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トイレの便器に座って下着を下ろす
この普通の行為によって導きだされるのはそう、排泄物だ

食事中の方失礼

力んだところで出るものは出ず
変わりに長く細長いものがにゅるにゅると飛び出した
 ....
冬と春の間で

俺は眠る

早く行かなくてはならないのは

わかっている

ぼぉっとしてたらダメなのも

よくわかっているぜ



俺は何度目かの分岐点に

立たされ ....
バイトの面接の帰り、吉祥寺で降りて、井の頭公園に寄って
ふと、入院したいと思った。
でも、実際に苦しむのは嫌だから、
病気とかじゃなくて足の怪我とかがいい。
複雑骨折か何か分からないけど、長引 ....
自転車のサドルってやつは、大抵ピッタリしているものだけれど、一瞬どこだか忘れてしまうその名前はさておき、色はタンカーから流れ出す按配の、石油的な黒だ。とにかく座る場所なんだけれど、それがそいつはどうも .... まず死を見に行く
コントロール出来る死をいただく
痴呆症の祖母から
工事現場でつまづく
茶色の家並みのくねる道に隠されている町
工事現場でつまづく
痴呆症の祖母から
コントロール出来る死 ....
一ヶ月くらい前のはなし
ひどい目に遭って
脳がとろとろ流れだしたので
頭が空っぽになった
空っぽの頭の中に
黒い髪の少女だけが残ってた

少女は狡猾で残忍
僕が惹かれているのを知って
 ....
髪の毛をいじる
ふたつのちいさい手が 髪の毛をいじる

結んで 縛って ほどいて 感触を確かめて
しあわせな時間 あたたかい手

ほっぺを挟む 
両手でちいさな 餅のようなほっぺを挟む
 ....
戯れに
水を掻く
何故に
かくダーク
 
只管に
こころ惹く
遠の国
掻き抱く

目の下を
流れ来る
目には目を

歯には歯を
手に余る
この憎悪
やまなし将軍は16歳から成人する直前までシンナーをやっていたので
脳が少し委縮している
脳関門をパスした有機溶剤が、蛋白質を溶かしまったわけ
情緒不安定は「気難しい男」と勘違いされている
 ....
流れ出る脳髄、お一ついかが?
目が潰れるメチルアルコールいかがかな?

いかがわしいものがいかがわしいものを売るお店

そこはうんざりするほどいかがわしいものだらけで
吐き気がするほど僕に ....
 川のない街で      
 赤ん坊だった過去をなくし
 古い三階建てのデパートの屋上のフェンスにもたれ
 おれはフェラチオされていた。
 女が媚びるような視線で
 見上げてきた ....
安心したいんだろう
ならおれの歌を聴け
わかりやすいリズム
耳ざわりのいい歌詞
お前の世界には愛が
どこまでもあふれる
そういう歌をいつも
お前に聴かせてやる
ケツを振って歌えよ 
 ....
バカみたいに 同じ言葉繰り返して
ひとつひとつ 意味のブロック重ね
誰かの言葉をちょっと拝借
わかり易く捻じ曲げて横着
マザーファッカーごはん頂戴
あなたの言葉じゃ勃起不可能
わかりたいの ....
  


僕の獏

{引用=よく覚えちゃいないんだけどさ
ちっちゃい頃に獏を飼ってたんだよ
お姉ちゃんがアスピリンに過剰反応しちゃって
県立病院に入院してから
お姉ちゃんの見舞いに行 ....
三人の少年が、遠くに浮かぶぼんやりとした輝きに目を奪われた。
「ああ、あの輝きが欲しいなあ」
輝きは彼達に名誉や富を与えてくれるように見えたし、何よりその輝きを見ていると彼達は心が安らいだ。
一 ....
月曜の夜のことだ
遅番の妻を待って
一人で留守番をしている
俺の部屋のドアを
誰かがノックした
のぞき窓の向こうに立っているのは
刺繍と金モールもあでやかに
何を考えたものだか
バラの ....
おどろくほどのおおきな声で
死体を貪るおおきな鳥が
君には休暇が必要ですと
おそらのおうたをうたいます

結うことを知らぬ孤高の娘が
銃弾をよけては拍手喝采
晴れた夜空に刃を向けて
ゆ ....
雨が好きという小説を読んだことがある
雨が嫌いというのはあまり聞いたことがない
やらずの雨は都都逸にもあり乙なものである
城ヶ島の磯にふるなみだ雨はせつない  

雨よふれふれも悩みをながす ....
ギラギラに磨いてもらった
ぼくたちの車
助手席には
ぼくたちが笑って座っている
足元が見えなくても
アクセルを踏み込むことはできた

みんなに恐れられている
緩やかなカーヴ
逸れてい ....
少女が外に出てくると
夕焼けが昇りはじめ
朝となる彼女の世界
「いつだって始まりが終わりつづけている」
そう言って
細めた目の中で
全ての映像は押し潰されていった

塵となったものたち ....
水晶石に似た秋の日
マツムシソウの咲く藪に潜み
椎の実の落ちる音を聞いていると
誘う声がした

老いたハンミョウは処女のように
悲しげに首をかしげる
ダフネは立ち止まり
誘いつづける
 ....
 冬納めの儀式は古来より西院にて執り行うものとされている。その間、本尊は伏せられ、黒いラシャ布が被せられる。これを本尊隠しと称する。永年、雪守家の末子の役目とされてきたが、鴉葬以来、毎年、隠し役を選ぶ ....
鏡文字さんの自由詩おすすめリスト(442)
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