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昆虫採集の一団が
帰ってきた
今日は夏休み自然教室

予定の時間をはるかに過ぎ
バッタみたいに跳ねて
バスから次々おりてくる子ども達
汗だくの引率者が言うには
みんなそれぞれお目当ての ....
久しぶりに真夏に行った海
日焼けも化粧も忘れて
何もかもをさらけ出すように泳いだ
海育ちにとって
海自体が故郷だ
子供の頃から私を知り尽くす場所では
もう
名前すら必要ない
水にもぐれ ....
目の前で
あなたのことを語る女は
他でもない私自身です。

私は今
友と呼ぶ人の話を聞いています。

目を輝かせ
あなたの事を笑顔で語る女の話を。

「私も好きなんです。あなたに負 ....
『ダイパー・ドライブやっています』

“おむつのドライブ?”
丁寧な発音
穏やかなトーンの声に
思わず立ち止まる
行きつけのスーパーの入り口

『新生児用のおむつが特に不足しています。 ....
『蝉大合唱』

夏空に響き渡る
蝉の大合唱
耳が汗かき
体感温度2℃上がる



『蝉爆弾』

マンションの外階段に
蝉が落ちていた
そっと跨いで通ろうとしたら
突然!
 ....
「おーい おーい」
と誰かが大声で呼んでいる
ドラッグストアの狭い通路

こんな時 こんなところで
大声で呼ぶ声なんぞ
知らない人に決まっている
振り返ってはろくなことは無い
と知 ....
ーちゅるるるーるるー*ー*
繊維を打つような花のワルツが聴こえてくる
※人間二人の姿
同じことをくり返す鳥の話し声には飽きたけど
猿が笑うんだよ、僕は猫そのものだって
やつらに犬をけしか ....
結婚記念日に新聞ばかり読んでいる夫に抱き付いて
文句を言う
じゃあどこかに食事に行こうか
近くのステーキ屋とか

結婚記念日に仕事で遅くなった夫を待ちかまえて
文句を言う
じゃあどこかに ....
西日のツンと熱さが刺さる土の上に
父の遺骨は 埋められた
真新しい俗名の墓石は それぞれの線香の煙に巻かれながら
親族が帰るまで夕暮れの空を 独りで支えなければ 誰一人として
家に帰る ....
毎日夕焼けが違うという人たちの
感動を強要させようとするきしょい行動
同じ夕焼けなんてないの
だからなに
全部違うからなんかすごいの?
シャッターというチャンスの連続が
この世界という存在 ....
     きらきらと
     ひかる星たちかくしもち
     きみは泣く
     ちからのかぎり
     きみは泣く
     まっすぐに
     ひたむきに
     た ....
想いを切り刻んで 記憶は泣く
スマートホンもデジタルカメラも 人の目に映らなかった頃
思い出を自販機で買い取った彼女の空は
空白のまま歳月を渡る
数年前傍にいたはずの笑顔は カラカラに ....
           150722

中三の音楽の授業中のことでしたが、
子守唄を教わっていた。
と言っても教科書の楽譜を見ながら
皆で合唱するだけなのだが
理論はともかく
一度唄えば覚 ....
ここ二日でひと山越えた感のあるわたしたちは
 次の山あるいは谷を想像できないでいる

  見上げる山 天辺が雲に隠れて見えないほど
   見下ろす谷 闇へかき消えるほど底なしの

     ....
収穫もできずに

ただ腐らせるしかないような

果物を育てるひとはいない

いたとしても続かない


両面の鏡なんだ

鏡のなかのまたその鏡なんだ

自分だけ棚にあげておくな ....
泥まみれの夕立一粒に願懸け命懸け
立ち上がろうと 己に跪き独眼に見渡す

屍の点描
永遠の夕立 その隙間で呼吸を呼吸を途絶えないように
大事に大事に膝に触れ 感触の泥まみれを皮肉にも このだ ....
木影に影を重ね 静かに見送る 
蟻たちに運ばれて往く
ことば 肉から零れ落ち

    熱い 取っ手を掴んだ

わたしは夏に生まれた
きっと夏に死ぬだろう
光の色彩が教えてくれる

 ....
いっちょまえに
子(娘)が親(母)に意見(もんく)をいう
いっちょまえに
子の方が稼ぎが多くなってきた――

一緒に道を歩いていたら
いきなり娘に腕を掴まれた
「なにするん?」
背後か ....
ナニ、か、腐った臭いが立ち込める部屋で、老女が横たわっている。毎日堆く詰まれていくソレらに、埋もれて隠れたモノ。老女が自分の背中のジョクソウと、タオルケットとの間に挟み込んだモノ、が生きたまま腐ってゆ .... 枝から青くふくらんだ
健やかなる実をはずす
茶色いしみのようでいて
何かを主張している風の
そんな模様を持つ実は
捨てた

捨てたあと
なぜかもう一度この手に取り戻し
親指と人さし指 ....
ー「安全保障関連法案」衆院通過の日にー

医師は
腰の痛みを訴えるワタシの
積み木のような背骨のレントゲン写真見ながら言う
 
  ここがずれていて傾く
  それを正 ....
     こんなひは
     ひんやりとした床で
     寝たふりをするより
     とったばかりのいんげんと
     てんぷら油の格闘に
     歓声をあげてみたり
  ....
こんなの詩じゃないと
お叱りを受けそうですが
まあ、いいだろう
と、寛大な心の方はご覧ください

     *

小さい頃のわたしは
引っ込み思案で 恥ずかしがり屋
自分から友だちを ....
口がぱっくり開いていては 無様極まりない 故
嫉妬と憧憬を繰り返し腹式呼吸に整えてゆく 否
めない惚れ

火の打ち所のない情熱 つまらぬ炎の揺れ
非が天へ掻き消されて 冷静霊的にのみ或

 ....
生あるかぎりです
だれしも遮れない旅をしているとおもうのです
たぶん滅びるのもちかいのかもしれません

ちょっとなにかを選択するのもめんどうくさいのですが
いつも可能性と不可能のコードの端を ....
手垢にまみれたコトバたちを 洗濯機に放り投げて洗い流す
駅前で叫んでいた主義主張たちを アイスノンにして頭で溶かす
空っぽの冷蔵庫から 私が居そうな卵を見受けて目玉焼きにする
フライパンか ....
赤く透き通った
血の様なワインを飲んでいる

酔っているので
詩は
書いてはいけない

酔っているので
なおさら書きたい

自制心が効かない時ほど
熟成しないまま
今すぐ
投 ....
神様が作った骨の成り立ちを考えれば
猫背であることはとても自然な成り行きであるのだけど
猫背である自分をウインドウ越しにうっかり見てしまえば
あんまり素敵じゃなくて
ちょっとだけ無理をして背中 ....
冷たい窓ガラスに
一匹のヤモリがいた
わたしとヤモリは
互いの存在を
ほんの一瞬で認め合う
空気がほんの少しだけ
動いた気がした
目が合ったのだよ
確かに
あの時

人間と虫
 ....
お腹から卵を一つ取り出して 私は一つの「し」をつくる
月に向かって 卵を放り投げておくと
月は空で泪目になるころ 「し」をこぼす
私は卵を産むために 屋根裏部屋で猫とじゃれ合い
卵を夜 ....
あおい満月さんの自由詩おすすめリスト(1158)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
夏休み- Lucy自由詩16*15-8-6
- ガト自由詩6*15-8-5
女友達。- 梓ゆい自由詩215-8-5
ダイパー・ドライブ- 夏美かを ...自由詩24*15-8-3
【_蝉_三詩_】- 泡沫恋歌自由詩15*15-8-2
「おーい_おーい」- イナエ自由詩15*15-7-31
新/石器時代- アラガイ ...自由詩10*15-7-31
結婚記念日- ふるる自由詩15*15-7-28
神隠し- 為平 澪自由詩1215-7-27
ハローバイバイ- モリマサ ...自由詩1215-7-25
きみの星- 石田とわ自由詩14*15-7-24
使い捨てカメラ- 為平 澪自由詩1015-7-23
あの山越えて- あおば自由詩6*15-7-22
あの山越えて/即興ゴルコンダ(仮)投稿.56- こうだた ...自由詩5*15-7-22
収穫- 吉岡ペペ ...自由詩415-7-21
行の白煙に打たれ- 朝焼彩茜 ...自由詩11*15-7-21
消失の夏術- ただのみ ...自由詩17*15-7-20
【_いっちょまえに_】- 泡沫恋歌自由詩16*15-7-20
けむる、浄化- 為平 澪自由詩615-7-18
キッチン- そらの珊 ...自由詩1815-7-18
積み木- イナエ自由詩8*15-7-17
こんなひやあんなひに- 石田とわ自由詩19*15-7-15
【_私の友だち履歴_】- 泡沫恋歌自由詩17*15-7-15
心酔- 朝焼彩茜 ...自由詩16*15-7-13
生あるかぎり- 梅昆布茶自由詩2015-7-8
暮らし- 為平 澪自由詩8+15-7-7
赤い酒- Lucy自由詩15+*15-7-7
猫背考- そらの珊 ...自由詩1915-7-4
跳躍- そらの珊 ...自由詩17*15-6-29
屋根裏部屋で「し」を作る- 為平 澪自由詩1115-6-26

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