どこに行こうが
私自身が闇なら
そこが闇だ
光あれ
光あれ
夏よ
灼熱の太陽を
我が胸に宿せ
天候を気にする

自分が住んでいるところ
だけでなく
誰かが住んでいるところ

暑くなりそう
とか
今日もくもりか
とか
傘は何色だろう
なんて

けれど
何も言わない
 ....
ぼくは今地球の皮を被った地獄にいるよ
みんなはどこにいるのかな?
夏の水の力を借りて
包丁を研ぐ
冷たい石の周りで
世界は沸騰し騒騒しい
蝉は
悲しみを
果てまで
追い詰めて鳴く

時折
人差し指で
刃に触れて確かめる
すり減りながら
鈍色 ....
 又 戻って来た
 物憂い瞳で 上手く口説き
 心をさらいに来る悪魔

 親しげに抱きしめてくる腕
 あたしがいつも
 浮き草の様に揺れ動いているのを
 充分に知っている男

 取り ....
雨が降っている
雨だと思う
すべてが細くなる
無い言葉
はずれた草花
消えていく庭は
町工場のところで
途切れてしまった
ノートの中にある
わたしの罫線
罫線に隠している
 ....
人の心って
考えてわかるもんじゃない

考えれば考えるほど
不信がわいてくるものなのだ

結局
自分が信じるしかないのだ
わからなくても信じる
疑わしくても信じる

人の心って
 ....
炎天厳しい8月
森の木々はまっすぐと
燃える円球のような日へと
ごつごつした両手を伸ばす

枝が大事そうに抱える緑葉は
ああ 体に新しい力を抱いた
小さいお前そのものだ

それは決し ....
博士、ふざけているんですか?
電気じゃなくて便器自動車だなんて

まぁ、そう怒るな、説明だけさせてくれ
これは便器に座って走る自動車だ
トイレだから、渋滞をものともしない
今の時代、それく ....
  
ちいきをまもる
ぐりりとぐらら
りんせんたいせい
すいかのもよう

ちゅうかんかんりの
ぐりりとぐらら
りそうのゆめは
すぐそこなのに

ゆめのような
うつつのような
 ....
 ホントに海なんだって
 あるつってんだよね車座のばあちゃん連が
 あの丘をこえたらザザザ

 と、むかし たぶん一度きり
 お波とお供からあっとさらわれると云い
 舟のり達なら躊躇うわず ....
夜の風
びゅうびゅうと吹いている
公園でお茶

遠い空に
花火
しばらくして
ドドーン

身体の力が抜けて
この感じ

少し眠たく
次の花火を待っている

遠い空に
花 ....
未だ血圧の上がりきらない朝
乳白色の靄がかかった意識の西側から
コーヒーの香りが流れ込んでくる

オールを失くしたボートさながら
廊下をゆうらりと彷徨いながら
食卓のほとりに流れ着く
 ....
 最期を迎えるならば

 例えば
 深い深い夜
 病室のベッドに居て
 国道一号線走る運送屋の
 大型トラックの音に
 ただ耳を傾ける事の出来る
 そんな自分でありたいのかもしれない
 ....
雨の気配を感じて手のひらを空へ差し出す

つるりとして
なだらかな
わたしの丘に
今日の雨粒が流れたら
くぼ地の枯れた水路が
一瞬よみがえる
かつて
そこへ流して遊んだ
笹の葉や
 ....
両面テープの夏
順番が赤ちゃんの指のように
そのままの柔らかさで並ぶ
あなたは何事もなかったかのように
テープを剥し続けている
食べたい冷やし中華に置かれた
名前の無い名札
息の仕方だけ ....
 ある女が 酒房に惹かれ
 やかましいその片隅に
 毎夜坐っていた

 沈んだ目が時折光る時
 女はカリカリと氷をかみ砕き
 強い酒に挑んでいる様に見えた

 何日かすぎた頃
  ....
部屋の中に集落ができた
小さな集落だった
本家、という男の人が話にきて
畑で採れた作物を
いくつかくれた
学校が無くて困っている
というので、近所の小中学校と
市役所の場所を教え ....
 祇園の石段の上から
 灯の街を眺めさせたいと
 私の腕をむりやりつかんで
 つれて来た あなた

 遠い異国の昔
 王宮の血汐がはねあがった日
 革命の巴里祭
 そして日本では祇園祭 ....
願いが叶わなかった日
遠く、命の向こう側から聞こえてくるのは
ニイニイゼミの声
毛穴から染み入り、毛細をとおって
脳内に聞こえてくる

頭上を爆撃機がかすめて飛んでいた
なのに街は箱庭の ....
灰青色のかなしみが
時計の針にまつわるので
空気が気怠さを増してゆく部屋で

六月の似合うそのひとを
あなた という二人称に委ねないために
窓外に滲むあじさいを
しずかにただ眺めていた
 ....
雨は涙ににていてね
いつかこぼれるものなのよ

どんより空を見てごらん
うるむ瞳にみえるでしょ

雨は涙ににていてね
とまらなくなるものなのよ

空がわんわん泣くのなら
今はいっし ....
始まりの終わりと
終わりの始まりの
僕は始まりを待てない
君は終わりを待てない

ささくれの
あとさきの
僕は始まりを待てない
君は終わりを待てない

言葉は完全なものではなく ....
幸せ気分で抱き合えば
幸せが倍になる

どちらかがモヤモヤしていても
抱き合えば消えていく
幸せな状態へと回復する

二人の時間は大切
繋がりが深まっていく

好きな音楽を聴きなが ....
雨は降ったり止んだり降ったりで
四季のある国のひそかなもうひとつの季節

室内干しの洗濯物
取り込むまえに
ちゃんと乾いているだろうか、とさわってみる

乾いているようにみえても
繊維 ....
おりひめとひこぼし
地上が雨で見えないときこそ
ラッキーと思ってるはず

一年に一度しかあえないなんて
神さまひどいよ
七夕がいつも雨で
人目を気にせず会ってもらいたい

いやいや  ....
特に何も思うこともない夜
スーパーに歩く 暗い道
歩道橋の上から聞こえる
音 ボクシングジムからの


人気のない 車ばかりが行く通り
バンコクでも見た気がする光
バイクと 車の 織り ....
 暗闇の中には沢山の物語がある


  パリの老いた靴作りが
  ハンチングを傾けてかぶっているのは
  むかし街の女に
  とても粋だわ と口笛を吹かれたからという話

  それでそ ....
お月様 浮かんでる
水色の空のなか
未だ未だ明るい
夜空の手前

お月様 不思議だなぁ
白く透徹と弦を張り
何か絶えず思考し送信して
この地球にこの私に私達に

お月様 浮かび上が ....
 路の端
 行きすぎるヒトの脚許
 恐れもせず
 ヨチヨチ
 
 細い舗道で歩調ゆるめるヒトたちの視線
 浴びる君はなんとか
 横断すると
 また 喫茶店のガラス扉の前
 軒下う ....
短角牛さんのおすすめリスト(324)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
灼熱- 渡辺亘自由詩223-8-7
天候- やまうち ...自由詩123-8-7
位置情報- リィ自由詩1*23-8-6
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小悪魔- リリー自由詩7*23-8-3
落書き- たもつ自由詩14*23-8-3
不信地獄- zenyama太 ...自由詩3*23-8-1
緑葉- Giovanni自由詩11*23-8-1
便器自動車- イオン自由詩1*23-7-30
虫送り(チグリス_チグリス_ユーフラテス)- AB(な ...自由詩923-7-29
ザザザ- soft_machine自由詩8*23-7-28
夏の夜に- 日朗歩野自由詩10*23-7-16
食卓に朝を置く人- 夏井椋也自由詩14+*23-7-15
最期をむかえるならば- リリー自由詩8*23-7-15
手のひらの丘- そらの珊 ...自由詩18*23-7-12
冷やし中華、始めても- たもつ自由詩12*23-7-12
酒房の話- リリー自由詩8*23-7-12
集落- たもつ自由詩22*23-7-9
遠い夏- リリー自由詩7*23-7-7
- 山人自由詩13*23-7-5
あじさい- 塔野夏子自由詩12*23-7-5
雨について(母から子へ)- TwoRivers自由詩12*23-7-3
僕らの独り言はソネットにならない- AB(な ...自由詩3*23-6-30
抱きたい- 夏川ゆう自由詩523-6-30
梅雨の通夜- そらの珊 ...自由詩11*23-6-30
七夕- 日朗歩野自由詩7*23-6-30
東京のどこかで- 番田 自由詩323-6-30
ヨル- リリー自由詩10*23-6-29
お月様- ひだかた ...自由詩7*23-6-29
街カラス[まち角11]- リリー自由詩5*23-6-29

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