眠りの手からこぼれては
目覚めの音に降りつもる
光むく横顔から生まれ落ち
此処がまだ午後と知る


真上より
少し北に下がる月
うろうろと
川を流れる


空の ....
黄金の太陽、陶然と
茜に燃やす、この部屋を
開き放て!己のすべて
持続スルこの永久の時に

  ああ、俺の両眼は割れ砕けそうだ!

目が眩む目が眩む
眩暈、眩暈
光の海だ
黄金に躍 ....
暗闇に蒼白い河原の
小石夥しく静まり返り
流れ澄む川は無音
黒く光る水面の異様
恐るべき氾濫を孕み
奥まった沈黙を保つ

決して終わらない不安は
この沈黙という深い謎に
剥き出し曝さ ....
鏡は水製がいい
こどものあしおとで
目を覚まし
こまやかにブレては
すっかり世界を
ちがった風にもできるだろう

海はポジティブでいい
波のフーガに
くじらの歌に
鮫の鰭やら珊 ....
闘いの始まりではなく
始まりの闘いが続いている

クローゼットの把手の
象徴は
クローゼットの中の死体に拠るよりも
振り返った先の
あなたの微笑に降ろす
錨かもしれない

そうやっ ....
月がこんなに明いのに
夜がこんなに昏いのに
知覚は依然 檻の中

電線 街灯 建造物
交際 解釈 不安感

それは人間のポリマー

季節の裸体の感触は
切られ 覆われ 語られて
 ....
必死で追い求め
息切れの中で掴む裾は
するりと遠くへ舞っていく
手に入れたいと焦がれる程
虚しさは募るばかりで
いつの間にか自分を見失う

目的を忘れた心
眩む目には手の届かない背中
 ....
サンドストーム
夢遥か

砂漠の最中
逸脱し

微笑む貴女が
ただ独り

ただ独り居て
未知永劫

遠去かる背に
追いすがる

追いすがる我
独り居て

 *

 ....
夜のひととき
そんな美しい響き似合わない

崖から一つ石の塊
取り出したような
硬くも抱えていたい
私の時間

弾いてみたら
指を怪我した
生ぬるい血をなめて
「死んでない」
 ....
誰かに代替わりする夢だった
代わってあげてもいいが
あのひとは男
女の身体に入ってやっていけるのか
打ち合わせ無しにひょいっと
入れ替わって
私が消えて完了する
完了する

私が終わ ....
木はおどる
きみたちは知らない
木の舞うすがたを

木はおどる
風に揺れるなんてもんじゃない
種から芽生えたそのときに
体をブンブンゆするのさ

枝が広がり
葉をのばし
おど ....
丸く黄白い
月が
宙に浮かんでいる
この夜は
脈動静か
気は鮮明
揺れる
草葉の陰に居て
絶えざる街のザワメキを
浴びて浴びる
わたくしが
視界に飛び込む
孤独の実を
むしゃ ....
きみはぼくだった
ぼく以上に
ぼくをどうすればいいかわかってた
調子がいいときは
犬を放すみたいにほうっておいてくれたし
つらいときには
適度に気にかけてくれた
でもいま
きみはたった ....
  夕方になる
  しずかになる
  水をのむ


  みえているものを
  いま 思い出している
  喉の奥で きれぎれに疼く
  石のシルエット
  それは 似ている
 ....
今日と言う日が
昨日の続編で明日の予告編だとし
ても

脚本は先が読めないし
台本は先が読めてしまう

その表紙は綺麗じゃなくなってるし
捲ってきた頁は
汗と涙
鼻水さえも垂れてい ....
ピアスを開けた時に
世界が見えると思った
痛くて痒くて重たいのに
僅かな可能性が揺れていた
誰かの真似をして来ただけで
変われるような気がしたから
歴史や運命を投げた穴に
光を通して明る ....
あくび一つしてみては
生の実感とやらを
噛み締める
この明るい昼日中、
ひっきりなしに白雲流れ
外気は熱波、うねりにうねり
私は不安と恐怖を抱え
青い空を眺めている

歪んだ視界に映 ....
わたしたちの花の
洗い
流された色と
匂いの
その
記憶に
何の
価値もなかったと
しても

流れた血と
流された血が
繋がり

その
先に
咲いた誰かの花の
色と  ....
夜陰に
静けさの
微かに揺れ動く

ベッドを囲む白壁から
白の色 剥がれ漂い出し

微かに振動する
静まり返った
四方空間に

彷徨い落ちゆく白の色の
帰着すべき基体の不在
 ....
風、が
向こうの山から降りてきて
体を抜けて
そしてまたあっちに流れてく

風の粒、のなかに
きっかけは無かった

駅も、バス停もない
親だけが、年を取ってる気がしていた ....
銅線で
脳神経を
キリキリと
縛り上げていく
のは快感だろうから
この春の夜に画策する

までもなく
渦巻くハンマー音の波
ラバー壁に弾き返され
夜半過ぎに獰猛な咆哮
で復讐を開 ....
わたしたちは 忘れてしまった
どんな手も
水を産むことはできない

湛えた夢が 溢れながら
事象を繋いでいく それが
現実でないことに
どれほどの意味があるだろう

裏返り 反転 ....
揺らぐ感情も理性も
鼻歌でかき消された夜

音量を絞るほどに
主張は心に傷をつける

カーテンを閉めても
光は朝は告げるから
今夜は白湯で乾杯しよう

酔いが回れば
世界も私もど ....
羽の先に春の色を塗って
冬に咲いて人の心を温める
蘭の妖精は見るものすべて
自分と同じ運命にしたがる

瞳の淵に打ち寄せる涙は
あなたの勇気を鮮やかにする
乾いたままじゃ進めない道が ....
崩れていく

音も立てず

色を無くす

視界が煙る

倒れるビルと人

押し寄せる波は

攫っていくんだ

倒壊した世界を

上も下も無い

正義と悪すら

 ....
西の空が
赤銅色に燃え残り
薄暮が辺りを包む頃
俺は拳を握りしめ
一心不乱に進んでいく
胸の辺りに蟠る
抑えがたい不安感に
鼓動激しく息を継ぎ
夕闇の道を進んでいく

西の空が
 ....
天秤に空箱と救急箱
犬がひたすら骨を噛んでいる
嵐の中の船室
窓が聞かすように騒ぎたてて
蝋燭の火が揺れてしまう

どうしても待ちきれず
宝箱に憧れる空箱はカタカタ震える

犬がひた ....
かくれた次元に秘密がある

いな
神により
かくされた次元と言うべきか 

そこはまるで
海のように

数々の波たちの
住みかだった

ある波の振動数に共鳴して
この世界の粒 ....
優しくして
おかなくていい
一番
嫌いな虫に
優しくして
おかなくていい
月の
きれいな晩に
優しくして
おかなくていい
月曜日と
雨の日には
優しくして
おかなくていい
 ....
天の川を飛ぶように
命を燃やす花蛍が咲く
川底に積もる金箔の羽根

銀河の中心で弓を引くケイロン
ゆっくりと天の川に分け入り
予言の唄を口ずさむ

薬草を金箔で包み
願いを込 ....
シホ.Nさんのおすすめリスト(341)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
終わりは_居る- 木立 悟自由詩421-4-13
ソウルラヴ- ひだかた ...自由詩521-3-17
月下- ひだかた ...自由詩721-1-20
創世- 道草次郎自由詩6*21-1-17
海の把手- 道草次郎自由詩220-11-11
月と檻- Nautilus自由詩120-10-3
動けない背中- ミツバチ自由詩120-9-3
サンドストーム- ひだかた ...自由詩320-9-2
マーブル模様- 木葉 揺自由詩320-9-1
代替わり- よしおか ...自由詩420-8-24
木はおどる- 木屋 亞 ...自由詩3*20-8-13
光の場所- ひだかた ...自由詩520-8-1
ソファーにこわれもの- ホロウ・ ...自由詩3*20-6-24
シルエット- 草野春心自由詩420-6-12
ストーリー- こたきひ ...自由詩620-6-11
閃光- ミナト ...自由詩3*20-6-9
季節の行方- ひだかた ...自由詩420-6-9
震えるように記憶し、歌うように忘れようとした- noman自由詩320-5-25
白のイマージュ(改訂)- ひだかた ...自由詩420-4-30
起源の色を操ることもできる。- うわの空 ...自由詩1220-3-20
- ひだかた ...自由詩520-3-20
水を産む- はるな自由詩820-3-3
春眠を覚えず- TwoRivers自由詩5*20-3-2
カランセの妖精- 丘白月自由詩120-2-19
倒壊世界- たいら自由詩120-2-2
残照- ひだかた ...自由詩420-1-30
空腹の船室- 幽霊自由詩119-12-2
神によりかくされた次元- st自由詩319-12-2
優しくして- やまうち ...自由詩219-9-5
射手座- 丘白月自由詩219-8-3

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