すべてのおすすめ
素敵な時間を過ごしましょうよ
夏の海のとろけるような熱気を一秒で凍らせて
きっと西瓜は絶品でしょう
歯茎に滲む野性は目覚め
白い歯は無敵の歯ぎしり
裸足の裏に忍ばせた過去は
振り返 ....
君の笑顔はマニキュアの様だ
つき抜けた先に鏡があるような気がした
思い出がこそばゆいなんて
良い人生だな
不埒な本性がなかなか出てこないから
いつの間にかこうなった
右 ....
一息ついた
まだ飯はこないので
目の前に置かれたメニューを見やり
何するわけでもなく
ぼんやり
時折、熱いお茶をすする
厨房の奥より
カラン
と音が響く
それもまた良し
....
砂漠の真ん中
君の顔だ
顔だ
君の
顔の君だ
雨雲の隅を
君はかじる
かじる
君は
かじる君は
花が咲いた
砂漠の真ん中
鼻に咲いた
君の顔が
死にそうなぐらい ....
雨の降る夜
マンションの入り口に猫
雨宿りしてるみたい
近寄ったら奥に入ってった
でも
見える位置で待機
こっち見てら
毛繕いして
寝転んで
そのくせこっちの動きには敏感で
一 ....
歩幅の合わぬ錦帯橋で
先人のそれを知る
真似てはみるが無駄なこと
染み付いたものを落とせはしない
悔しさは川に流れることもなく
虚しさが風に吹かれてやってくる
怨めしの吐息を柳 ....
悲しい悲しい物語
その主人公には言葉がありません
すすり泣く事も出来ずに
その虚ろな目をただ、震わせて
溢れるものにも蓋をして
彼は紙に記すのです
何もせずとも指先に滲むインクで
赤 ....
昼間の光りは眩しすぎるから
月の様なあなたが好きなのです
だから、どうか私の頭上でいつまでも照らされていてください
幾分欠けたところで見失うことはないでしょう
だから、どうか私の頭 ....
ドンガラガッシャン
って感じで何かが落ちて来た気がしたけど
気のせいだよね、多分
でも、その後
ドンガラバッコン
って感じで何かが落ちきった気がしたけど、これも気にしなければ良いだけなんだよ ....
転がる波は足元へ逃げ遅れを残し
また、海へ戻って行く
平衡感覚が無くなる
不思議な感覚
押し寄せる恐怖は波の様
錯覚ではないようなこの錯覚
制御しきれずバランスを崩し
砂と塩水との境界を ....
木の分かれ目に砂糖水を染み込ませると
それだけで明日が待ち遠しくなる
そんなラジオ体操そっちのけの少年の目には
明日はどんな風に映っていたのだろう
罠に掛かったお目当てのカブトムシは
....
火種が落ちたキャスターを
未練たらしくまだ指先で挟んでいる
甘ったるい味と匂いも
灰のそれしか残っていないと
上手く出来た脳ミソは分かっている
でも、ついつい確かめてしまう
そろそろ捨 ....
今夜は寒いな
夜空に白い亀裂でも走れば
心も躍るだろうに
残念ながら雨さえ降らず
今夜は静かだ
今夜は静かだな
夜道に赤いサイレンでも走れば
心も躍るだろうに
残念ながら涙さえ降ら ....
賑やかな夏の夜
人も水面も金魚も踊る
紙で出来たスプーン
それに魔法をかけよう
色鮮やかな君の姿から
呪われた様に目が離れない
君を上手くすくえたならば
僕はきっとす ....
独りポツンと僕がいる
誰もそばにいてくれないから
寂しいと思うときは誰かを好きになったとき
好きになんてなりたくない
寂しいんだよ
関節なんて邪魔くさい
骨なんて無ければいいのに
今度は臓器が重いな
臓器もいらね
心臓も一緒に捨てちゃえ
脳みそ残して眼も捨てちゃえ
鼻も耳も
感覚は要らねぇな
やっぱ脳みそも捨てちゃ ....
キーツーネーがーコンコンコン
たーぬーきーがーぽんぽこぽん
にーひーきーがーおーどーれーばー
ひーーとーもーおーどーる
コーンコーンぽんぽこぽん
それ
コーンコーンぽんぽこ ....
不純物ゼロの氷の様な悪があったんですよ
歪な貌ではありますがね
私も迂濶で、指を切ってしまいました
しかし、この切り口も見事なものでね
当たり前の様に皮膚と皮膚とが離れていって ....
さあ、ご覧あれ
タネも仕掛けもございません
あるのはただのカラの箱
いいですか?
中には何もありません
ではこの中に何を入れましょうか
そうですね…
昔、私が ....