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近年のゆとり教育の蔓延により、「秒」という概念を廃棄するべきだ、という改革が起こった。つまり、1秒は1分になり、1分は1時間になり、1時間は1日になるわけである。この改革は成功した。1時間は60分であ .... 細い路地に入ると 
食事処がぎっしり並び 
人々の賑わいから 
昭和の匂いがぷうんと漂う 

頭上の鉄柵に 
取り付けられた蛍光灯は 
細い路地を仄かに照らす 

油汚れの壁に描かれ ....
チリチリ、
チリチリ、
私ヲ通ッテイッタモノ、


出掛ケニ魔除ケノ鈴ヲツケ、
帰レバオ清メノ塩ヲ撒キ、
ソンナ日々ガしばらくハ
続イテ


チリチリ、
チリチリ、
遠ザカル ....
輪郭のゆがんだ 
{ルビ朧=おぼろ}月の見守る 
灰色の夜の家々 

屋根に置かれた 
{ルビ梯子=はしご}の頂に危うく腰かけ 
{ルビ襤褸=ぼろ}着を纏う煙突掃除の少年 

ほっぺた ....
酩酊の夜道で仰ぐ空の 
遥かに滲むあの星宛に 
一篇の{ルビ詩=うた}を僕は綴ろう 


( ruru ri lala
  lala ri ruru ) 


いつか星になった日  ....
                080628



明日は大雨ですから
透明なビニール傘ではなくて
しっかりした傘でお出かけ下さい
天気予報が告げる大雨の予測
雨が降るから傘をさす
 ....
海へ行こうか 人魚に逢いに

森に棲むことしか 知らなかったから
見上げた空から降る 見下した雨に打たれていた

虚偽の満ち引きの 浜辺を 彷徨いながら
脚萎えの君と 出逢えたことが 救い ....
  
   地球テスト

 蓄積、蓄積、一気に出した大地の声
 竜門山の断層帯で地球がテストする
 恐竜時代からずっと活動していたから
 知られていないとか
 ただ気付いていないとか
 ....
少し精神を病んでいるように
いつも 奇抜な化粧をし
当時 流行していた黒尽くめの少女

あたし
ダンサーになる為に上京するけど
あんたの歌が
あたしの住む街でも聴けるかしら

くねく ....
僕はタバコを吸う

煙はどこかへ流れる

夢の中で小さな花を手折った
夢の中では小さな花を吸っていた
甘い香りの先に少しほの苦い味がして
僕は花を「ぺっ」と吐き捨てた

花を捨てた僕 ....
 *
トマト畑の夏は
麦藁帽子のひさしの向こう側、
湧き立つ雲と
焼けつく陽射しの中に消えた幻。
雨上がり、塩を片手にかじった果実は、
少し青臭い匂いがした。

 *
入道雲と夕立の夏
いつまでも沈 ....
静かな森の夜
美しい花々の庭を通り
白い砂利道を歩いてゆきますと
古びた像の前へさしかかり
ひとすじの風が
私の耳に何かを運んできたのです

はっきりとした意識はありませんが
ぼんやり ....
たかが女の髪ひとすぢ と
スウィフトは(そういえばドジソン先生も)
書いておられましたが

粉砕され漂白された木質繊維にさえ
人の思いこめられるものな ....
                    080624







灯心草
藺草のことなんですがぁ
蒸し暑い午後
開け放たれた
座敷の真ん中に
寝ころんで
真新しい ....
僕は宇宙を持っている
体の中に宇宙を秘めている
其処には地球があり
空があり 大地が広がっている

季節が巡り
花が咲いては散る
風が吹いては止み
波が荒れては穏やかになる

川が ....
  出勤中の車で横切った 
  開店前のガラス越しに 
  一瞬 
  「非常口」へと駆け込む 
  緑のひとが見えた 

  長い間繰り返される凡庸な日々から 
  抜け出す「非常口」 ....
目を閉じると 暗闇の中に 無数の蟻が蠢いていた 右から左に 左から右に 幾億の蟻が 幾筋もの列を成し 暗闇の中に 餌を求め餌を運ぶ 幾億の蟻は 俺の暗闇よりも一段と黒く だから 暗闇の中に 俺は幾億の .... 青のジャージ、歯の抜けたおっさんが、にへにへ洗濯機回り、ゴミ置き場周辺を回っている。


アパート備え付けのランドリーな所で変質者はいつでも登場し、不動産屋が不正な自転車が置かれてないかと見廻り ....
川を見ると飛び込みたい私は終わり、ただそのゆらぎに見習いたい。

褒められて伸びる私は卒業し、缶コーヒーの絵柄が渚カヲルであることに笑う。

着物を着ている今の私では簡単にトイレに行ける ....
桜桃を美味いという人の気が知れない
身が小さい割には種が大きいし
小振りなスモモの甘さしかない
驚くほどに痛みやすくてすぐ腐る

果物屋で売り物にならなくなって
処分に困っていた変色した桜 ....
入場料を奢って貰ってラムバックで吐く

あたしは恐らく悪いことをしたのだろう

入場料まで奢ってもらって夕食まで
あたしは悪いことをしたんだろうラムバックでラムバックでラムバックで吐く

 ....
耶蘇を着ようと 
こころに決めた日 

怖ろしいほどに 
人をいとおしむ気持が
胸の奥に{ルビ疼=うず}いた 

空の色は 
只青いので 
なく 

{ルビ罅=ひび}割れた空から ....
散り塗る おお 若い青年酔 っているかい。 ABC知ってるかい。 砕けろ もし
断続的に続く♯や♭の波
下す腹の拡散 ダンスするなら今 闇の中の渦 この呼吸器に 慰謝料を請求してみよう
ド ....
リスカする少女は
美しい海鼠を生むだろうか

海は流産ばかりしていて
今夜も凪いでいる
荒れる波の記憶はもはや遠い彼方
リスカする少女の腕は今夜も乾く

悲しい歌を名づけるもの悲しい行 ....
  私がこの世に産声をあげたのは、一体何故
 であろうか?・・・十代の頃からその問は、
 胸中に芽生えた。あの頃、私の心の土壌に顔
 を出した芽は、現在三十歳を過ぎた私の心の
 土壌深くに根を ....
それでも好きと言いました



自己陶酔の自己懺悔



愛する人には捨てられて



愛する友にも見限られ


それでも天に神様は居まし


形而上の ....
               080618


改革の時代の幕開けですと
勧められて購入した専門誌

第2章
第3章

マスタープランを読めと
空白のページが脅迫するから
第 ....
玄関の靴箱の上に
ふくろうを飼っている
餌もいらない
水もいらない
糞もしない
木彫りのふくろう
畑の胡瓜よりも世話がかからない
木彫りのふくろう
だけど、夜になると
目が光る

 ....
昼食を終えた 
車椅子のあなたを 
ベッドに寝かせ 
おむつを開けば 
あふれるほどの排泄物 

「先輩ちょっといっしょにお願いします」 

腕っぷしのいい先輩がやってきて 
拘縮し ....
べろんべろんに酔っ払い 
狸のつらでゆれる地面を千鳥足 

今夜の{ルビ塒=ねぐら}のねっとかふぇの 
個室のドアを開く 

うつむいたスタンドの頭に 
貼られたシールに書かれた
「  ....
北村 守通さんの自由詩おすすめリスト(686)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
方程式/019/500文字の本棚- ピッピ自由詩108-7-2
想い出横丁_- 服部 剛自由詩408-7-2
創書日和【扉】sound- 大村 浩 ...自由詩15*08-6-30
煙突掃除の少年_- 服部 剛自由詩4*08-6-29
星の言葉- 服部 剛自由詩408-6-29
_雨の日の庭、傘から聞く風景- あおば自由詩16*08-6-28
海へ行こうか- 板谷みき ...自由詩1*08-6-28
地球テスト___四川大地震への献詩2- 里欣自由詩208-6-25
金魚の思い出Ⅰ- 板谷みき ...自由詩1*08-6-25
僕は偽善というタバコを吸っている。- プル式自由詩5*08-6-25
トマト畑。- 遊佐自由詩6*08-6-25
森のバイオリン弾き- 自由詩508-6-24
たかが私の- 佐々宝砂自由詩508-6-24
がぁ- あおば自由詩3*08-6-24
鐘を鳴らす者- かいぶつ自由詩208-6-22
「_非常口_」- 服部 剛自由詩2*08-6-21
蟻塚- rabbitfighte ...自由詩10*08-6-21
1階のコインランドリー- 山内緋呂 ...自由詩2408-6-20
『スキンレス』- 山内緋呂 ...自由詩1208-6-20
桜桃忌に捕まえて- 木屋 亞 ...自由詩7*08-6-20
あたしは悪いことをしたのだろう- 山内緋呂 ...自由詩908-6-20
空の心_- 服部 剛自由詩4*08-6-19
魚は脳内で泳ぎ、肉体は泳げないのでdance!_と叫んでみる ...- 狩心自由詩5*08-6-19
海鼠の味- 佐々宝砂自由詩7*08-6-19
砂丘の花_- 服部 剛自由詩508-6-18
【エトランジェ】- 檻野楴人自由詩208-6-18
水中時計- あおば自由詩6*08-6-18
ふくろうと月光- 小原あき自由詩5*08-6-17
不思議な風_- 服部 剛自由詩408-6-16
「_ふれてください_」_- 服部 剛自由詩708-6-16

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