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生きていく上で純粋などは
この世の中では
欠片も意味がないのかもしれない

理不尽を引きずりながら
圧迫された空間で
じわじわと絞まってゆく首
それが社会の総てなのかもしれない
 ....
最初から諦めていたのは
わたしを守る為だった
いつの間にかずるい
恋をしていた

駆け引きもなくあなたが笑う
わたしはその笑顔を
真っ直ぐに見つめる事ができない

そ ....
あの頃わたしの精一杯で生きていた。



遠い記憶は優しいものではなかったが
大きな怪我も病気もせずに
三十年以上生きてこられた。
親には感謝すべきなのだろうが
生憎ずいぶん前 ....
駅から五分の
アパートは格安だけど
壁の染みが怖いんだ。

真顔であの人がそう言うから
外国のタバコと
ふて腐れた横顔には
似合わないセリフだと思って
笑ってしまった。
 ....
海を見渡すと
決まって悲しくなる。

波の音が
泣き声に聞こえるから。

砂の色が
灰の中のようだから。

けれど私は海を選ぶ。

波の音も。
砂の色も。

ただ広い海 ....
『いつの日か魚になってあの人に食べられることそれが夢です』



海草が足に絡まり動けない傷付け合った二人の代償

唇は奪うものだと知った時魚の情事を悲しく思う

つま ....
波打ち際で花束のような人

野にある姿は幻だったの

手の内を隠して

笑いかけるだけ

振り向いたら負けと言いながら

波に呑まれて魚と愛し合った

夕立の前に
 ....
あれはたぶん、あの世とこの世の境だったんだろう。






夕暮れに染まったけだるい空気の中。
全身が鉛のように重く
言葉を発するのも困難だった。

私は高い高い塀に囲まれ ....
昨日と同じような
なんでもない今日

やっぱりあなたを

思い出してるのは

明日や明後日とか

その先の先の先の

永遠に続くような

遠い未来でさえも
 ....
僕はコールタールでできてる 秋になったから

イチョウや赤とんぼをモチーフにした雑貨を探してたんだけど

何故か桜に蜜蜂のモチーフの雑貨を見つけてしまった。

いや、「しまった」とかじゃないけど。

来年の春 ....
雨の日はビー玉に

世界を映して覗き見た。

このビー玉をくれたのは知らないおじさんで

両手に溢れるほどの色とりどりのビー玉をくれた。

雨の日は透明。

夕暮れは橙 ....
この恋が終われば私は消えてしまう 恋することは息をすること

もう二度と優しい嘘に傷付かないようにあなたを愛し抜きます

夜になり朝顔たちが眠ってもあなたの笑顔が瞼に沁みて

 ....
――――夏の初めだった――――


おばあちゃんが他界した。

おばあちゃんは、どこにでもいるような

ごくごく普通の田舎のおばあちゃんで

真面目で頑固で亭主関白な大正生まれのおじ ....
風邪をひいたと言う人の見舞いには行かない きっとまた迷うから

真昼間に蛇口から出た熱い水「お湯じゃなくてさ」と言う君が好き

放課後の少女は三つ編み解きつつ運命などを未だ夢見る

あ ....
波打ち際の子ども

陽炎に揺れる海の家

空を仰ぐ向日葵


総てが夏を歓迎してる


僕はただその向こうの秋を見ていた


君を連れ去った夏を

受け入れられな ....
毎晩3人の『子ども達』と一緒に寝る。

名前は

『ライオン丸』

『ライ次郎』

『うさこ』。

9年前にとある雑貨店、いや、『産婦人科』で

発見、いや、『出産』した。 ....
昨日夕方、あの人に偶然会いました。

表情も分からないくらい遠い距離だったけれど

大きく手を振ると

大きく手を振り返してくれました。

あの人は急いでいる風で

わたしは足 ....
誰か私をさらって下さい。


鼻緒が切れたことにして


立ち止まっているのです。


そんな嘘も聞き飽きましたか。



明日晴れたら白状します。


愛 ....
いつまで人は

優しくいられるんだろう

いつから人は

優しくいられなくなるんだろう


雨の雫がつま先に落ちた
心灯火散り花火


夏が来て風が吹く

夜が来て明かりが灯る


心灯火散り花火


あなたが居て永久を願う

わたしが居て愛を示す


線香花火は悲しい色 ....
雨に濡れて

乾かない髪を

結い上げたままにして

服を脱ぎ散らかす



バスタブにうな垂れて

泣きじゃくった声は

シャワーの音に

かき消されて



 ....
そうして語り部は謳う


燕に託した幸福の王子

お菓子の家の魔女の事

舞踏会に行く灰かぶり


夜毎夜毎に語り部は謳う


もしいつかこのわたしが

語り部になれ ....
忘れられた歌

幼い日の

遠い記憶と

優しい嘘


軽い眩暈と

心臓の鉛


どこまで潜ってゆくの

どこまで走ってゆくの


世界は等しく朝を迎えるけれど ....
なないろのおもちゃのくにへつれてって いっしょう恋に傷付かないよう


つま先を並べたベッドに月明かり優しく熱を帯びてゆく夜


潔く決意することいきものは愛することで生きていること

 ....
目に見えて不幸そうなわたしを

演出しようとしたけれどできなかった。

総てに負けているなんて

認めたくないから。



髪を切る代わりに

きつく結い上げた。

溜息を ....
愛は金で買えないが

快楽なら金で買える

優しさは喜びをもたらすが

優しさに傷付くこともある



何が正しくて何が間違っているのか

誰かを愛した時はそんな線引きなど ....
{画像=120710105150.jpg}

小さい頃から

自分はいらない人間なんだと思ってきた。

いつもいつも、死にたいと思ってた。

そんな時はよく、空を眺めた。

広いな ....
目の中でゴロゴロしてる

グリーンのコンタクトをつけて

それだけでお姫様になれると思っていた


風に前髪がなびいている

ピンクの髪留めをつけて

それだけで少女になれると思 ....
真緑の水に素足を浸けているみたいだ


それは遠い日の御伽話


純粋だけで生きていけると思っていた頃


何にも縛られず


何からも独占されず


自由に ....
beebeeさんの永乃ゆちさんおすすめリスト(48)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
純粋- 永乃ゆち自由詩514-11-23
途方もない恋- 永乃ゆち自由詩3*14-11-7
さよなら、お母さん。- 永乃ゆち散文(批評 ...714-8-1
壁の染み- 永乃ゆち自由詩214-7-15
海を選ぶ。- 永乃ゆち自由詩4*14-7-12
海に沈む- 永乃ゆち短歌3*14-7-5
ある日魚になった彼女- 永乃ゆち自由詩6*14-7-5
- 永乃ゆち自由詩2*14-7-5
永久に続くように- 永乃ゆち自由詩4*14-6-11
コールタール- 永乃ゆち自由詩6*12-10-2
春の約束- 永乃ゆち自由詩11*12-10-2
ビー玉- 永乃ゆち自由詩13+*12-9-26
空は晴天- 永乃ゆち短歌3*12-9-19
ファンタオレンジ- 永乃ゆち自由詩8*12-8-28
その他大勢の中の孤独という事。- 永乃ゆち短歌8*12-8-25
秋を待ってる- 永乃ゆち自由詩4+*12-8-8
『子ども達』- 永乃ゆち自由詩9*12-8-4
昨日夕方、- 永乃ゆち自由詩8*12-8-1
白状します。- 永乃ゆち自由詩10*12-7-28
優しく_人は- 永乃ゆち自由詩7*12-7-28
心灯火散り花火- 永乃ゆち自由詩14*12-7-25
サイレント- 永乃ゆち自由詩7*12-7-22
語り部は謳う- 永乃ゆち自由詩4*12-7-21
心臓の鉛- 永乃ゆち自由詩15*12-7-18
恋をしていた- 永乃ゆち短歌6*12-7-17
ピエロの夜- 永乃ゆち自由詩8*12-7-16
しあわせだ- 永乃ゆち自由詩11*12-7-13
路傍の花- 永乃ゆち自由詩17*12-7-10
裸眼で逢おう- 永乃ゆち自由詩9*12-7-8
真緑の水- 永乃ゆち自由詩8*12-7-6

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