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今朝はとても寒かった
来週は立春だといふのに、何といふ寒さだらう
あまりに寒かったので、私の舌は凍りついてしまった
物言へぬ詩人に存在価値など無い

―――死んぢまへ!―――

実に冷た ....
(行方不明になる少し前の光景)

そう、いつか南風に
わたしの髪がながされて
地平線の水色に
例えば(紅い花を)
あるいは羊雲の群れに
かすかな共和国のひびきを感じたとき
わたしの名前 ....
凍りかけてる湖水のほとりで
ゆらゆらゆれてるあれは何?

あれは仔牛の頭蓋骨
あれは仔牛の頭蓋骨

ポッカリ開いた眼窩から
無常があふれ出てゐます

冬冬冬冬(トウトウトウトウ)
 ....
エスカルゴ、お前から風が吹く。
かわいらしい風が。
それは兎の足あと
恋人の名前
花火を見つめる子供のかお

エスカルゴ、お前の足あとは銀色で細い。
そんなお前は雨を呼ぶ。
たどたどし ....
毎週末、私は長期入院してゐる祖母を見舞ふ。
今朝の祖母は、あまり調子が良くない様子で、口数も少なかった。
私は、いつものやうに、ポータブルトイレの処理をしたり、入れ歯を磨いたり。

一通り世話 ....
ペーパー
{引用=
深い紙の淵におちて
死ぬのは こわい
あんまり、静かだから。}



{引用=
白い紙面に落ちた
指は何を思うのだろう
静かに目をつぶって
目をつぶって} ....
水仙の花のように 
できるかぎりの背伸びをして 
星の花びらの中心に開いた
黄色い唇から 
恥ずかしげもなく 
むじゃきな唄を奏でたい 

( 昔々
( 少年ナルシスは 
( 自らの ....
 
赤色の電球が落下して
横たえた体の真上で破裂する
透き通って赤いガラスの破片が
ゆっくりと飛散し
白い二の腕の内側や
{ルビ粧=めか}した鼻のてっぺんや
潤んだ眼球に降り注いで
わ ....
汽笛の音が聞こえた気がした
汽車などとうに走ってないと言うのに

空っ風が聞こえたのだろう
と思う間もなく年を越していた

この部屋が時間を止めてから
どの位経つのかは解らないが
間抜 ....

ずいぶん昔
わたしたちは恋人同士だった
あんなにも完璧に
理想的な形で
つながっていたのに
満月の夜だっただろうか
わたしが
あの柔らかな部屋から
いとも容易く
追放されてしま ....
 
まるで、その背中から
おぼろに光る翼が生えてきそうな
おんなのこ達
三十を過ぎても
ひらひらと

生きていると初めて知るのは
人が曲線で結ばれている
と解る時だ


黄 ....
 だが
 落葉の時間をへて
 絶え間ない先送と 既了の境域へ
 戻るか
 コウシュの旅人

 蒼茫の中、
 一際
 あおく、沈んで
 そこで意味の果実は
 割れ、
 残照 ....
ちっともじっとしていない翅

マカロンのような夢の中で

お前が歌うのを聴いた

ピンで止めてもいいけれど

罪はもう足りている
うっすらと閉じた

まぶた(まつげ)から

真白き炎

ああ、彼女は

恋をしている
いつも
空を見上げている

形を変えながら
ここではないどこかへと
流れていく雲

その向こうに
あるものを信じている

私の好きな夕焼けは
命の終わりへの
一つ一つの目盛り
 ....
外に出ると鈍い光がまとわりついてきた
いつもの道を導かれるように歩くと
そこには自然に古い家が佇む
黄色と紅色に染まった蔦が揺れ、
冬に備えた小太りな雀が
私の身長よりも低い電線に
落ちそ ....
水の中に住む人があると聞いた
僕はその川辺に足を運んだ
静かな水を覗き込むと
空を貫く孤独が映った

僕は深く息を吸い込んで
あなたの名前を呼んだ
あなたの名前を叫んだ
声を出さずに叫 ....
まんまる まっくろな 瞳をした
仔犬がいっぴき
私の方へと近寄ってきて
くんくんと においをかいだけど
残念そうな顔して 行ってしまった

ちがうかったみたい
私じゃなかったみたい

 ....
ショッピングセンターの、ひとけの無い屋上駐車場に、子どものすすり泣く声が響いてゐる。
・・・と言ふと何やら怪談めいて聞こえるが、そんなロマンチックな話しではない。
誰が泣いてゐるのかと思へば、可愛 ....
わたしのふたつ
かくりとまわる
わたしにつもる



くちびるがおもいだされる
くちびるがおもいだされる
そのおくをもとめたくなる



とどまらぬ冬
とどま ....
ガラス瓶のなかの
北風に乗って
飛んでいく一羽の鳩

おまえは
空に引かれた
ひとすじの水脈
かぼそき涙の痕跡
花のようにふるえる声

おまえは
幼年時代
滴りこぼれゆくはずだ ....
きみは
花のみるゆめ
よりも
冷酷さ

けれど
くちびるが
とじられると


小鳥が
鳴いてる
風が
吹いてる


きみは
ぼくの
好きなひと

そっと
やさ ....
ぼくは全部
全部君に
あげたいけれど
あげられない

幼稚園のころ
先生がくれた色紙や
小学生のときにもらった
表彰状や

中学のころ
描いた人権ポスターや
十七歳の思い出も
 ....
美しい球体の庭で
手に入れよう。

すばらしい細工の杯で
酒を飲み交わそう。

そして今、
胸を焦がして
熱狂と神聖に甘えよう。

理由は散乱していても
誰にも言わない。

 ....
「ちょっとお聞きしますが・・・」
生まれて初めて職務質問を受けた。
近所にある、簡易郵便局に寄った帰りのことである。
先日、防災用のごく小さな貯水池で、子供が溺れて死んだのだと言ふ。まだ、事件か ....
花瓶の中の水曜日は
ゆっくりとながれてゆく
水のように透き通って
ざらついた日々が
回覧板にぶらさがってる


今はビニールの袋に音もなくおさまっている
でもそれも
ちりぢりになった ....
その日探していたのは
リアリティー

ムードのある音楽も
窓の外で降る雨も
物語だけを流し続ける

その日必要だったのは
リアリティー

消えることのない約束も
始まることのない ....
冷たい空気
りんごは蒼に染まって
夜を形作っている

街は静か
だれも目を伏せて
雪が降る季節までもう少し

動かない
ホームレス達の息遣いが
白く
空に昇って
月は悲しみ ....

今宵もまた
お父さん
あなたは咳をしていますね

青い毛布をかけましょう
それはあなたの首元で
小さな海となるでしょう


お父さん
わたしは
あなた ....
虫かごを洗う

卵は
土に埋める

来年は
除草剤を撒かない

どこの家も
子どもも男もどっかにいって
いないから
午前中の住宅街は奇跡的に静か

洗濯物のカアテンで
部屋 ....
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