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太陽のない
惑星の
生きもののように
夢を見てる

漆黒の意識の中
聞こえない
囀りと
見えない鳥

あの空も
雲も
地平線と
沈みゆく太陽さえ

目を覚ます
 ....
 
家を
ぼだされだ
わらしが
わらしでなぐなるまで
泣ぐ声が聞ごえだど

おめは
山がらひろってきた
わらしだがら
ほれ、見れ
この柱さ傷がある
熊の爪あとが

オドは言 ....
 
せまい部屋の
小さな飯台をかこむ
家族がいる
いつもの朝だった

祖父はよく
僕のおかずを間違えて
食べた

だれも
気づかない
静かに人が食べる
音だけの
朝がつづい ....
 
馬にまたがって
本を閉じる
栞をはさむのを忘れたまま

目の前が揺れてる
馬とともに
風とともに
新しい物語がはじまる

馬をおりると
手料理の皿を持ってる
あなたが
あ ....
 
金魚だった
時の記憶がよみがえる
透明な水の中で
息をしながら
その向こうに
白い建物が見える
人だった
時の記憶がよみがえる
わたしは今
どちらなのかわからない
夢 ....
 
水のために
夜は流れるので
その最下流
海が見えるあたりにはきっと
朝がある

朝のために
水は流れるので
その最上流
泉が湧くあたりにはきっと
命がある

そうして
 ....
 
そのむこうには
休日がある
わたしたちのための

いったい何を休めばいいのだ
と男が言い
いったい何から開放されるの
と女が言う

お墓の土から生まれた蝉の幼虫が
羽化するの ....
 
 
 
村のしくみ


西の空に
捨てられた村がある

誰もがそこで
暮らすことができた

今日は村長さんの
誕生日だった

まだ生まれてなかった


+

 ....
 
はじめるために
終わっても
終わるために
はじめてみても
それはいつも旅だった

ひとつの解釈は
限られた扇風機の
機能のひとつに
はじまりを確信する

はたしてそれが
 ....
 
こどもができたの
と、いうと
嘘をつけ、といわれ
生まれてきたのは正真正銘
ロボットの赤ちゃん
の、はずだったのに
人間の
あなたの赤ちゃんよ

それでも
ロボットの子供にふ ....
日曜日の午後は
ここからはじまる
たくさんの
命の庭

話したり
話しかけられたり
平日とは違う
あんパンを
ほおばってみたりした

午前中
僕は眠っていたので
午後は
知 ....
ゆれる
ねんだいがゆれてる
かこたちが
こおるこおり
ぐらすにひとつ

とけてゆらゆら
しずむまで

ひみつ

わすれたふりして
レディオから
あの日もたしか
げつようび
 ....
ある日家に帰ると
コインロッカーがあった
お父さんも使っていいのよ
妻が言うけれど
いったい何のために使うのか
僕にはわからなかった

それでも
次々とうまっていく
コインロッカー ....
生きたまま
乾いてる
かさぶたをはがすと
地下鉄は走り
首都圏は湿りながら
鼓動を返す

洗濯機が
すこししずつ
ホームに近づく
近づくものを
選択して脱水する

 ....
昔、通学路の畑に、ひまわりが生えてました。
大輪の花が咲く夏を、楽しみにしてました。
しかし、夏がきても、花を咲かせるようすはなく、
やがて茎は茶色みをおびていき、
幹はどんどん太くなっていき ....
雨が歌ならば
それはどんな傘でしょう

歌のような気がするだけで
それはふるえる
息継ぎの音
近すぎた鼓動の足音

声を聞いた
傘の下で
たしかなこと

待ち合わせた雨の庭 ....
ビスケットが落ちてる
道の上に
犬が申しわけなさそうに
それを食べた

ビスケットが落ちてる
皿の上に
人が申しわけなさそうに
それを食べた

人が落ちてる
土の上に
犬が申し ....
芸術と現実のまんなかで
僕らはヒッチハイク
あの崩れた山の向こうに
家があるんだ

あいにく
運転手の行き先は海で
たしかにそこは海で
干上がってるから歩き出す

潮の匂いが ....
年月とともに
町並みが変わるように
この畑も
様子が変わっていった

ビニルハウスは
引越しを繰り返し
屋根の下で育ったものは
町へ出荷され続けた
そのことだけは
変わらずに ....
いつまでも
空想してるので
年老いたことも知らない

ランドセルを背負って
横断歩道を渡れば
簡単なことだった

この畑には
背の低い木があったはずだ
僕と年輪を同じくして  ....
僕はものごころついたときから
自分によく似た大人を見てきました
それはずっと
父親だと思ってましたが
本当は自分の息子かもしれないと
最近では思うようになっているのでした

息子はまだ ....
真夜中
港まで自転車で走る
橙のあかりが点々と
その下に一人
また一人と
釣り人が並んでる

釣れますか
聞いても誰もこたえない
みな透明だから
二人乗りしてきた友人も
いつのま ....
近くて遠い
海底の故郷に別れを告げ
電車に乗って
少しずつ遠ざかる
私の体は群れをなし
回遊魚となって
思いめぐる寒流の
水面に浮かんだ
そこは近くも遠くもない
今の私の終着駅 ....
ゆめのとちゅうがいまならば
ねむるわたしは
だれだろう

ゆりかごのなか
ことばのいらないせかいで
わたしをみまもるのは
だれだろう

めをさまさないように
あくむにうなされないよ ....
半そでの季節になると
肌の匂いが懐かしく
やがてそれは
真夏の音に掻き消されて
懐かしさはまるで
現実とは言えないほど
曖昧な記憶になる

半そでの肌を
すっと
初夏の風が通るた ....
三丁目を知らずに
僕らは生まれた

三丁目のことだけは
なにも知らずに
僕らは僕らのふりをして
住所を持たずにどこかで生きて
どこかへ歩いていくのだろう

恋かもしれなかった ....
ありもしない
過去を記憶として
ありもしない
今を現象として
ありもしない
未来を描き尽くす
夢はありもしないのに
ありもしえたものとして
それがわたしの
世界のすべてだった
そんなことは言わないと
きっと君は言うから
言わずに黙ってる

ああ、そうして今夜も
何も話さずに
暮れてしまった

僕は堪えられず
今日一日が終わるまで
眠る君に ....
雲の上には
命があるので
慎重に歩く

私は間違えて
けもの道に入って
母をさがした

いつか
私たちは雲の上で
照らすべき
対象をうしなう
それが対象とも知らずに

 ....
数字の背景に
眼差しがならんでる
いくつもの湿った瞳が加算されて
とても大きな数字になってる

僕と君の質量は
あいかわらずのままで
変わったことと言えば
合わせた瞳と
合わせられ ....
あおばさんの小川 葉さんおすすめリスト(445)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
夜球- 小川 葉自由詩5*08-8-20
小熊とわらし- 小川 葉自由詩408-8-18
暮らすように歌う- 小川 葉自由詩13*08-8-13
- 小川 葉自由詩208-8-10
夢の中で- 小川 葉自由詩3*08-8-7
水のための夜- 小川 葉自由詩4*08-8-4
ビヨンド- 小川 葉自由詩5*08-8-1
世界のしくみ- 小川 葉自由詩6*08-7-31
おんなの旅- 小川 葉自由詩108-7-30
妊婦のロボ子さん- 小川 葉自由詩7*08-7-26
休日- 小川 葉自由詩708-7-21
ゆれる- 小川 葉自由詩4*08-7-15
コインロッカー- 小川 葉自由詩6*08-7-6
生乾き- 小川 葉自由詩2*08-7-3
ひまわりの木- 小川 葉自由詩308-7-3
雨の日の庭、傘から聞く風景- 小川 葉自由詩4*08-6-29
ビスケットボール- 小川 葉自由詩4*08-6-24
ヒッチハイク- 小川 葉自由詩108-6-22
- 小川 葉自由詩608-6-21
道草- 小川 葉自由詩508-6-21
桜桃- 小川 葉自由詩408-6-19
- 小川 葉自由詩1108-6-18
終着駅- 小川 葉自由詩608-6-12
ねむりのせかい- 小川 葉自由詩208-6-11
半そで- 小川 葉自由詩5*08-6-9
三丁目の奥手さん- 小川 葉自由詩208-6-6
夢想- 小川 葉自由詩208-6-6
そんなことを言う- 小川 葉自由詩308-6-1
模索する太陽- 小川 葉自由詩3*08-5-31
数字の背景に- 小川 葉自由詩408-5-26

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