すべてのおすすめ
築50年のアパートは
あたしら家族以外 全員ヘルス嬢
昼間、子供とワイワイ騒いだら
うるさいねん、外で遊んでえや、って怒鳴り声がして、壁がどんどん揺れる
あたしは真っ昼間のきっつい日差しの中
....
母よ
今 貴女を
たかい たかあいしたい
他界しないで
たかい たかあいしたい
私の初恋の貴女よ
しわしわの掌でいつまでも私の心臓を左胸に保っている掌よ
これからは玉葱は私が刻む ....
君を傷つけたくなかったんじゃない
傷ついた君を見て
自分が傷つくのが怖かったんだ
君を傷つけたくないからと
自分に言い聞かせては
君に伝えたかった一言を
どれだけ置き去りにし ....
キャラメル一粒の幸せを
あなたの心は
誰によって覆われているの
魅力のあるあなたなら
きっと
沢山の人に
幸せを与えているのでしょう
その心を少しだけ
私にください
すべて ....
お金持ちのたつや君が 家族ですし屋に行った
でもそこのおすし 回って出てこないんだって
きっとお金なくて 回る機械買えないんだろうな
そんなすし屋に行くたつや君の家って
ほんと ....
それは儚さを連れて・・・
感情を越えて向き合う
『無』の世界で、
どこまで愛せるのか。
経験も役立たない
その瞳も、その声も。
どちらが先に逃げ出すだろう
思いを ....
?
昨夜は哀しい夜でした。それはもう蒸し暑くて。ひとりの老人のための美しく孤独な死が訪れていて月灯かりもありませんでした。ずいぶんと重い雲がたなびく夜でした。人を乗せた列車も走らない深夜に、貨物 ....
ゆらめく炎は
貴方の心
飛び込む羽虫
あでやかな終焉
見つめていた
貴方の横顔
修羅におちた
貴方の横顔
助けさえ焼いてしまう
心の業火は
まるで堕天使の笑み
止められぬ ....
「 人が心の奥に押し殺した感情をまるで自分のことのように感じとってしまう能力 」
その秘密を 僕に話してくれたカミヤマくんは
自分の心の奥を誰にも説明できないまま
とても静かに、 ....
あなたは自分の為に物語を綴る。留まる自分を揺さぶるように
物語の中には、激しさを置く。その想いを人々は美しいと言う
私はその中に、あなたの叫びを感じてしまう。聞こえてしまう。
あなたの叫びが ....
虎
捕らえられた
捕らえられた虎の剥く牙
捕らえられた虎の網を破こうとする爪
捕らえられた虎の牙と爪を折ってしまえ
捕らえられた虎折られた牙と爪
「もう狩りもできない」
「シナク ....
左眼から流れた
涙のひとすじが
君の新品のスニーカーに
落ちる前に
わたしの
心は
気を失いかける。
予想外れの
天気が
わたし
....
今日、硝子のハコが割れた
死んだお姉ちゃんから貰った
大事な硝子のハコが
粉々になって
そこに日が当たって綺麗だった
小さな小さな影も出来た
でももう、硝子 ....
マーイペース
マイペース
コーヒーこぼれた
ソファーにこぼした
まいっかいーか
ま、いいか
マーイペース
マイペース
あ、やべ皿落としちゃった
割っちゃった
....
自分が一日一日を過ごす上で楽しく過ごすには
自分にとって一緒にいて楽しい「誰か」がいることなんだって
それは誰でも良いらしいよ
大切な人でも、好きな人でも、良いんだって
とりあえず
「一 ....
主よ
あなたのお示し下された道は
余りにも厳しいものです
この私に
歩むことができるでしょうか
私には見えます
主がゴルゴダの道を
歩む姿が
荊冠を被り十字架を背負い
侮蔑と悪態 ....
ふと・・・
冗談みたいに
あなたの心をナイフで切りつけた
ふさがることのない傷口をおさえながら
なぜかあなたは自分を責めた
恥知らずな私は不条理な道徳をふりかざした
ふと・・・
われ ....
窓から切り取られた青空
雲がふわふわと流れてく
あのひとは元気にしているだろうか
たゆたう雲をみつめながら
あの雲のようになれたらと
どこに向かうか分からなくても
この青空はひ ....
さめざめとないている君
それをみつめている僕
君のまぶたは垂れ下がり鼻からは透き通った鼻汁をだしている
その鼻汁をティッシュでおさえながら
君はさめざめとないている
「俺は君を福島の ....
出目金
君は目ン玉が
沖縄の歌手みたいに大きいから
昔から
出目金
僕も含めて
同級生は
表現の自由という
誤った観点から
そう呼んでいるね
出目金出目 ....
ジャンキー、ジャパニーズ、群れるドミトリー
一人になれないやつが集まり
つまり どこに行ったって同じさ、
自分からは逃げられない
万物、世界の広さにひれ伏した俺は
大都会背後か ....
本の続きが読みたいと思ったので
部屋を出て外へ向かう
ポストの裏側に続きは書いてあった
また続きが読みたくなったので
デパートへ行く
エレベーターの壁に続きは書いてあった
(僕だってこんな ....
080525
すべての商いを忘れ
品川駅に行く
新幹線に乗って
旅をする
南から来た男が
北から来た男の顔を眺める
擦り傷から血が滲み
転んだのか ....
では離れる。手術痕に最後の一文を貼る。セロハンテープで。もちろん透明な窓。鉄条網を抱えて、それは引き剥がした。他人の手が隣の座席に。手以外は手紙の一文に添えてある。
電報はこの瞬間にも心臓を青く ....
倒れてから半年
「紐をください」
孫にも敬語を使う
あてがわれた部屋で
『紐』の本に指を挟んだ
「趣味くらい」と彼の娘
わたくしの母
手芸用の太い編み紐を
渡したのは確信犯だった
....
自分よ きみ 恋にへこたれるな
こころざわめく思い もう すぐにでも遠くに行ってしまいそう
好きだってことさえも言えぬまま
旅立つことを見送るの?
そのまま失うことに慣れていくの?
....
或る日世界が限り無く黒い、灰色の霧に覆われるような頭痛に襲われ
眠れない夜がほんの微かなやる気を咀嚼しきれずに、腹痛へと変えてゆく
私ときたら、その場に立たされている事が
嬉しいのか ....
夜が黒いから
登って
(13)
のぼって
こわいことしようよ
堪えられなくて
わたし
首根っこかじった
(血はくろい
くろいからこ ....
透き通る空
どこまでも青く
爽やかな風は
部屋をかけぬけ
昨日までの憂鬱を
持ち去ってくれる
空を見上げ
吸い込んだ空気
体内で粒子になって
私の細胞に
元気をくれ ....
俺はなしくずしだ、運命よ俺の髪の先を噛め、俺の髪の先にお前の刻印を残せ
俺はなしくずしだ、溝に鼻先を突っ込んで汚れた水を飲む
俺はなしくずしだ、どれほどさまざまな手口を試みてみても何か ....
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