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遠い世界のてのひらで
君は自由と笑う


熱を逃がさないように
風に切られないように

この世界の足元に
君はそろりと帰る


次の予告もしないまま
無駄な言葉を恥じた ....
魚津の水族館で
イシダイの一尾が輪っかを
するりと抜ける
そのとき
古い学習図鑑の白黒ページのイラスト
を思い出した

それが
    かげろう


{引用=
 蜃気楼の街 
 ....
右上に未来があって
君は左目で
今宵を仰ぐ

ひらりと身を躱すように
時のクエスチョンを

見て見ぬフリをしてみても
持て余す憂鬱

大丈夫

優しさなんてすでに
君のコ ....
青白い殺虫灯に
まっさきに誘われて
バチバチと音を立てて
まっさきに死ぬ。

燃え上がる火を見つけると
後先知らず飛び込んで
一瞬火の粉を吹き上げて
あっというまに死ぬ。

光に惹 ....
山ブドウのつたに
寄生しているから
ブドウムシと呼ぶ。
冴えないちっぽけな芋虫。

それがどんな成虫になるか
私は知らない。
たぶん冴えないちっぽけな蛾か蜂に
なるんだろうと思う。
 ....
やがて埋め立てられる小さな沼のうえ、
イトトンボが飛んでいる。
二匹繋がって。
澱んだ水面をいくども叩きながら。

沼からちょぼちょぼと流れ出すどぶ。
そのそばにある休耕田。
その脇を流 ....
掌から零れ落ちる時間を掴もうともせずに
ただぼんやりと 貴方を想う

逢いたくて逢いたくて 心が壊れてしまいそう
愛なのか執着なのか独占欲なのか
僕にはもう見極められられないけれど
貴方の ....
「俺って結構まじめなんだよ」
っていう男は多い
ほんとに多い
いったい何が言いたいのか
さっぱりわからない
心の中では
「へえー」と答えてるけど
別に言わない
繁華街のホテルを出た
 ....
あなたが本当に美しいのは
意味の脈絡からはみ出すとき
風物の呪縛をたち切るときだ
わたしたちはもっと大胆になろう
わたしのささやかな所有がわたしを名づけてしまい
それと知りながらそれを明示で ....
いつもあのひとのことを考えているわけではないから
たまには大目に見てやってほしい

外は爽やかに水色の夏の朝
汗で酸っぱいTシャツを脱ぎ捨てて窓辺に立っても
田舎の農道に車一台通るでもなく
 ....
夏休みの宿題は終わったのと
かあさんは訊ねる
私はもう学校卒業したんだよと
何度説明しても

かあさんは言う
おまえはやく宿題をやんなさい
ツクツクホウシが鳴く前に
とっとと宿題を終わ ....
べつにタバコを、
続けて何本吸っても
何かが変わるわけじゃないんだ
咳すらも今日はない、残念ながら。

めずらしく今日は友人が来ない、
それにかこつけて
だらけてはみたけれど、
なんだ ....
1   孤独な光 彷徨い連なり 明滅見る者 楽しませる オレンジの雪 逆向けられた 万華鏡 幻燈の夜に {ルビ嘶=いなない}て 私を廻る 静謐の影



2   無矛盾性の 象牙の塔に 硫酸降 ....
残業もそこそこに
今夜もいそいそと帰ってきた
玄関のすぐ脇の部屋で
かつて母だった生き物が
また呻いている


父の三回忌を済ませた頃から
母は溶け始めた
ビデオテープのように過去を ....
もうこれいじょう
なーんにもかんがえたくなかった
ところかまわず
からだをなげだして
やーめたっ
なげやりなこえでせんげんして
あとはどこかのだれかが
つづきをするなりちょきんときる ....
つまらないとキミは言う

毎朝起きて顔を洗っても
どうせ夜には汚れて帰り
風呂に入って洗うのだ

洗濯機を見ながら
しばし溜息
どうせいくら洗濯しても
洗濯の終わる日は来ない

 ....
発車を告げる笛がとつぜん響き渡る
いつの間に電車が到着していたんだろう
みんな一斉にホームに駆け出す
ぼくも駆け出す
階段で足がもつれて転びそうになる
転んでいる人もいる
閉まりかけた ....
昨日の晩
寝付けずに
寝返り打った
その瞬間
世界の全てが分かってしまった

社会のしくみもしがらみも
平和の安堵も
戦争の嗚咽も
尊いあなたの心でさえも
世界の全てが分かってしま ....
生まれてから一度も 夏休みの
宿題を終わらせたことが ない
子供にはそれがささやかな反抗
大人にはいつまでもそれが後悔


何でもできてしまいそうな温度
結局何もしなかったような湿度
 ....
緑の海がたなびいて
少しのカーブで横切るレールを
3両編成の電車がすり抜けていく
乗り合わせた肩は語らないまま
ひとつひとつ 暮れていく

天気予報は雨
降水確率は不明
飾らない傘の行 ....
受験まで一年「しか」ない!
そんな事を大義名分に
優秀かそうでないかなんて関係なしに
一年を卓上で過ごすように
まくしたて

「これは君達のため」といいながら
「教育」という名のもとに
 ....
卵をひとつ落として
夕焼けは夕焼けへと帰っていきます
さよならを言うのが嫌で
いつまでもふざけていたのは
言葉を越えられるものは
言葉ではないと
ある日ふと知ってしまったから
ちびた ....
あなたの たましいや 心は
私には見えません
でも
あなたが何かを見た時に
何を言うかは
ほとんどわかります

あなたが うつむいているとき
どんな気持ちなのかは
私には わかりませ ....
最後の人が飛び降りたまま
裏返ったブランコの鎖が歪に静止している
翌日になれば元に戻される、それだけのこと
わたしは、もうずっと公園にいない
だから知らない


ブランコ ....
しあわせ という言葉は
なくてもいいと思います

そんな名前のものは
ほとんど どこにもないからです

あい という言葉も
なくてもいいと思います

そんなことは
ほとんど 誰にも ....
1  君は知る テロリストの 卑しき心を 偽装は御都合 投棄は巧妙 粉飾見事に 抜け道を こよなく愛する 通人よ



2  民主主義には 懺悔なく 弔いもなく 我もなく 産業社会の 十字軍  ....
そんなに 何もかも決めると 息苦しいよ
でも 決めなけりゃ 進めないよ

そんなに調べても 解らないよ
でも 調べずには いられないよ

そんなに急ぐと けつまづくよ
でも 急がないと  ....
それは 深い深い青色のガラス瓶

つい 捨てることができず

かといって 

花を1本入れて 飾っておけるほどの余裕は

暮らしにも こころにも なく

ただ 時々眺めて やっぱり ....
りんは河原で泣きました

自分なんて居なくても
地球は回るのだと

石ころを蹴飛ばそうとして
空振り すってんころ


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【 問1 ....
女の残り香が飽和した部屋の片隅のベットを
夏が来る前にシングルにしよう
と決めてから

もう何度も朝日を浴びて
僕が寝返りを打つたびに
ぐっと沈み込みながら
男臭いにおいを嗅ぎ続けてくれ ....
蒼木りんさんの自由詩おすすめリスト(294)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
歩道橋- 松本 涼自由詩4*04-8-13
カフェ・ミラージュ- AB(な ...自由詩5*04-8-12
問い人- 松本 涼自由詩2*04-8-10
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イトトンボ(百蟲譜41)- 佐々宝砂自由詩6*04-8-8
ただ、貴方に逢いたい- 綿花自由詩104-8-8
ドトールに行きたい- チアーヌ自由詩23*04-8-4
ひとつのマニフェスト- みつべえ自由詩1104-8-4
夏の朝、午前5時半、- 佐々宝砂自由詩604-8-4
ツクツクホウシ(百蟲譜31)- 佐々宝砂自由詩1304-8-4
その時- 落とし子自由詩304-8-1
雪月のミニアチュール- 呉汁±自由詩104-7-31
肉じゃが- 窪ワタル自由詩60*04-7-31
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まるで静止しているようだが全て動いているのだ- mac自由詩104-7-27
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知りすぎた男- サトウコ ...自由詩104-7-24
サマーデイズ- クリ自由詩2*04-7-24
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童話(夕焼けのポエットさん)- たもつ自由詩18*04-7-19
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霜月のペシャーワル- 呉汁±自由詩204-7-15
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りん- ミサイル ...自由詩304-7-13
さよなら- 窪ワタル自由詩32*04-7-11

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