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【おへそ】


りんごちゃんと なづけられた おんなのこ
今日は りんごのようにいいにおい
きのうは もものように いいにおい

林檎のおへそは いいにおい
林檎の ほかのどこの部分よ ....
         昨夜の夕食は
      なにを食べたったか 
             なぁ
       あぁ そうだった
    カレーライスだった か
            いぃ ....
はじめに くらやみがあって
(ここまでくるのにながい夜をくぐってきた
一枚いちまい重ねられていく
生まれるまえは
まったくの やみだったと
うすぼんやりとした 
陽だまりの まえにすわって ....
聖なる岸辺の花祭りの朝に
残された遺骸
痩せこけたヨガの行者は
余命を河に託し
生老病死にたどり着いた
無尽の砂に包まれ
人々は去り
魂の抜けた物質だけが残されていた

野犬の遠吠え ....
鴉の声が窓ガラスをすり抜け
ベッドに潜り込んでくる
戸外では新しい世界が始まったらしい

部屋の中には 
昨夜 
掘り返した青春が 
アルコールに萎えて床に散らばり
描き上げた明る ....
朝の食卓にのぼるトーストの悲しさは
ベーコンエッグを添えても
香る珈琲を啜っても
どうにもならない眠気のおかげで
家ではどうにも喉が通らない

たとえば大好きなツナサラダを傍らにおいたとし ....
スイッチだ日常の点けて弄ぶ消しても眠らない
壁を這いまわる夜にふやけた未発声の《》は過呼吸のまま乳房を求め
夏の光に目隠しされた幼い逢引と声の影法師
皮膚下の水脈を辿る山椒魚のふるえ蔓草が覆う戦 ....
壁の向こうで
雨が歌う
今夜
雨は涙とちかしく壁に染み入る優しさで
噂の流星はみえずじまい
空のステージに
始まるはずだった
ピアノに向かって
私のためにとは
言わないけれど ....
眩しさを思い返す

ルミナリエ
太陽が出ている時の
骨組みだけの状態
緻密で綺麗だった
静かに光を浴びていた
気が付いたら目を閉じて
手を合わせて祈っていた



 ....
生きている人は傲慢だ
やすらかに眠ってください、とは
あたしらへむけての言葉だと思うけど
ほんとのところは
生きている人のための言葉なんじゃないか
そもそも死んだ人が眠ると決めつけてんのは
 ....
あたしが何も気づいていないと思ったの?

優しさで
二人同時に傷つけたね

早く行きなよ
あの娘の傷は深いけど
貴方はそれを治してやれる

あたしの傷は
独りで治る
だけど貴方に ....
こころもとなくなる
ここを歩いているといつも
どうしてか
砂地には
足跡は残せず
一本の根さえ張れないと思うのだ
ほってごらんと
父は言った
ほりだすそばから
哀し水がしみだし
確 ....
どっかーん…!

太陽の砕けた花火の如く 
あの日、きみと出逢った歌舞伎町の夜。

厚化粧のきみは
難聴のハンディをもろともせず
くらしっくをBGMにくるくる
地下の舞台で乱舞しなが ....
野良が挨拶しているよ

疲れた毛を励まして
露出した皮膚を隠し
道の真ん中を
人々の営みの中を
堂々と
野生の威厳を振り撒き
声ひとつたてず
冷たい日差しを歩いているよ

こそこ ....
会うことのないひとたちの声
こころの輪郭(かたち)の外がわから
(空腹と眠気とにさいなまれながら
物をたたく乾いた風の音と
建物をきしませる低い空がおおう

ここから離れた場所
見知らぬ ....
夕暮れがやって来る頃決まって私の腕に止まる君
ねぐらへ帰る途中なのだろう
一羽であることもあるし
友達を連れてにぎやかにさえずることもある
いやもしかしたらきょうだいだったのかもしれない
あ ....
ごつごつとふしくれだっていくものが
望む形に程遠く
お前を育てていくのだとしても
遠く海を越え吹き渡る風に
しなやかな枝を延べたい願いがある
小さな町は大きな街に憧れて 
いつも大きな街の姿をテレビで見ていた

小さな町は大きな街が大好きだったけど
大きな街に行くと自分がいかに 
小さな町であるか知ってしまうことを恐れて  ....
何も持たなかったはずなのに 多分荷物は重くて
何を詰め込んだかわからないのに 大切で
手放せないまま 逃げるように出てきた都会

何をしたかったのか 私の頭の標識は
真っ白に作り上げ ....
夜が明けたら
真っ白の世界
魔法使いが杖をひとふり
呪文を唱えた
犬は喜び 庭駆けまわり
猫のあたしも
心躍る

歩道橋ですれ違う子どもはみんな
いつもよりはしゃいで見える

い ....
もう二度と歌は歌わない
そう決めたのは
合唱コンクールの練習の時
隣の子がクスッと笑ったから
以来本当に僕は歌を歌わなかった
音楽の時間は口パクで通したし
歌のテストの日はズル休みをした
 ....
肉体だけが失われた
魂だけになった人々のすむ世界は
遠くて
案外近い、のではないか

たとえば
風の吹いてくる方角に向かい立ち
乾いてゆく眼球の映す景色が
そのまばたきのたびに
一枚 ....
冬庭は音符を奏でる

花の終わった残骸は
案外気難しく
やっと植木鉢から引き抜けば
無数にめぐらせた白い根は
持てるかぎりの土をかかえこんでいる
ああ うたはここからも
うまれてきてい ....
あなた方の死骸を埋めると 私が芽を出して育っていく
アイ、の呪いはコトバと声を包んで あなた方を肥やしにどんどん伸びる

声が子守歌に変わる夜 
初めて骸の種となったあなた方に 向き合う ....
あなたが水草だった頃
わたしは産まれた
あなたは水草の味がした

ここにつどうすべてのいのちは
いのちをきょうゆうしている
だから
それをざんこくなどとおもわないでおくれ

あなたは ....
            151111

あの娘がいないからって
お天道様が西から揚がるって言うのかい
月の天麩羅は美味いって聞くけど
お前さん、食ったことあるのかえ
聞いたこと抜かすん ....
【曼珠沙華饅頭】




まんじゅまんじゅまんじゅしゃか
まんじゅつくる女の手が
ある日 突然 伸びてくる
にょきにょきにょきにょき 伸びてくる

なにをまるめよか 曼珠沙華
か ....
女優は人生を生きている
大衆の眼に晒されながら
その矛盾を解消することもできずに

私は人生を生きている
この世界の広さに
耐えることもできずに

死を覚悟した者にしか
それは解消で ....
私は 地獄通りの道を歩いている
「詩人」という、重荷を下ろせば きっと
地獄通りを 通らなかったに違いない
こんなにも暗く、高潔で、淫靡な道を 
コトバだけで築き上げた 女の迷路からま ....
赤い羽根の天使はリュートを抱き
ふくやかな指を、無数の弦に滑らせる
世にも美しい音楽を探るように  
あおい満月さんの自由詩おすすめリスト(1151)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
おへそ- るるりら自由詩15*15-12-22
風と光の変奏(四)- 信天翁自由詩415-12-21
夜の子- 光冨郁埜自由詩22*15-12-20
ガンジス- レタス自由詩415-12-19
宴の翌朝- イナエ自由詩13*15-12-17
蕎麦好き- レタス自由詩215-12-17
スイッチ- ただのみ ...自由詩15*15-12-16
トモダチ- Lucy自由詩19*15-12-16
ルミナリエ- 凍月自由詩4*15-12-15
風の伝言- そらの珊 ...自由詩1615-12-15
友達- Lucy自由詩915-12-15
砂浜- そらの珊 ...自由詩1815-12-14
赤い糸―結婚の祝辞―- 服部 剛自由詩515-12-13
野良のさよなら- 宣井龍人自由詩23*15-12-12
ひとの声- 光冨郁埜自由詩9*15-12-11
すべての梢は止まり木である- そらの珊 ...自由詩2315-12-5
北の木- Lucy自由詩1515-12-4
狼煙- 為平 澪自由詩10*15-11-30
天秤- 為平 澪自由詩11*15-11-27
雪が積もって- Lucy自由詩14*15-11-27
歌はもう歌わないと決めたけど- 夏美かを ...自由詩36*15-11-25
薄暮の街で- そらの珊 ...自由詩17*15-11-25
冬庭の音符- そらの珊 ...自由詩16*15-11-22
- 為平 澪自由詩1015-11-20
水草と魚- そらの珊 ...自由詩17+15-11-15
あの娘がいなくても月キレイじゃない?って話- あおば自由詩8*15-11-11
さあ_お食べ__二篇- るるりら自由詩715-11-11
二項対立- 渡辺亘自由詩215-11-11
花火- 為平 澪自由詩815-11-5
無題- 服部 剛自由詩315-11-2

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