潜り抜ける毎日です

ぎりぎりの所で飛び越えて
ときどき足を踏み外す
そんな時間の流れなので

僕らは包帯代わりに
ほんの少しの嘘で武装して
身をかがめて
ぶつからないように歩くので ....
ラジオから聞こえる声が
消えて
死を知って


全部が蒼になったことを
よろこぶ暇は無く
嘆く暇なら
燃やすほどあるってのに


妙な音に惹かれる ....
眠っている
こいびとの背中に
字を書く
油性マジックで
大きく書く

わたしの名前を書く
そっと書く

忘れられてもいい
あした
もう
ここへ
帰ってこなくても

背中に ....
とある夏の夜
遠い遠い荒れ野の果て
深い枯れ井戸の底におりました
光が射し
闇が訪れ
幾日たったのかわからなくなったころ
星が ふるふる震えながら語りかけてきました

私は寂しい こち ....
もう どうにもならないと判り
前にも後ろにもすすめずに
つり橋の真ん中で たちどまっていた
ここまで来ただけでも いいんじゃない、と
きっと 誰もが口をそろえる
けれど そんなことはどうでも ....
ああ、晴れた
良かったね
公園には
お友達が
いっぱいだよ

光りと風
埃と喘息
排ガスと紫外線
楽しい楽しい
水遊び

ビスケットの匂い
いちごみるくあめの匂い
だっこ  ....
喉から手が出そうな日
何回もトイレに行かないと
間に合わない

朝はバスで
吐いたから
こっそり隠していた
服に
着替える

どうしてこんなに
空が
きれいなのかなあ

わ ....
私はまだまだ

エビフライで喜べるの

きれいだよ

幸せにするよ

早く触れてください




蛇のように賢く

鳩のように優しく



飛び立つ時は
 ....
ハピネスは泣き虫だ
怒ったようにドアをしめる
ハピネスによって輝かされる希望は
二束三文
融通のきく子供なハピネス

薄すぎるカルピスをストローに溜めては
椅子のうえで体育座りのハピ ....
突然の雨に
掌で傘を作ってみたけれど
隙間が多くて
無抵抗に濡れていく私です

傾きかけた夕暮れに
落ちてくる雨は暖かい


いつのまにか
大切なことを忘れてしまったようで
メモ ....
抱き締めると
温かい
生臭い
小さい
にこにこ
作るのは
とてもかんたん

目をとじて
受け入れる
いろんなこと

目をあけていては
だめ

明るい朝に
プリン食べてね ....
まぐろの解体ショーに行く

はんてん角刈り包丁持って
さばいてさばいて大喝采
死んだまぐろが

このように

ほら奥さん
一枚どうですか
一枚一枚

まぐろって
骨と骨のあい ....
     

どうしてなのかな
何もわからない
何も知らない
でも死んでいくの
暖かな部屋で
ごはんも食べずに
おみずも飲まずに

お墓はいらない
どこにも
誰もこないで
く ....
友人の部屋の隅っこに
ネジが一本転がっているので。

「このネジ何?」
「どうやら俺のものらしい」
拾い上げて見ると確かに友人の名前が書いてある
「そりゃそうだろう、お前の部屋に落ちて ....
 
 夜のブランコの下に
 ブランコの数だけ影があります
 墓場の猫が
 首の向きを変えました
 足が濡れています
 宇宙です

 
ぼんやりと
視界の縁に揺らいでいる
僕は多分 君を見ているから
やわらかな陽射しに包まれて
ここは海に見えるのかもしれないよね
でも
いつしか君は居なくなっ ....
あら、困ったわ
が口癖の君が困った様子なんて
今まで見たことがない
あら、困ったわ
なんて言いながらも
トントントンッとまな板の上で大根を切ったり
ザッピングをし続けた挙句の果ては ....
呆然とくつばこを見つめてから
オレンジの靴をとりだす
未だにそれはしっかりと
買いかえる気も失せるくらいしっかりとしてる
まいった

嘘の心をもたない少女
そんなのはだれももってないさ、 ....
ビートルズの曲は
たいていタイトル部分しか
歌詞がわからなくて
あとはみんなホニャラ〜とごまかして歌う
これ日本の法則

で終わろうとしたテレビ側が
最後にインタビューしたのは
く ....
またはドキュメント晩酌時の佐々家。

夜のテレビの紀行番組で、
アンダルシアの風景が写る。

「アンダルシアって、アではじまってアで終わるね」
と夫。
「そうだねえ」
とわたし。

 ....
 階段が沈んでいく。



 当たり前の海の中に。



 階段が沈んでいく。
 沈んでいく。



 俺はその階段を
 歩いている。
 階段は
 沈んでい ....
掃除がてら、倉庫の中を漁っていると
どかした箱が崩れて 戸棚に当たり
中から石鹸液の瓶が転がり落ちて
割れて
辺り一面に
昔の病院、独特の
何とも言えない、嫌な雰囲気が立ち込めた


 ....
ぼんやり 新聞コラム 眺めてたら
女は 存在 男は 現象
つまり 全ての基本は女 だから
はじめに女ありき との文章

これはもう 現代常識である
聖書の記述は 間違えたのだ
好きに ....
寂しいと泣くありんこを踏み潰したら雨が降った
しとしとと
塩味を舌で確かめる
あめ
寂しいと泣く自分への戒めのためさ
誰も助けない
そんなこと知ってるよね
ごめん
だから泣かない
ば ....
君の笑顔は椅子に似ていて
笑うと誰もが顔に座りたがる

散歩途中のお年寄りや
旅に疲れた旅人
アイスキャンディーを持っている人
ただ夕日を見ているだけの人

誰かが座ると嬉しそうにする ....
たろうが好き
たろうが好き
好き
好き
一番好き
何よりも好き
好き

たろうの癖も
たろうの嘘も
すべてを知って
いるつもり
つもり

つもり
つもり
 ....
夜中に台所で誰かに話しかけたかったら
話しかけたらいい
誰もいなかったなら蛇口にでも話しかけたらいい
君は自由だ本質的に
誰の手にも負えないくらいに

卑猥なことを叫びたかったら
夜空に ....
みんなに嫌われた日は
母の やきそばにくるまって
少し テレビを見る

母は やきそばをもうつくらないので
15年前の
とり肉入り のかけら

やきそばに とり肉は合わないと
ずっと ....
1. プラス 1

足りないの、1
あたし
レンタルしたビデオだって絶対に
返すのは次の日
でしょ

生理の終わった次の日
きみが
セックスを求めたとして
まだ終わってないこと
 ....
仕事以外で
誰とも話せなくなった。
植木鉢に名札をつけた。
「人は愛し合っていないと生きていけない」という映画の台詞
「一人暮らしの女が猫を飼ったら終わりだ」という雑誌の記事

野良猫のわ ....
アンテさんのおすすめリスト(588)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
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ばらばら- 小宮自由詩2*04-4-5
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ひなた- チアーヌ未詩・独白404-4-2
喉から手が出そうな日- チアーヌ未詩・独白504-4-1
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紐解かれる- 霜天自由詩1404-3-31
明るい朝- チアーヌ自由詩604-3-31
裏でして- 山内緋呂 ...自由詩7*04-3-31
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