汚れた雨が蹂躙する街角で
傷をかばいあうために手を繋ぐ
傘を持たない日だけ、どうしようもなく
君の手があたたかくて
切れた指先が痛みを増した

僕の手は
どんな温度で君に ....
宇宙が終わる音がすき

はじけるような 一口で終わるような

そんな食事をした気分さ

マグカップにとけた温い牛乳が 溶解度ぎりぎりで

僕のわがまま隠すように 砂糖をかばった

 ....
(天井にはたくさんの実がなって、今にも落ちるような気がする)

犬と抱合しましたの。 痩せた短毛の犬です。
私は十六日前に生まれた女。唖です。
この骨の肉は、絡み合ってようよう見えそう ....
そこに風があった
葉を揺らし
湖を渡っていた
やがて街へ
そして自分へ

そこに風があった
花に触れて
川を横切った
やがて海へ
そして彼方へ

一瞬の風は
また一瞬の風へと ....
耳に雨音
瞳に滴
触れるたび
肌はやわくなってゆく
身じろぎもしないで
硝子一枚に隔てられて
雨に囚われているのだろう

雨を除ける力など
もってはいないから
ここでじっとしている ....
燦々と
そそがれる陽を
うけての青

朧々と
つめたい雨に
うたれて紫の

移ろう色は
六月と七月の境界を曖昧にして
暦がめくれたことにさえ気づかず
深い場所で息する哀しみに黙す ....
つきを
見上げるための、その装置を
湖底にそっと、
眠らせて

ノスタルジアが、いま、
宝石に
なる、



 王冠は
 燃え盛ろうとする、あの
 いつわりの技巧
 ....
夏が、また―――
怖いですか
あのひとの抜け殻だから

まひるの世界はあまりにも眩しく
夜の世界は、私には暗すぎる
いつからか
瞳が捉える色彩は
こんな風にゆるぎはじめて
 ....
こんな夜、
一人浅い夢から目覚めて
窓外を揺れる葉擦れのざわめきに
わずかに明るむ緩やかな月光に
胸に満ちて来る何ものか
心を澄ますと潮騒の響きに似て
耐えきれなくなる 抑えきれなくなる
 ....
光合成が不得意の僕らにまた夏の陽が降り注ぐだろう


屋上のベンチに座り互いの塩分濃度を確かめ合った


生き物の忘れていった生ものが機体の上で腐りかけてる


メデューサが美容院に ....
墜ちる雨、繋ぐ世界

頬伝う、想いの粒

雲の糸、心掬い

僕と空、繋いでいったよ


幾千の糸、落としたら気付くだろう

ただ濡れていて、絡まった感情論

幾千の糸 ....
遠い昔の夏の夜
通りすがりに見た花火
ちりちりと音を立てながら花が咲く
光を見つめているうちに
いつしか音が消えてゆく
赤や緑の光だけが
思い出になってゆく

遠い昔の夏の夜
二人で ....
朝起きて カーテンをあけるの
こころに届く メッセージをうけとるようで

ひかりが 胸の奥まで差し込む まぶしくて

今日も 平安な一日とねがい
グリーンに ブリキの小さなじょうろで水を差 ....
ほんとに本気?
確かめたくなる。
目があうたびに
{引用=
拝啓 北大路京介様

あなたと同じ世界で 生きていたくありません。
あたしと同じ世界に あなたが生きていると思うと息苦しいです。
朝 ....
僕が僕と出会って 時計は何周しただろう
僕と君が出会って 地球は何周しただろう
嗚呼 そんなことばかり胸をよぎるよ 何故かな

今日も 明日も その先も空が悲しいと呟く
肌に触れて やっと僕 ....
少年は靴を履いていなかった
ぼんやりとした瞳で
橋の上から
流れゆく川を見ているだけだった

少年に親はいなかった
預けられる場所はあるものの
そこは少年のいる場所ではなかった
少年は ....
キリンは新婚カップルの取材を担当した
ツルとカメは生き証人として
動物園の歴史を書いた
シロクマは環境問題に
ゾウは動物虐待の実態に
鋭い論調でメスを入れた
羊たちは眠れない子供のために
 ....
つかれたとき

まず つぶやいてみます。
もぉ あかんわ。。。

つぎに、もいっぱつ おいうちをかけます。
もぉ ほんま つかれ はてたわ。。。

そして ぐったりします。
ぐったり ....
あなたがいってしまった次の朝
庭の隅に赤いバラを植えました
赤いバラの蕾から
黄色いつばめが飛び出します
私はつばめの背中に乗って
雲の向こうへゆくのです


虹はリボンになって
風 ....
 かがやいてしまう星の名を、
 つなぎ留めたかった
 防波堤



かなえたものは

夜を、
彩ることの、
つづけざまの果て、

失うはずなど無いというのに
のが ....
すきなひとがいる

わたしを、すきでいてくれる

{引用=
   恋愛は共同責任よ

   うまくいくのも失敗するのも 二人の責任だわ

そのとおりだ

自分ひとりだけが、恋焦 ....
あなたのもと
斥候に出す毛むくじゃら
抱きしめるのは
持ち帰らせたぬくもりを
少しでも感じてみたくて

それだけじゃ飽き足りず
薄暗い路地
後頭部に湿布をはりはり
不機嫌顔のペンギン ....
また会えるからサヨナラと言った
雪の残る街
いつものように見送った僕を
覚えていますか

赤いコートの裾が揺れ
乾いた風に凛と鳴る
あしたもきっと青空だね
ふたり信じていた
 ....
続いた雨の音階は消え
訪れた静かな夜
問うこともせず
答えることもなく
過ぎてゆくだけの影に
狭くなる胸の内

満たしていたもの
耳に慣れた雨音と
肌に馴染んだ湿度と
それらの行方 ....
姿を現した下弦の月は
その身に赤いワインをなみなみ{ルビ湛たた}え
少しずつ傾けながら一滴二滴
色の無い世界が浸るまで
あの子の涙が染まるまで

夜の終わり色を失くした月高く
 ....
狭い部屋なので
多くのものを置けない
だから
多くのものが載っている本を
たくさん買おう
そう思って
まずは大きな本棚を買ってきた

本屋に行って
買えるだけの本を買ってきた
本棚 ....
 
たくさんの鳥

そして少しの懐かしい人を乗せ
他に何も無いような空港から
飛行機は飛び去って行った

覚えていることと
忘れていないことは
常に等量ではない

夏の敷石の上で ....
桜の小枝にかえります

ほのかに色づいては
失うそぶり、の
はかりごと



お逃げなさい、と
ともる影

うなずく首は
まだみじかくて

黒の
とちゅうで
染 ....
大丈夫
俺が
ゆくとき、
あいつが
もしも
あいつが
まだ生きているようなら
俺が
必ず
連れてゆく
だから、
いいか
お前は
あいつを恨むことで
己の穴まで
掘らないで ....
ajisaiさんのおすすめリスト(430)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
雨やみを待っている、僕ら- Rin K自由詩37*07-7-16
宇宙の予感- ミコ自由詩307-7-16
トロツキーの口唇、眩惑。- ミゼット自由詩8*07-7-16
そこに風があった- ぽえむ君自由詩10*07-7-16
紅い魚- LEO自由詩34*07-7-15
紫陽花- LEO自由詩18*07-7-14
シークレットブルー- 千波 一 ...自由詩18*07-7-13
空蝉の夏が、また- Rin.自由詩2007-7-13
玻璃の海から- 石瀬琳々自由詩20*07-7-13
真夏の記念日- たもつ短歌1207-7-13
『Rainy』- しろいぬ自由詩107-7-8
遠い昔の夏の夜- ぽえむ君自由詩15*07-7-8
夢色にうかんで- いすず自由詩3*07-7-8
君はいつもそうだから- 日朗歩野携帯写真+ ...907-7-8
新・自殺要望- 北大路京 ...自由詩5*07-7-6
人輪- 蒼穹自由詩8*07-7-6
靴を履けない少年- ぽえむ君自由詩15*07-7-6
月刊「動物園」- たもつ自由詩9*07-7-6
僕の元気のだしかた- 日朗歩野未詩・独白907-7-6
夢色幻想- 石瀬琳々自由詩13*07-7-5
涙腺- 千波 一 ...自由詩16*07-7-5
あなたのもとに、帰ってきたよ- 逢坂桜自由詩12*07-7-4
夢想- FUBAR自由詩3*07-7-4
雪の残る街_〜季節とココロの裏側で〜- Rin K自由詩27*07-7-3
真夜中に沈む月- LEO自由詩33*07-6-26
月が死んだ理由- 朝原 凪 ...自由詩6*07-6-21
本棚- ぽえむ君自由詩13*07-6-21
綴じ代- たもつ自由詩2607-6-21
爪飾り- 千波 一 ...自由詩12*07-6-20
あいつ- FUBAR自由詩5*07-6-20

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