送季火
木立 悟







三ッ首の猫の背に降る緑かな



真夜中の林檎のにおい見つめあう



一弦と二弦のはざま眠る鳥



散る音を散るままに見る入り日かな



含む目と置く葉をすぎる空ひとつ



道端でそこに居ぬ火の声きこえ



光から光を取りて結ぶ猫



夢のなか夢みぬわたし立ちつくす

















俳句 送季火 Copyright 木立 悟 2010-09-29 01:00:36
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