ遡行する

胸奥から込み上げ溢れ 溢れ込 ....
扉は深い石の空間に吸い込まれ
ずっと撒かれていた水も
全て乾いてしまった
上り坂の向こうにあるはずの
交差点
そこを伏し目がちに横切る人の
表情がはっきりと見えた

新しい写真の周りに ....
氷のように冷たい指先
ステンドグラスに描かれているのは真夏の太陽で
収穫の喜びを謳ったきっと
昨夜見た夢の中で
黒鳥は白と黒の羽をひろげた
湖の中にできた波紋はいくつも音に触れるたび
ふる ....
煩わしいほどに
ざわつく
この胸が
嘘をつかせる

曇り空を
繊細な細い指で
覆い隠しても
迫りくる罪悪感を
全身に浴びる

閉じ込められたい
欲望は渇くことを知らず
飛沫を ....
主体的にして良いこととはゆるすことぐらいのものではないでしょうか

けれどこの身をまとうぼくらにはこの身からしか考える術がないようで

無宗教者までがまるで一神教の熱心な信者のようになっている ....
許せない気持ちが
許さなきゃと
混ざったコップの中
アパートの一室で
詰まって終わった住民の暴動

ゾンビの行列に並んで
食べたくもない血まみれの
シャツをかじったり

誰かと ....
濁った川面に
花びら浮かべる
弔いの花
そっと手を離せば
濁流に呑まれ
それでも沈むことは無く
流されるまま
やがて視界から失せた
先刻撒いた骨の欠片は
今頃何処に在るだろうか
天 ....
捨てないかぎり夢の続きはついてくる
あきらめない限りことばの谺は響きつづける

僕の頭の中の世界図書館は閉鎖されたまま
精神の廃虚には孤独な回路が短絡を待っている

魂の階梯はかぎりなく地 ....
僕が転んだ
白い雲がながれていた
僕が転んだ
麦の穂を風が掃いた
僕が転んだ
膝に石を刺した
しんとした痛みを
ただこらえた

なにもいない
わらい声もない
野辺のみち
そらの ....
生まれる前はゼロだった

生まれたときもゼロだった


生きている今もたぶんゼロ


いつか無限になって永遠になる

ハチの字螺旋のその上で
ゼロのまんまで生きていく


 ....
もうすぐ息が荒くなるのを感じて
早足にならないように
気持ちを高ぶらせないように
抑えて
抑えて
前を見つめて
ゆっくりと
進む

鼻の穴が膨らまないように
肩が上がらないように
 ....
夏が終わりかけている。海を見ておもう。
寂しいような、青春の種火が消えるような気がする。

私はいつまでも視線を下げなかった。足元を見ればきっと、
夢に溺れてしまうからだ。持っていたペ ....
熱の青だ、光の熱だ、太陽の爆発だ!

何という日だろう
用水路沿いの緑、生い茂り
 艶やかてらてら
木漏れ陽、歩道の日陰に
 懐かしい余韻ゆらゆら
揚羽蝶、不意に眼前を
 華麗に舞い飛 ....
いよいよ目が開かなくなってきたな
思考だけが薄暗闇で生動しているな

視覚ルートは切断され
思考プロセスだけ体験され

思考はいよいよわたしのものではなく
思考はいよいよシの言葉に近付い ....
シホ.Nさんのおすすめリスト(341)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
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或る夜の対話- 服部 剛自由詩117-11-28
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治療は良好です- 這 いず ...自由詩517-11-8
perfect- ゼロハチ自由詩2*17-11-4
心境の変化- 無限上昇 ...自由詩417-11-2
裸になれない- 星丘涙自由詩11*17-11-2
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思考シ.01- ひだかた ...自由詩316-6-8

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