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紺碧の輝きを放つ
カラスアゲハの翅が
百合の花のつよい匂いに紛れて
大きくひらくのを見た

静止した夏の庭。

そこに私がいる
分岐の先に、
意識が流れてゆくのも――
移ろう涼しげ ....
清しく、邪な風に
華奢な下肢をさっと隠した
裾広がりの白地に
ピンクの薔薇の咲くスカート

立襟のブラウスに
光る栗色の髪を
ながく垂らし
ただ、甘く春に散る
花の匂いを漂わせて
 ....
 一

真夏の昼下がり。
海へと向かう埠頭をめざして
ただ、闇雲に走るのは
未知のウイルスに侵された
一匹の狂犬。

ザー、ザーと耳の奥で
鳴りつづける不気味な雑音。
熱を帯びた鼻 ....
 天空がようやく白みはじめた夜の終わりに、緩やかな砂丘を白いターバンを巻いた少年がただひとり美しい装飾の柩を背中にのせたアジア象をつれて歩いている。沢山の花たちで飾られた柩の正体はけして定かではないが .... 「俺様がどれほど鮮やかな色で
みごと第一連を美しく染めたとしても
賛美の対象はあくまで作者だろが。
ふん、馬鹿らしくてやってられるかい!

こうして群青は捨て台詞をのこし
肩で風をきると、 ....
星々を吊るした 天空を仰いで 
今夜も眠れない、
自由へとつづく 格子の窓辺
月の海へと拡がる街、勝手気ままな娘たち。

やみくもに走るジャガー、ながれる孤独 点滅するその愛、
左折だ!  ....
ドドドドドド、
推力の弱ったオレンジ色の火炎の噴出が 必死に重力と戦いながら、
ゆれる機内/船長はすでに死んでいる 制服のレミ、おまえしかいないよ
地上まであと20キロ 19キロ 18キロ・・・ ....
{引用=
 太陽があたまの真上で燃えていた。
 学校のかえりみち、ぼくはいつもの場所でジュースを買うためにポケットの十円玉をまさぐって立ちどまる。
 あれ? 五十円しかないじゃない! セミの ....
「高価なロボットを作る努力よりも、人間そのものを機械として扱う技術を開発する方が明らかに発想としては勝っている。
彼ら人間は、高い欲求をみたすまえにより低レベルでの欲求にふりまわされて生きているので ....
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タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
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