空手が出来る動物を
空手動物と名づけて
陽の当たらない地下室で
そいつの空手を全否定してやりたい
空手が出来る熊 空手熊
空手が出来る鯖 空手鯖
空手が出来る鶏 空手鶏
お前らの空手はま ....
春の雨に隠された怖れを彼女は見ている
幾つものしずくに映る逆さまの世界を
彼女は見ている

からだの動かし方は知らない
時代がかった衣装の代えもない
おひな祭りというものが過ぎて
誰かさ ....
赤い鉄筋の橋をわたり
360度くるりとまわる
軸足がずれてよろけても
雨上がりの空は青い

駅前のカフェで
正面に座る人を見つめた
睫毛の長さと
指の節の太さ
あと首筋の香り

 ....
身体が放つものの速度を計れ、質量を把握して
その持物で、何が出来るかをよく考えな
優劣よりも先に個としてのポテンシャルの、性格というものをきちんと捉えるんだ
それが無 ....
きみが少し元気なときに
庭に植えた白梅に
真珠の粒がころころと
それは春の序章とも言える

きみが好きだった春の 前髪が見えて
それはきみの季節とも言えるが
メディアから塗りつけられる春 ....
なつが好きなきみ
なつが好きなきみと
コカ・コーラを買って
はるの海に行く




あいにく雨模様で
なみは
テトラポッドを
ひっくり返そうと躍起

 ....
いくつもの読点で、あなたを区切って
体内へと運ぶ


元のカタチを、思いだすこともできないくらいに
細切れに、咀嚼していく
小指の爪から、過日の砂が落ちて
潮の匂いがした


 ....
  ・
 
 痣のある猫がいて
 部屋の中に僕といる

  ・

 ベランダで風に
 煙草を吸っていると
 くるぶしに柔らかい体が触れる

  ・

 敷きっぱなしの布団に座 ....
いきをとめた
ときの
ちんもくのなかに


ながく、とじこめた

ひどいこと


ゆるしたくなんか
なかった


ゆるしたくなんかなかった
なにも
なにも
 ....
タイトルに「あなた」なんて使って気恥ずかしいのですが、
なんかそういう気分なので(笑)。

さて。
蘭の会(http://www.orchidclub.net/)の「ふみばこ」というコーナーに ....
季節の坂をのぼる
胸には美しく包装した
空き箱を抱き
歩幅のぶんだけ
地平はさがり

わずかに高まる
あなたの心音を想い
わたしは勾配の不安に
つまさきで触れる

春色はとうに
 ....
女子高生のスカートが短すぎるけど
パンツを見せびらかしたい
わけじゃないっぽい
たぶん
僕らの青春なんて
誰かのひざ小僧とパンツの間で
いつも迷子になっていて



キオス ....
その入口をくぐってはいけない、きっと何も保証できることはない
その入口をくぐってはいけない、きっと満足な心境では
こちらに向かって返ってくることは出来ないよ、なぜか
辺りの空気は静謐 ....
過ぎては消え 遅れては鳴り
ふたたび現われ 昇りゆく
水たまりの径
ふいの翳り


まだ水は冷たく
指をまわす
見聞きした風
伝えられずに


陽のはざまに揚まり  ....
こちらからメールを
送った憶えもないのに

母からのメールには
いつもRe:がついている

返信でもないのに
Re:がついているのはおかしいよ?
そう言っても

「だってメー ....
泣いた日
左手が動かなくなった日
ボケットに突っ込んだ手を
先生に注意され
からかわれた手と
庇われたことが恥ずかしくて
泣かされた日

泣かされた日
いつも庇ってくれてた友達が触っ ....
 天空がようやく白みはじめた夜の終わりに、緩やかな砂丘を白いターバンを巻いた少年がただひとり美しい装飾の柩を背中にのせたアジア象をつれて歩いている。沢山の花たちで飾られた柩の正体はけして定かではないが .... 沈黙をファイルしつづけた理性は

つぶらな意識をふとまたたかせ

早春の空にくりひろげられる

光のハープを聴いている
美味しそうな楽しみがあったので
夫と半分こして食べた
牛乳パンのようにほんのり甘く
甘いものが大好物の夫は
半分になった楽しみを
美味しそうに食べている
その頬が幸せを含んで
ぷくり、と ....
布の上の鉛の絵
波に途切れ 文字になる
唱いかけ
波間の火を見
唱いだす


歯車の音がしている
陽の芯からの風にまぎれ
さらに さらに遠去かる


刺さることのな ....
ひやり 
頬にひいやり
まばたきをしたら
お日さまのこぼした泪は
空にひろがって
くりいむ色の野に
しろい花が咲いた
ぽつぽつぽつ 

鳥が落ちて
風がめくれあがり
足音がかけて ....
物語は
いつからはじまったのだろう
あれは遥かふたばの記憶

いろおにの
むらさきが見つからなくて
忍びよる気配に耐え切れず
かさぶたに触れた、指先

―――ふるえていたのだ
―― ....
あおい蝶だった、たったひとつの
あおいあおい蝶が飛んでいた…暗い、まばたきを忘れた夜に



さむけに痺れる歯茎の中で、とまどう悔恨のこびと、だらしな ....
壊れた光を抱き
小さな別れが灯り
足もとに背にまとわりつき
押しのけても押しのけても
指が沈むほどやわらかな
淡くやさしいうたを唱う


ひとつはひとつだと言う
それでも ....
ああ
いくつもの候補があったよ
さくらとか、みかんとか、まりんとか
植物や風景が多かったかな

もう生まれてくる季節なんか
どうでもよくってね
まろんとか、こなつとか、みさきとか
次々 ....
夢の中に落とし物をした日の朝
猫になっていた
仕方がないので
夫を会社に送り出してから
家事は明日にしようと決め
日向ぼっこをして過ごし
夜になったので眠った
明日はせめて、猿になりたい ....
最後の雪が
また降りました
きっとこれが
最後なのでしょう

つめたいものと
あたたかいものが
まじりあう音がします

きっとそれが
はじまりなのでしょう
8時間酒も薬も飲まなかった裸眼でいた
ギリギリのバランスを見極めたかった
おかげで8を∞や8と引っくり返せる様置き換え可能だ
水は蛇口とか枕もとの酒瓶を収納できていい
言葉が道具なのだとしたら ....
あのとき落とした
こころは月と交差して路上で
あざやかに
ジャックナイフ
通りすがる
とろりとした少年の
心臓を刺すよ
少年は
きれいな目をしている
不思議
私もきれいな目をしてい ....
{引用=からだのすべてを耳にしてしまいたい、いっそ}




糸電話から伝わった振動が、
あのひとの声だったと気づいたときには、もう
音もなく、底はふるえない
わたしを塞いでいく夜にも ....
エスカルラータさんのおすすめリスト(358)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
願望B- セガール ...自由詩208-3-31
フランス人形- soft_machine自由詩20*08-3-29
冷めたカフェラテ- naru自由詩608-3-26
だから教えも踏み抜いた足の数だけ在る- ホロウ・ ...自由詩1*08-3-24
さくら_さよら_さら_さら- たちばな ...自由詩37*08-3-24
海は雨で荒れている- ホロウ・ ...自由詩3*08-3-23
カニバリズム- 望月 ゆ ...自由詩43*08-3-22
生活の_静かな- 水町綜助自由詩14*08-3-21
あさ_うたうけど_ひとり- ホロウ・ ...自由詩7*08-3-18
詩という“表現”を選んだあなたへ- いとう散文(批評 ...59+*08-3-17
そら似(ver.2)- 阿川守基自由詩3+08-3-15
くらげはやさしいゆめをみる- ねことら自由詩1008-3-14
すみやかなランチ(服はちゃんと着ている)- ホロウ・ ...自由詩4*08-3-14
ノート(ひとつ_撓む)- 木立 悟自由詩608-3-13
Re:- RT自由詩4*08-3-13
二色- 佐々木妖 ...自由詩33*08-3-11
虚偽と忘却のエピソード- atsuchan69散文(批評 ...8*08-3-10
透_過- 塔野夏子自由詩10*08-3-7
美味- 小原あき自由詩19*08-3-7
ひとつ_はじまる- 木立 悟自由詩508-3-6
うつろいの花- ましろ自由詩12*08-3-6
うねる、時のゆくえ- 佐野権太自由詩10*08-3-4
あおい蝶がまた産声を上げる夜中(そして執拗に水は流れ続ける)- ホロウ・ ...自由詩3*08-3-3
ひとり_ともしび- 木立 悟自由詩308-3-1
いのちのなまえ- 佐野権太自由詩46*08-3-1
夢の中に落とし物をした日- 小原あき自由詩31*08-2-29
はじまり- 小川 葉自由詩108-2-28
渇く- 佐々木妖 ...自由詩8*08-2-26
信号機あなた- 森さかな自由詩408-2-24
朝の、底- 望月 ゆ ...自由詩31*08-2-20

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12