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窓を打つみぞれの音の冷たきに孤独はやはり嫌いと思う


哀しきは居らぬ人へのうらみごと聞かせし空の雲行き怪し


夏の夜に火を点けられし導火線人目を忍び寒空に燃ゆ


{ ....
{引用=僕らって何億個もの細胞を失う為の焼却炉だね
                          ピッピ}

                                


天 ....
義父方の祖父の従兄弟の名を忘れ日がな一日オスカルの刑


慣れもせず言う事聞かずつちふまず必死で探す猫の住む家


「ナタデココ下から読んでチェブラシカ」守りたくとも解らぬ家訓


 ....
{引用=澄んだ光の菜の花 そうしてかざした手のひら
数を数え飽きたらすぐに ここまで走っておいで
                                
                ....
ひとは死んで星になるなら死んだひとにわたし死んでも触れ合えないね


あたたかい窓に涙をはりつけて幾つもの千途絶えてく音


一度融け凍ったアイスの響きですガリレオ・ガリレイ歯にしみて ....
満天の振り子時計の催眠術 そしてあなたも地球を忘れ


寝る前に目覚まし時計を仕掛けなさい 冬眠なら苗床でしなさい


哲学者と詩人と恋人達のため囀り止まぬプラネタリウム


窓際の ....
{引用=ことばを生気づける、死でもって。
                          こもん}


隻眼の雲雀ただよふおおぞらのもとより暗き世界を孕み


やさしさは午後のひかり ....
ああこれはコンビナートで見た猫の瞳のような悲しみだろう

この星のすべての路地に街灯が灯る速度で夜は満ちゆく

鉄塔を敵に見立てて逃げる子の背後に迫る夕映えの色

さそり座は塵ばっかりでつ ....
{引用=さっき見た夕暮れさえもほんものか千年あっても知るすべは無く
                                ETOILE}


木漏れ日の揺れる街路でまばたきの ....
冬が来る予感してきたこの時期は年中行事か熱をだす吾

“この風邪が君に{ルビ感染=うつ}りませんように”お願いだからはやく帰って

突っ伏して私にすがり眠る君よくあるドラマのワンシーンだね
 ....
(ここでは宇宙をスプと言います)
最前列右の左のスプを見た見たもの全て衛星で死亡



(ここでは宇宙をンと言います)
ンの声がロケット破壊しつくしてβ・γ線上の{ルビAir=アリア}
 ....
いつの日か宇宙の塵となることを夢見るロケット技師と甥っ子


少年は星の名前でしりとりをしている少女は欠伸をしている


フラフープ棄てる少女に土星の輪なくした土星のごときさみしさ

 ....
木漏れ日がもしも零れて落ちたなら
        享けとめるためまつ毛をカール


ハリウッドの女優気分で歩こうか秋色緋色の絨毯の上


空高く群れる羊を追いかけて風の尻尾を捕ま ....
破裂する宇宙服からこぼれ出すはるかな草原駆けゆく少女


一片の光は遂に熟れ過ぎて落下してゆく宇宙の果実


むらさきの虚無が飛来す青空の上で吐血す宇宙飛行士


太陽のひかりときお ....
夕焼けに気づかないまま過ぎてゆく 道ゆく人の暗い横顔

あんな{ルビ表情=かお}するようになる必然を怖いと思う 立ち向かう前

ニュートラのままでアクセルおもいきり踏んでるようなままならぬ日々 ....
もう何も信じられない気がしてる天気予報も君の涙も

貼り紙でボーカル以外を募集して出来たバンドが オリコン誌にて

ジャックしたジャンボジェットで東へと最新型の夜明けを買いに

家庭科の美 ....
薄墨を流したような目の下の溶けるマスカラ 涙じゃないわ

難しい顔をしながらバーボンを語る男に惚れてみた夜

たまに出す声が真紅にそまる時 青白き夜明け 雲を見ていた

トレゾワの香りを君 ....
カーマイン、スカーレットにマゼンタの三人の魔女空で焼かれた


瑠璃色の勿忘草はまみどりに染めたの白をあきらめたから


人魚にも羽はあったと焼け跡の肩甲骨をさわった指で


当たり ....
冷房のままで空き地に棄てられし軽トラックが消えた秋の日


足首に薔薇のいばらをくくりつけあなたはをどる秋と告げれば


ほとばしる滝の飛沫の花びらを浴びるあなたの背骨が欲しい


 ....
トランプをきるのがうまい手品師の名刺がころころ変わるのはなぜ?


テーブルに咲かせてしまった薔薇だから血にまみれつつ手に取る醤油


この剣をここに刺しますこの剣はここに刺します あら不 ....
海はまたおほきな墓地であるだろう魚たちみな水葬されて


昔、龍がいたのと妻が子に語るうろこ散らばる魚屋の庭


会ふべきか会はざるべきか点滅す横断歩道の信号の青


水性じゃなくて ....
わかれみち夕陽が君を支配する今日ほど夕陽を妬んだ日はない

落胆と転がる小石と空の雲蟻の巣すずめ手をつなぐ最後

焼け爛れ燃えゆく西日吸い込めばわたしに残る君は焦げるか

ままごとの続きと ....
青いものばかりあつめた僕達の歓声あおく響いた校舎


青色が好きな僕らは青色に好かれてもいる たとえば空の


上履きを脱いで廊下も授業中 ひたひた音楽ひんやり化学


教室で停電お ....
一瞬のタイムマシーンである日付変更線を越える飛行機


あの頃は、と思い出すたび僕たちは大きな洗濯機の中まわる


気の利いた言葉浮かばづきみの笑みに複雑骨折してゆくこころ


つま ....
乾燥が吹くわけではない乾燥はドライヤーからにじみでるのだ

光源を通過しながら我々の地球ごときとそっちにのける

運動だきみがあちらにいくのならこちらのぼくは力学どおり

夕暮れに彼女の髪 ....
眩しさの中にいるとは知らぬ頃 ひかる手足を隠そうとした


境界は線ではなくてざらついた手触りだった 校舎みたいな


放されて時間通りに戻るのは別に躾の成果じゃないんだ


夕暮れ ....
水槽に知らない虫が湧いているそれはそれとして夏は過ぎゆく

六甲のおいしい水を買い占めてもうすぐ君は火星に帰る

部屋中の精密機器は引き出しへ理工学部の多田君が来る

雨上がり気付かず傘を ....
とりあえず、ではじまる朝の洗面所嘔吐している昨日の夢を


長いながい蝶のねむりをほどくとき薔薇の二文字のほころぶを言ふ


とうもろこし畑に無数の歯は落ちて兄弟喧嘩に暮れゆく夕陽

 ....
深海に響くサイレン 旋律のようなうねりはやがて波へと


呼吸ひとつ躊躇うほどの静寂に抱かれて眠る幼い嵐


海水に混ざれぬ雨が沈みゆく マリン・スノーの一粒として


なにもかも蒼 ....
紫の灯りめがけて飛ぶ虫を 笑うあなたと笑えない吾と

 
そんな字がやさしさにだって欲しかった 高圧電流さわるな注意


君はいう 川面に映る街は幻 私はつぶやく 恋もいっしょだ
 
 ....
望月 ゆきさんの短歌おすすめリスト(206)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
霜月純情- 落合朱美短歌12*05-11-23
Aquilo- 本木はじ ...短歌9*05-11-20
新妻カナコ(仮名)- ヤギ短歌16*05-11-20
幾つか、わたしの名前を- 本木はじ ...短歌11*05-11-19
【短歌祭参加作品】おそらのほしになる- 汐見ハル短歌705-11-14
ピアニカジオラマ- ソマリ短歌15*05-11-8
儀式模倣- 本木はじ ...短歌10*05-11-8
フェアリーライト・スノーフレイク- シアン短歌605-11-6
灯台に棲む夢を見たんだ_- 本木はじ ...短歌12*05-10-31
37.8℃- 一代 歩短歌6*05-10-22
ここでは宇宙を- ふるる短歌50*05-10-19
【短歌祭参加作品】宇宙葬- 本木はじ ...短歌14*05-10-17
プロムナード- 落合朱美短歌14*05-10-14
宇宙葬前奏曲- 本木はじ ...短歌1505-10-13
リアルな壁- 一代 歩短歌4*05-10-13
ワールドワイド・ラヴ- シアン短歌505-10-10
10月9日の- 一代 歩短歌2*05-10-9
火日- ソマリ短歌9*05-10-8
early_autumn- 本木はじ ...短歌805-10-8
トリックスター- 本木はじ ...短歌805-9-30
青のエチュード- 本木はじ ...短歌905-9-23
あいしてる_改札_わかれみち- 容子短歌905-9-16
青、空、青- ソマリ短歌12*05-9-16
星屑ろんりねす- 本木はじ ...短歌1405-9-14
月を目指しているのはぼくのほうだった- nm6短歌705-9-13
サナギウタ- ソマリ短歌7*05-9-12
フラクタルとベクトルの相互不可侵性- シアン短歌1505-9-10
装飾の鹿- 本木はじ ...短歌1305-9-6
喫水線の住人- ソマリ短歌13*05-9-1
電気ナマズの夕暮れ- umineko短歌11*05-8-27

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