すべてのおすすめ
気がつくと足元にりんごが転がっていた
ゆっくりと地面に沈みこむ自分を見ていた
自由にならない体で
涙だけが自分の肉体を離れていった
遠くからやってくる
7人の働き者の同居人たち
胸 ....
気がついた時には箱の中にいた
体を小さく折りたたまれ身動きがとれない
ひざが箱にあたり
息苦しさは、箱のところどころにある小さな穴で和らいでいる
細い光がまだ生きていることを教えてくれる
お ....
気づいたら
マンションの一室に黒い鳥籠
口元にボールをくわえて目だけが自由
色々な穴から綺麗な手が現れては
触れて去っていく
頬を撫で
首筋を流れ
下に下に
スーツとワイシ ....
血のつながりって何だろう
最近そんなことばかり考える
親子って何だろう
一緒に暮らして
憎みながらも愛さずにはいられなくて
口では文句をいいながらも手放せない存在
他人に迷惑と言われれば自 ....
窓際で、本を読んでいる
風がさらさらと長い髪にふれている
春の香りがあたりに漂う
時々体の位置を変えるたびに
自分の存在に気づいているのかと不安になる
こんなにも後ろめたいことなら
い ....
熱を帯びていく
赤い唇に似た花びらが体に落ちる
落ちていくのは花びらか
白いあなたの体か
波がうねるように
ねむり閉じられた視線をつなぐあなたの扉
漆黒の瞳が中に閉じ込められ
わたし ....