すべてのおすすめ
大雨が降ると川は決まって氾濫した
田畑や家はその度に浸水した
人々は土嚢を積みポンプで水を汲み上げたりしたが
結局は自然に水が引くのを待つしかなかった
ある年、河川管理者である県によって
大 ....
{引用=


  ? 彼



味噌っかすの子でありました

家での安らぎの場所は押入れの暗闇
たいていそこで うつらうつらと

青空と雲
黄昏の風と 夕焼け
を眺めている ....
空を知らないぼくは
うまく空というものを描けない

ぐるぐる巻きのパー
あれを太陽だと信じているから
漫画の吹き出しみたいな形
あれを雲だと信じているから

今日も空っぽの卵の中で居候 ....
キーツーネーがーコンコンコン

たーぬーきーがーぽんぽこぽん

にーひーきーがーおーどーれーばー

ひーーとーもーおーどーる

コーンコーンぽんぽこぽん
それ
コーンコーンぽんぽこ ....
不純物ゼロの氷の様な悪があったんですよ

歪な貌ではありますがね

私も迂濶で、指を切ってしまいました

しかし、この切り口も見事なものでね

当たり前の様に皮膚と皮膚とが離れていって ....
取り違えられた

色の壁
名前を聞かれて
「青」
と答えてしまう

投げた
配水管の中に
あいまいな
猫が
右目がつぶれてしまって
横たわっている
弧を描いたらしい
血が ....
{引用=
  ? 風



何の拘りの
色調もなく
届けられた
薔薇の蕾

花言葉を探してみるが
ほのかに匂ふのは
五月の風


旅の君の便りからは
いつも金色が
 ....
ピンクの透明なライターを
すかして落ちる電球の光は
穏やかな菱形にゆれていて
口をあけてすごした何百回の夜を
あくびなみだのふるえにも似て
思い出させた
夜の路地を行く人々は
人々
だ ....
帰り着いて、パソコンを開き、眺め、水を飲む。
明日に残らないよう、ぐいぐい飲む。
窓ぎわにぴたっと頬をあて、熱を吸い取られる感触に浸りながら、街灯をぼんやり眺める。

一人の侍が、
街灯の下 ....
八十円切手を
丁寧に千切りながら、考えていた
軽四輪だったかどうだか
切断された偉そうな記憶だけが
粗大ゴミみたいに

音、

みいいんって
ああ、またかまただ
 ....
僕ね
一人きり部屋にいると
いつも見付けてしまうの
床に転がっている文字を
瞬きをする毎に増えていくの
手に取ってみたの
不思議なことに
FとNとUとAのアルファベットしか無くてね
ど ....
青空の下に
大きな穴が並んでいる

列車が来て停まる
線路の端に
白い雲が湧いていておそろしい
時間になると汽笛がひびき
車両に載せられた人と財布を
地番外にできた
あたらしい穴まで ....
さあ、ご覧あれ

タネも仕掛けもございません

あるのはただのカラの箱

いいですか?

中には何もありません

ではこの中に何を入れましょうか

そうですね…

昔、私が ....
本屋で写真集を買って売り出し中のアイドルと握手した。
机の下で何度も掌をジーンズにこすりつけているのを目撃した。
私は負けない。


吉牛で奮発して卵をつけた。
おもいっきし卵の殻が入って ....
私は元来
無口な男でありまして
うっかり、思慮深く思われがちですが
それは、本心を秘めている
というより、むしろ
現すタイミングを計れない
どうにも不器用な人間なのです


何か言わ ....
きみの魚にふれたくて
えら呼吸を切望したら
肺が痛んだ
朝への開口を防ぐように
その
呼吸のひとつ
くちびるを
置いていく


きみの鳥をとびたくて
背中にそらを作ったら
煙に ....
19歳の
尽きる気がしない
かいわ
わらいごえ
めせん

森のなかで

こういうものさ

オオカミがおなかをさする
その
おなかのなかで

こういうものなのかしら
と ....
血のつながりって何だろう
最近そんなことばかり考える
親子って何だろう
一緒に暮らして
憎みながらも愛さずにはいられなくて
口では文句をいいながらも手放せない存在
他人に迷惑と言われれば自 ....
乾電池は夢を見ていた
水の上をぷかぷかと
浮きながら流れてゆく夢だった
ただ水の力だけで動くことが
不思議に思った
乾電池にとって
何かを動かすには
電気しかないと思っていた
夢の中で ....
頭の中につまっているよ
つららのように出来たんだろうねこの
目にうつるものたち
首の後ろがちりちりしてるんだ
太陽にあきらかにされた
急勾配の斜面の野原を
こわれかけているしずくがたくさん ....
ぼくは没落しよう
三角錐にきみをうつそう
頂点からわらいかける運動は
ひろがりかけては相殺されてゆく
そしてきみの弾力が
つきささるだけだというのならば
ぼくは止まりきっていて
ほんとう ....
おばあちゃんは畑を耕します。
ニンジンを採ってきては僕に見せます。
目にいいから食べてみなさい、と
マンガ三国志を読んでいる僕に言います。

おばあちゃんは畑を耕します。
ジャガイモを採っ ....
まっ赤で
おおきな歌に
くだかれた夕暮れの
かけらをよせあつめて
ぼくはトルソーを
つくった


奄美の島ざらめを
たくさん、うみにながしたら
おおきな涙に ....
鍵盤の音を確かめるように
ひとつずつボタンを外していく

育ちすぎた夕暮れが息苦しそうに
僕らの仕草に耳を傾けている

一秒がいつでも一秒ではないように
僕らもまた危ういバランスの中で奏 ....
嫁の腹が日に日に膨らんでゆく。
検診に行くたびに倍の生命力で大きくなってゆく。
嫁は四六時中続く気持ち悪さを懸命に我慢している。
風邪を引いてもなるべく薬を飲みたくないという。
嫌いなニンジン ....
ハロー、ハロー、聞こえますか?

ここは地球です

あなたの星から地球は見えますか?

いつかみたいにまだ青い星ですか?


ハロー、ハロー、聞こえますか?

ここは地球だと ....
はるのおなかが
ぷっくりふくらんでいるのは

ぼくがそのなかで
ぐうぐうねむっているから

だけど
はるのおなかは
とってもひろい

だからみんなで
ねむりにくる

たくさん ....
換気扇の音が気になって眠れないよ。
そういう君のいびきは換気扇の音よりはるかに大きかったけど。
僕は換気扇を止めてベランダで煙草を吸ったんだ。


角を取るなんてズルイ。
そういう君には一 ....
例えば僕は、総合陸上競技場で部活があった帰りに、途中まで一緒だったタカ坊がなかなか来ないので、さっくんと一緒に自転車を押しながら何度も何度も後ろからタカ坊が来ないかタカ坊が来ないかと振り向いているんだ .... {引用=




  ? コラージュ


通勤電車の空間の歪み

ポリバケツの中をワープしながら
流転する定めの憂鬱な朝


紺碧の地面に近づく
窓外の空気

遠くに ....
ツさんの自由詩おすすめリスト(328)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
やわらかい肩- たもつ自由詩1107-5-13
ある親友- まどろむ ...自由詩14*07-5-13
空を知らない- しでん自由詩8*07-5-12
つられて踊りゃ- 太陽の獣自由詩1*07-5-11
不純_ゼロ- 太陽の獣自由詩2*07-5-9
真夏日- 水町綜助自由詩30*07-5-9
五月の- まどろむ ...自由詩17*07-5-8
点火- 水町綜助自由詩24*07-5-2
割と自堕落な二十代後半の俺の精一杯のふるまいの一端を垣間見た ...- ひろっち自由詩8*07-5-2
山翡翠- はらだま ...自由詩14*07-5-1
僕ね- RAVE自由詩3*07-4-29
低地- 「ま」の ...自由詩10*07-4-28
マジシャン- 太陽の獣自由詩3*07-4-27
私は負けない。- もののあ ...自由詩31*07-4-21
太宰ヒラメ- 佐野権太自由詩41*07-4-20
たくさんのきみにできること- 石田 圭 ...自由詩7807-4-19
ひとり- ポッケ自由詩3*07-4-18
親子- 暗闇れも ...自由詩4*07-4-17
乾電池が見た夢- ぽえむ君自由詩12*07-4-16
現象でしかないひかり- 水町綜助自由詩37*07-4-16
_- 構造自由詩707-4-16
おばあちゃんと劉備- ブルース ...自由詩7*07-4-13
トルソー- はらだま ...自由詩44*07-4-11
夕暮れピアノ- 松本 涼自由詩1007-4-9
膨らんでゆく。- もののあ ...自由詩28*07-4-9
ハロー、ハロー、- 蒼依自由詩1007-4-8
はるのおなか- 松本 涼自由詩1307-4-5
真純。- もののあ ...自由詩18*07-4-3
僕はまっすぐに君を見ていたい- ひろっち自由詩3*07-4-1
春にゆれて- まどろむ ...自由詩9*07-3-16

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11