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朝顔のみつめる先に雲の白
夏残る一握の砂星の砂
雪予報お庭を思い眠るポチ
聞いてるかい聴いているよとイヌフグリ
コカ・コーラレモンを添えて夏を飲む
....
信号を待つための影小暑かな
苔清水グラスの中はオレの部屋
いっぽんになるまで蛸をあいす姉
大空よはりつけられるあまがえる
なつかぜはねつ造するぞ夏のキス
踊り子はまた忌引きする花ざくろ
まっさらないわなの国の敵である
ソクラテス ....
玉葱の齧られた跡月時計
童貞と処女が炬燵を塞ぐ夜
霜焼けの妻の手から離婚届
脇道をふさぎ手のひら横たわる
雨の音の光さかまく深夜かな
かたちからまぶしいかたち引いてゆく
拒まれてそのままにおく冬装束
....
紅の沸きだすやうに鶏頭花
鶏頭の紅唇に引いており
たばこ屋の鶏頭前に待ち合す
鶏頭を過ぎて途方に暮れてをり
唇を噛んで鶏頭重くなり
三ッ首の猫の背に降る緑かな
真夜中の林檎のにおい見つめあう
一弦と二弦のはざま眠る鳥
散る音を散るままに見る入り日かな
....
虫の音やなすべきことをなさぬまま
何でもない今日一日を出かけてく
誰もいない駅のホームで私吸う
時計が回っている今日の今日もない
この、手は晴れた日を空に見ていると
破けども破けども澄む紙の橋
前からもまた前からも冬は来る
零時すぎ雨鳴らす雨踏み外す
ばね壊しばね上下する遺棄の庭
何と ....
カタカナが頬けずりゆく夕べかな
目のなかの珊瑚礁ただ空分かつ
溶けおおせ逃げおおせ笑む緑かな
澱みから光は弾み瀧を呑む
....
私の色はハイな夜奏でられ
何もない地獄耳に鬱吐きだした
石ころの過去に見ていた心壁を
私より孤独な君から匂いする
絵を消して布を切り裂き破ってた
海の底戦争での傷もみ消しに
人として喜びのする水として
大空がそびえるページの教科書に
....
びょうてきで
うるさすぎます
駅前が
積もりゆくkbps三角譜
なみなみと鉛をそそぐ緑かな
憎しみは音のうしろで待っている
偽の星ひとつめくれば偽の星
背後か ....
耳栓が耳掻きにつぶやく秋の穴
光たち互いの背を押しかがやきぬ
何も無い音のはざまに手を結ぶ
透るままかけらを置いて過ぎる冬
はじまりは終わりにも見ゆ尽きぬ道
....
++ 雲のころ。。。 ++
水のひら指先潜り鰯雲
{取消=雲の川街道並木に落つ銀杏}
冷ややかな風に身を濯ぐ日溜まりで
秋浅し射し日の強さや汗拭う
ちろろむし耳に涼し ....
消えるのは私の階段消えるのは
雪は降り月を造りて雪は降り
一歩から季節を昇る一歩から
人の失い石と青空つづきゆく
乙女に ....
手の中に誰が居るのか自分には
太陽の凝視する海死にかける
心へと刺したストロー吸い込まれ
ベルベットアンダーグラウンドわからねえ
胃の魚の蛸の目の日の白の口
....
寿司めしの
ほころびにけり
山桜
ノヴァジェットプラズマ爆発だらけの宇宙
太陽は実は脈動変光星
百万年前に生まれた光を浴びてる
百億年前に生まれた元素と生きてる
黒点は太陽の笑くぼ多いほどよし
リ ....
晴天の 青さにけぶる 雪崩かな
紅梅や 縁側にいて 雲ひとつ
月影や 一輪わらう 空のもと
くるくると むおんをはらむ こゆきかな
限りある 青空のぞく 小雪かな
凍て返 ....
じゃんけんに勝っても屑に生まれ来る
しゃぼん玉まだ見ぬ原へ消えてゆく
少女には明かされぬまま冬の蛇
音を見る瞳吸い寄せ鈴の色
....
真っ白なシャツを着るんだ今日は面接
雪の白白猫の白違いたり
「希望」は光の爆発のようだな
歌垣に天皇いたなど知らぬこと
校庭に花一匁で夕日飲む
文芸し睦まじい眼鏡と静かな書
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