鉱 山 や 氷 河 期 抱 き 耐 え る 夏


網 戸 ご し 細 か い 夜 が 並 ん で る


盆 支 度 墓 の 間 に 間 に 少 女 た ち


盲 目 の 父 と ....
誰にくれてやることもせずむさぼった
粗いフィルムの陰影を透しスカートから
のぞくガーターの片りんを思う
音量は振動となり骨肉に伝う こんなときには
ありがたい むさぼるだけ
むさぼっ ....
おれだけならばあの塔までも行く
がおまえが
いて

ああ見てみろ青あおく明けそめの空
がひとすじの月
に切れる

うなだれた影たちが行く
塔へ
(動くな)
影をおさえ
て低 ....
火炎
   のどから
      くラいひぇン
          太陽の
             のどの奥から
               ィ矢が出る
                ....
エントランスを抜けると
私はいつも空を見上げる

たった今
日本が沈没すればいい

唐突に
私は願う

病院の
窓という窓
壁という壁が
崩れて

途方に暮れる私の喉を
 ....
はるはだと {ルビ赤色=せきしょく}は
愛したような西風を
ほむらのようにはんでいた 
 遠くには玄関が

歩きだされた叫びのように
かたむき倒れた墓石のように
日は駆け落ちて 落ちた慕 ....
理不尽なことが多すぎる
どこまでを正当防衛としてくれますか、そうなる前に完璧なマニュアルをください
ため息の液化
5番線に電車が入ります白線の後ろまでお下がりください
エラ呼吸に切り替える
 ....
ひじクッションの当たり所が悪く、曽祖父が死んだ。
だから僕の名前は今日からニックネームだ
曽祖父の遺体を三週間ぐらい置きっ放しにしたので追加料金が発生した。
だから曾祖母は諸事情により、とだけ書 ....
もう何年も前のこと
ある夜のブラウン管の中
孤高のステージで
赤毛を振り乱して歌う{注ジャニス=アメリカの歌手}

夭折した彼女の生涯を
ナレーターが語り終えると
闇の画面に
白い文字 ....
{dl}
{dt}いとう [23:02:23]{dd}いどー。
{dt}枕元京平 [23:02:34]{dd}イドー
{dt}片野晃司 [23:02:44]{dd}はやいないとうさん^^;
{ ....
カタツムリは眠りからとけ
雲は姿をたちまち透かす
おまえはありもしない虹を見ては
何食わぬ顔で明日にむかうことだろう
憂鬱は空に達し
そうやって
そうやって
私は存在をなくしていく
蛙 ....
母方の祖母の雪江さんは
70歳くらいでガンで死んで
お通夜の次の日に突然生き返った

その時なぜか僕1人しかいなくて
雪江さんは自分の死化粧を見て
「えらい別嬪さんやなぁ」となぜか ....
--僕の、美しい人の話をしよう。

さっきまで、おしっこみたいな雨が降っていたのに
太陽の奴ったら
まるで君の妹のように、甘酸っぱい笑みをうかべて
うそみたいにけろっと晴れちまう、
なんて ....
ペンキ職人
天野茂典




青いペンキ


台詞のない声
遠くからやってくる海
炎の青空
どこにも出てゆかない砂
ぼくの病棟が乾燥している
シマリスとあそんでいる
ナキ ....
駅前のパチンコ屋は新装開店です CRフィーバー「穂村弘」

慎重に「穂村弘」の臍の穴狙って「弘」をまわしてください

「リーチ!」って「穂村弘」の声がしてまみ群出たらチャンス拡大!

ま ....
女は
胎内に新しい生命を宿したら
「母親」になるというのに

男は
新しい生命が誕生してから
「父親」になる権利を得る
のだろうか

それは
目の前に細く頼りない道が一本
 ....
あなたは、
簡素な手順でわたしの胸倉を開き
匂い立つ土足
こればっかりは慣れないものです
その度に鮮やかに毟られる


あなたと遭難したい
篭って
香しき動揺が眼に見える位置で
わ ....
カ ン パ ネ ラ  君 の 骨 な ら 返 さ な い 。

殺 し 合 う に は 低 す ぎ る 空 。
(十代の頃、
 探していた答えは見つかったかい?)

(「見つかった」と「見つからない」の
  間に伸びる道を歩いているような日々さ)

(あの頃、
 まっすぐに伸ばした腕 ....
女は家庭に入るのが幸せ
と語るハナコさんは
コブラを殺せる

名前に因んでか、草花が大好き
洗濯が終わったら
いつくしんで育てた
色とりどりの花たちに
水をやるのが日課
庭を掃いたら ....
 
 知らない街で
 洗濯物が揺れている
 風に洗われて
 青空を映しながら


 知らない道に
 鳥の羽根が落ちている
 素通りなど出来なかった
「これは大空の破片なのだ」と
 ....
寝つけずに気がつけば
枕元に私の子供が立っていた
一度だけ会えた時あの子は手も足もバラバラの血まみれで
顔なんてもちろんわからなかったけれど
不思議とあの子だ、と感じた
嗚呼、女の子だったの ....
鍵盤の流れ
書斎の壁
狂った額に優しく
私は受話器を落とす

「悲しみを愛せよ・・・」


無数の音符に巻かれて
加速する刃
氷を突き、宙を舞った

私は目覚める

衝撃は ....
(1)

高校生のとき、
まだJRが国鉄だった時代、
三十日間三十万円日本一周鉄道の旅を計画した。
青春18切符があれば、不可能事ではなかった、
東京を通過しないとどこにも行けない関東圏、 ....
信号を無視してあらゆる交差点を渡った 緩慢な自殺未遂もことごとく失敗に終わり
裁縫バサミで刺した腕の傷も今はもうほとんど目立たない


つながれた大型犬が吠える それにつられて隣の家の
つな ....
冷蔵庫には蟹がある
九本足の蟹がある




あたしは今夜見ないふり
首の赤味を押さえます




もしか
あなたが欲しいのが
甲羅の色のランプなら
あたしは ....
泥のついたじゃがいもを手に取り
母さんはわたしへと目を向け
折り返し台所の窓に映った自分へと
そして再びわたしへと目を戻す

心なしかじゃがいもの泥を洗い流すときの
母さんの手は力 ....
焼けた鉄の匂いがして
午后四時
夕暮れにはまだ早い


大きな橋の上から見下ろす川岸には
まだ若い女の子と男の子が手を繋いで座っていて
川の流れは緩やかでみどり色
遠くまでちゃんと ....
私が真冬を歩いていると
太陽の童貞が落ちていた
私はそれを慌てて拾う
そして忘れてしまう


私が真昼を磨いていると
青空の処女が堕ちてきた
私はそれを慌てて隠す
そして再び忘れてし ....
自分は一竿主義だが
夫がいなくなった
丸一日かけて森を歩く
竹がよくのびることで有名だ
カツカツコンクリートを歩く日は
男の尻
背から足
くぼんだ腰の上着が たゆんでいる場合にのみ
男 ....
窪ワタルさんのおすすめリスト(634)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
夏未完- 本木はじ ...俳句18*04-7-10
フラッシュバック- 田代深子自由詩1104-7-9
- 田代深子自由詩504-7-9
京都は乾いて六月に河原町を叩いて走る- 高橋正英自由詩14*04-7-7
エントランスを抜けると空は- umineko自由詩704-7-7
- 高橋正英自由詩904-7-7
魚雷を避けながら- 石畑由紀 ...自由詩10*04-7-6
いつものように- k o u j i * ...自由詩6*04-7-5
白い文字- 服部 剛自由詩12*04-7-4
リアルタイム会議室ログ7月4日- 片野晃司散文(批評 ...604-7-4
雨が通る頃- かえで自由詩4*04-7-2
雪江さん- いとう未詩・独白3804-7-2
『虹のように犬のように、』- 川村 透自由詩804-7-2
ペンキ職人- 天野茂典自由詩1204-6-30
「穂村弘の夜」- 山田せば ...短歌11*04-6-30
入学式前夜- たもつ自由詩35*04-6-28
立春- 嘉村奈緒未詩・独白38*04-6-28
供_花- 有邑空玖短歌11*04-6-26
ポケットにひと粒の種を- 服部 剛自由詩7*04-6-24
専業主婦- 木葉 揺自由詩1504-6-19
知らない街_(2003.7.18)- 和泉 輪自由詩2304-6-19
レクイエム- 石畑由紀 ...自由詩1104-6-18
トリプルアクセル- 木葉 揺自由詩10*04-6-17
停車場- 佐々宝砂自由詩1204-6-16
あの頃- 石畑由紀 ...自由詩19*04-6-15
蟹を食べる- フユナ自由詩18*04-6-15
じゃがいもの花- 容子自由詩1004-6-14
立夏- 有邑空玖自由詩4*04-6-14
結婚_(2004.2.16)- 和泉 輪自由詩1504-6-13
密生- 山内緋呂 ...自由詩9*04-6-11

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22