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こどくであることが
きんじられているのだから
むれている

たけばやしで
たけはかぜにゆれている
みずからのかっとうに
かぜはとてもよくにている

あるばん
たけばやし ....
 
 
懐かしくて
よい匂いがしてきます
家の匂いによく似ています
目を瞑ると
窓から光がこぼれます
もういない人の
声もよく聞こえます
 
 
 
 
しあわせな
人が書く詩は
どことなくわかる

役に立たないことを
知ってるから

しあわせな
人が書く詩は
少しだけせつない
たりないものが
少しだけ
残ってしまう ....
 
 
イデオロギーが
目的ではなく
手段なのだとしたら

人として
あるべき姿が
目的ではなく
手段なのだとしたら

二十一世紀
初頭を生きている
僕らが信じていた
二十 ....
 
 
帰宅して
テレビを点けると
職場の人たちがいた

今日の忙しさを
器用な言葉で
楽し気に話している

着替えながら
会話に耳を傾ける
笑っても
話しかけても
彼らに ....
 
 
君の目に写るのは
赤い満月か
蒼く光る新月か

目に写る
それは大抵見えている
目に写らない
それも

昨日わたしは恋をした
日没の背に
その向こうにある
朝の胸に ....
 
 
声が聞こえる
とても遠いところから
すぐ近くから

ここにいるよと
声が聞こえる
わたしの隣の席から

贈り物が届いている
箱を開けると
欲しかったものばかり

微 ....
 
 
やすみなさい
明日できることは
明日の楽しみ
だから
取っておきなさい

おやすみなさい
眠る君に言う
起こさないように
明日の君の
幸せのために

今日できること ....
 
 
仕事はすべて
機械がやってくれるというのに
人はまだ働こうとしている

機械に負けないように
速度ではかなわないけれど
きっと彼らは何日も寝ていない

私は今
午前なのか ....
 
 
透明な水槽に
きれいな水を満たしていく
やがて現れる一匹の魚を
妻と二人で待っている

数億と言われる精子は
あらかじめ神様が予想した
人の数かもしれない

水槽の向こう ....
 
 
まだ生まれていない
君を心配してる

生まれたら
誰も経験したことのない
君の人生が待っている
君が君であるために

僕は何度か死にかけたことがある
鼻先を
時速百キロ ....
 
 
なにも無い
遠いところから
君はやってくる

名前を持たずに
やってくる
君の名前を考えている

夜十時で閉店した
ジャスコの二階フロアを
エスカレーターの下から
少 ....
 
 
わたしたちはいつか死ぬ
ということは
死にゆくわたしが見てるのは
夢なのではないか
 
+
 
わたしは空を飛ぶ
鳥だったような気がする

わたしはアスファルトに咲いて ....
 
 
正確な数値はわからないけれど
たぶん5%くらいになったあなたの体が
目の前に横たわっている

よほど熱かったのか
素手で触れることはできなくて
箸で摘まんでいる

かつてあ ....
 
 
七才のとき
斎藤内科の待合室で
はじめて死について考えた

三歳のとき
母の背中におぶられて
私はいま三歳で
母におぶられているのだと
考えていた

高校の入学式の帰り ....
 
 
今日もはみだしている
淀みのようなところで
濾過された水が
次の流れへとはみだしていく

必要のないものが残っている
昔大切だったなものが
今は地名のように残っている

 ....
 
 
会いたいのに
会えない人がいる

帰りたいのに
帰れない家がある

戦争を知らずに
僕らは生まれたけれど
争いを避けずに
僕らは生きていけなかった

いつからなのだろ ....
 
 
いつからそこにいたのだろう
しわしわの殻に包まれた
わたしの祖父

甘さと渋さを身に秘めて
日が暮れるまで
縁側の外を見ている

殻に閉じこもりながら
本当は外に出たい
 ....
 
 
あの日の雨が
まだ降りつづけている

ぼくはきみの
短い小指を思い出し
きみは普段走り慣れた道を
はじめて走る道のように
車を飛ばしてぼくを思い出している

出口をさがし ....
 
 
言い訳のように
日は昇り
言い訳のように
日が沈む

言いたいことがあった
その日は
もうここにない

ここにはない
言い訳ばかりが
空と海の隙間
地平線で
まだ ....
 
 
今日は晴れたので
君と散歩に行く
君は摂氏三度
手をつなぐと
昨日よりもあたたかい

こうしてるうちにも
春が近づいている
なるべくそのことには触れないように
君の手を握 ....
 
 
恐竜の鼻先に
トンボが一匹止まっている
それはただの偶然
恐竜はトンボを食べないし
トンボも食べられるとは思わない

わたしたちは生きていくために
必要のないことばかりして
 ....
 
 
白ヤギさんから届いた手紙を食べている
しかたがないので手紙を書いてしまう
という展開を知りながら
次々と届く手紙を食べている
白い糸を吐きながら
やがて後悔している
黒ヤギなど ....
 
 
風邪をひくと
風邪の気持ちがわかる
希望がないのだ
夢を見ることはできても
悪夢ばかり
風邪は子供

もう会えない人が
夢の中にいる
もう会えないとわかってるのに
また ....
 
 
なんとなく
繰り返されていく今を
なるべく続けられるように
わたしたちは願い
歌うことさえした

歌うことよりも
大切な今があると知った
わたしたちは押し黙り
声を失いさ ....
 
 
風に舞う嘘を見ている
風に舞うのは雪だから
僕は嘘をついている
嘘をついているのは僕だから
僕は風に舞っている
風に舞うのは雪だから
僕はもうそこにはいない

肩に白く積も ....
 
 
これからはじまることは
これまでにもあったこと
出会いと別れをくりかえし
僕らはまた少し
遠いところへ歩いていく

足がなくても歩けるのだと
あなたは言った
手がなくても
 ....
正直者が
墓を見ている

使い古された言葉のように
花が一輪
添えられている

祈ることが
生きることになって久しい
誰もいない部屋に
また電話してる

かなしみが ....
 
 
きたぐにから やってきた
トラックに たくさん 
つみあげられて
まっしろな ゆきが やってきた
だれも たのんでいないのに

こうさてんで ていしして
ゆきは はずかしそう ....
 
 
掌から零れていく
砂は一粒の記憶
思い出せば
波に洗われて
二度と現われない
小さな墓石
寄せては返す波が
足跡を消していく
やがて僕らは
指と指の隙間だけを残し
いつ ....
kauzakさんの小川 葉さんおすすめリスト(354)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
竹のはな- 小川 葉自由詩710-4-24
音楽- 小川 葉自由詩410-4-24
忘却- 小川 葉自由詩810-4-17
開花- 小川 葉自由詩210-4-16
歯磨き- 小川 葉自由詩310-4-15
赤い蒼玉- 小川 葉自由詩5*10-4-10
春の席- 小川 葉自由詩510-4-6
おやすみなさい- 小川 葉自由詩3*10-4-4
しずまない- 小川 葉自由詩2*10-3-29
水槽- 小川 葉自由詩410-3-21
尊さのその先- 小川 葉自由詩4*10-3-13
- 小川 葉自由詩5*10-3-12
- 小川 葉自由詩610-3-6
5%のダイエット- 小川 葉自由詩4*10-3-5
帰り道- 小川 葉自由詩310-3-1
ふっとの- 小川 葉自由詩3*10-2-27
白い原稿用紙- 小川 葉自由詩6*10-2-23
胡桃- 小川 葉自由詩5*10-2-18
雨が透明なのは思い出だから- 小川 葉自由詩210-2-13
言い訳- 小川 葉自由詩310-2-12
雪だるま- 小川 葉自由詩510-2-8
余生- 小川 葉自由詩210-2-7
かいこ- 小川 葉自由詩6*10-2-6
風邪- 小川 葉自由詩510-2-5
- 小川 葉自由詩4+10-2-3
風に舞う雪を見ている- 小川 葉自由詩4*10-2-2
塩分濃度- 小川 葉自由詩510-1-29
西日- 小川 葉自由詩410-1-25
ほうぼう- 小川 葉自由詩4*10-1-23
砂の記憶- 小川 葉自由詩410-1-20

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