私の中には
無垢な少女も棲むだろう
あざとい人買いも棲むだろう
まっすぐな少年がいる
うそぶいた門番も

近道はどこ?
不機嫌に
ことばを探す
浮浪児の目で

ナルキッソスの夕陽 ....
前略
 冬が過ぎようとしていますが、増すのは、はじめましての鮮やかさです。
 柔らかさが温もりを連れ添う季節ですね。女性の香しさが引き立ち始める春の手前が涼しくさえ感じます。そんな乳白色を好きにな ....
先日、ふとしたきっかけで、在日朝鮮人一世の詩人であられる金時鐘先生のことを思い出す。昨年七月初めにお酒を一緒にする機会があって、その時のことを思い出したのだ。

 あの時先生に言われた言葉で強烈に ....
痛い喉を掻き回して
僕は言葉を紡ぐ

海峡の向こうの島を
懐古と共に
たぎらせては
静粛の木の葉を
この手にとる

歌よ
波音に掻き消されし
声よ

あなた と照らされた
 ....
俺は推敲していた
つまり、ちゃんと書こうとしたところや詩っぽくしようとしたところを省いた。
GOD!
Rainy Blue Daisy "Clearly Clearly?"

昨日、彼ら、
ナポレオンフィッシュの群れは、20世紀の、雨、に溶けてしまったから
 ....
このはずく

みえてみえなく

からからと

ころけころから

ながれます

びゅーびゅー

かぜが かなでては

ちんそりそらり

えがきます

りんご ばな ....
  隔てれば遠くなるのでしょうか
  確かに幼子は海辺遊びを
  憶い出します

  その頃
  銃弾で命を奪われた
  腐乱の進んだ死体達が
  幾重にも土の中に放り込まれたといいます ....
1.

シナ子

今、列車に乗っている
田舎に帰る
トンネルに入るとヒューィって音がこだまするの
それは列車の車輪の音
昔よく吹いていた草笛にも
車掌さんが切符を切る音にも似てる
 ....
一度切りの湾曲をとうに終え
錆び果てたガードレールは死んだように安堵している
その影に紛れた舗道の一部は黒々と陥没し消滅している


その上空を傷付ける有刺鉄線、私ではな ....
逮捕されたそのオトコには
十億円の借金があったそうだ
四十年のジンセイで
どうやったらその借金が出来上がるのか
そしてそのオトコの数年は
十億円の価値のある
ものだったのか
それとも
 ....
・終わったのは私ではなく 時代でした
・眼差しを反す。もう振り返らない
・わからないことにこそ創造がある
・歴史を知れば頑なになる
・正しい言葉ではなく生きている言葉を俺にくれ
・腹が立つ容 ....
いつまでもそうやってそこにいなさいかみさまとみんなはあなたを呼んでいるけど


まだ誰も知らない土地でひっそりと虹の種など埋める秋の夜


悪だくみしてもいいけどもう二度と砂のお城は作れな ....
泣いているこどもは
湯気が立っていて
かわいい匂いがする

抱き締めて
頭に鼻をくっつけて
くんくん嗅ぐよ

産まれたてのときは
わたしの内臓の匂いがした

今も少し
する
 ....
牛車を曳く農夫
遠くを望む展望鏡のすぐ目の前には
トーチカが控えていて
漢江は緩緩と流れている

車は無く、舗装された道さえ知らないであろう人々が
彼らは幸せを感じているのだろうかと思える ....
立ち並ぶビル群の幽霊
ビル風が吹き抜けると
敷かれゆく風の線路の上
滑らかに空中列車は行き交う

乗客は皆視線を落とし
日常に見つからぬ出口を
携帯電話の画面に封じ込める

 「 ....
*
目覚めると音のない世界
カーテンの隙間から灰色の光が射している
明けていくカーテン越しの光のなかで
青磁の肌が鈍く輝く

この部屋はこんなふうに朝を迎えるんだね。
僕は君を置き去りに ....
    

   十月はたそがれの国
   と呼んだのはレイ・ブラッドベリだ
   木の葉が散っている街路樹
   シャベルでかき集めては掬うのだ
   そうよんだのはジャック・プレベール ....
夜更けに
タンタンとタイヤを鳴らし
鉄の階段を降りて
僕の自転車が
外へと出掛けて行きます
(ほんとうは僕の自転車ではない
 きみから借りたままのもの)

マウンテンバイクだから
 ....
ビルディングの肩はとうに壊れていて
投げ損ねられた昼がアスファルトで砕け続ける
どれが致命傷なのかわからないくらいの夜が始まる
黒々と割れたビルディングの窓は
誰かの死に愕然としたまま死ん ....
最近どうも
君の胸に鍵をさすことができない

手にした鍵を
むりに入れてもしっくりせずに
疑心暗鬼な手つきで
がちゃがちゃと
右や左にひねっては
君の表情を曇らせてばかり

だ ....
最近、「思い至らなさ」について考えている。

良く、分かり合う、とか、理解しあう、なんて言うけど、育った環境が違うもの同士がいったい何処から何処まで分かり合ったり、理解しあえるというのだろう。はな ....
批評だ批評だ批評が必要だ−佐々宝砂
 http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=12681&from=listdoc.php%3Fstart%3D210 ....
「病院」と云う単語を口にすると、決まってあたしの脳裏には秋の終わりの桜並木が過る。枯れた葉が風に巻き上げられ、足を進める度にかさかさと乾いた音を発て、粉々に散った。手が冷たくて、外套のポケットに入れて .... 噛み付かれながらもまっすぐに
吸わいとられる
ごむ。
メるヴぇいゆ。
夜のくうきに両手を挙げては火のような けつえきに、覆われていく あばらのやまの 影から見つめる  わたしは
あなたに
 ....
ちきゅうはまるいから ぼくらはこのほしのちゅうしんにむかってあしをのばしてあるいている そらはどこでもあおいから ぼくたちはいつでもすがすがしくいられる チャンゴやテグムやアリランやプチェチュムをしら .... 触れる息づかいの細かさが、
粉雪となって降りしきる夕闇の皮膚。
染みのように足跡が
水平線に向かって伸び、
従順な獣のようなひとときが、
手ざわりに消えていく。
顔のない人々が、
薄い膜 ....
ほら
こうして
鈴をつるしたフラスコの
空気をだんだん抜いていく
鈴の音はやがて
震えるだけの記号となって       

あのフラスコにわたしは
どうしても
ティンカー・ベルを入れ ....
小さな鳥
青空は狭くて
泣き声は飛ぶ

都会の喧騒が過ぎ去った朝は
いつも汚い


それは満員電車の人だかりに
揉まれるばかりではない

空ろとけだるさと真新しい光が混ざる朝は ....
夕暮れの川辺に浮かぶ
黒い人影は芝生に腰をおろし
ちぎれ雲に目を見やり
ぎたあを抱いて

  ぽろろん ぽろろん ・・・

黒い人影の胸には穴が空いており
ぎたあの体つきとどこか似 ....
窪ワタルさんのおすすめリスト(634)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ナルキッソス- umineko自由詩504-10-11
見知らぬ人へのラブレター_〜桜の手前〜- はらだよ ...未詩・独白204-10-11
君が今まで読んだ全ての本を思い出してごらんなさい。それが君と ...- はらだよ ...散文(批評 ...504-10-10
海の木の葉- はらだよ ...自由詩204-10-10
推敲について- 馬野ミキ散文(批評 ...1004-10-10
『Rainy__Daisy』- 川村 透自由詩804-10-9
あきちゃん- はらだよ ...自由詩1*04-10-9
済州島4・3事件へのオマージュ- はらだよ ...自由詩204-10-8
シナ子- 嘉村奈緒自由詩37*04-10-8
あるカーブで- A道化自由詩3204-10-8
十億円コミュニケイト- umineko自由詩904-10-7
一言集- はらだよ ...未詩・独白104-10-7
PASTICHIO_MEDLEY- 本木はじ ...短歌16*04-10-6
かわいい匂い- チアーヌ自由詩7204-10-4
オドゥ山統一展望台から見る詩- はらだよ ...自由詩404-10-4
空中列車- 服部 剛自由詩25*04-10-3
ANOTHER_GREEN_WORLD- カワグチ ...自由詩50*04-10-1
卒業写真- 天野茂典自由詩7*04-10-1
夜行サイクリスト- 大村 浩 ...自由詩20*04-9-29
秋のカルテ- A道化自由詩1004-9-29
穴違い- 服部 剛自由詩8*04-9-27
「思い至らなさ」と想像力- はらだよ ...散文(批評 ...604-9-25
山田せばすちゃん『ハンバーグをめぐる冒険』について- 田代深子散文(批評 ...404-9-22
__R- 有邑空玖自由詩5*04-9-21
la_vie- 高橋正英自由詩9*04-9-20
そして地球は今でも青かった。- はらだよ ...自由詩204-9-20
盲目の贄- ななひと自由詩304-9-20
真空フラスコとティンカー・ベル- umineko自由詩45*04-9-20
静かな朝- はらだよ ...自由詩204-9-18
落陽ノ刻- 服部 剛自由詩8*04-9-18

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