すべてのおすすめ
「鬼婆の髪を見に行きませんか」
ローカル新聞社の記者から電話があった。
「或るお寺にですね、鬼婆の髪があるんですよ。そのルポを書いていただかうかと」
「インチキなんぢゃないの。拝観料とか取るのか ....
温泉宿はがらんとしていた

白く濁った湯が注ぎ続ける

昼に聞いた滝の音

湯気の向こうに

千切った半紙のような月
君がいるから 何もいらない
君が笑えば 何もいらない
嘘じゃないよ ほんとだよ ホントだよ


ポケモン全部集めたよ
うちでのこづちも見つけた
だけど、君がいるから要らなくて いらなくて ....
ナフタリン

遠い思い出

六月の衣替え

土曜日に雨

二人で聴いたレコード
三度減圧を繰り返した

潜水夫の足取りで起き出す

昼間はほとんど何も見えなくなった

月や星は

正午にも光っているというのに
透明なベッドをぬけだし
格子硝子の窓の隙から
そっと外に腕を差し出せば
つめたい風に吹かれ
植物のゆめとなって
旅をつづけるわたしは
そのまま尖りはじめた
伽藍のそらへつづいていく

 ....
もうどうせ間に合わないと知って

少年はランドセルを鳴らすのを止めた

土手に咲く花々の名を

どれひとつとして知らない

草笛はこんな風に鳴らせるけれども
昔 ともがいた 。圓い瞳が印象的な 黒い髪が 印象的な うつくしいこだった 。 彼女はわたしを 先輩 と呼んだ 。彼女は うつくしい こだった 。 彼女は わたしを 先輩と呼んだ 。  朝早くにジョギングしてゐたら、急に雨が降ってきた。
最近の天気予報は、まったく当てにならない。
雨宿りするために歩道橋の下に駆け込むと、女が立ってゐた。
真っ赤なキャミソールを着た、痩せぎすの若 ....
「冬の終わり」

空から一滴の涙が流れる時
貴方は一本の露草を摘み取って優しく微笑んだ
水溜りに映った自分の姿に?
違う 貴方が愛でているのは
命を落とした亡骸だ
蒼白い花弁から一滴の血 ....
ファーストフードのレジに並ぶと 
厨房に立つ店員は
{ルビ神業=かみわざ}の手つきで 
ハンバーガーを さっ と包み 
すい〜っと横にすべらせる 

「あれじゃあまるで、モノじゃあないか・ ....
長い間 
独りの囚人は
牢獄の
冷たい石の床上で 
両腕を垂らし 
立ち尽くしていた 

弱い我が身を守ろうと 
幾人もの人を 
闇の底へ 
蹴落として来た 

背後の窓から  ....
開いた股の上で 
上下する{ルビ顎=あご} 
薫る黒髪の間から見上げる 
{ルビ女猫=めねこ}の瞳 

( にくが、唇に、すわれてゆく 

天井に
重なるふたりの影 

仰向けに横 ....
{引用=註)まず、めちゃめちゃ長いと思うので時間がない人は、時間があるときに読んでいただけるとうれしいです、そして、長くてごめんなさい、拝}








   一


おれ ....
子猫が一匹死にました
罪なき子猫よ
おまへの為に詩を書かう



公園の駐車場に、三匹の子猫が居付くやうになったのは一ト月ほど前
母猫の姿はなく、生後まもなく捨てられたのに違ひない
 ....
涙が流れる
横に伝う
耳の手前で止まる

涙が乾く
道になる
白い白い道になる

道は砂漠になる
白い白い砂漠になる
足が取られる

空はない
涙が代わりになろうとする
が ....
僕が生まれたのは
十月十四日
それまでに
バクテリアだったり
魚だったり
鳥だったり
いろいろ
やってみたけど
どうやら
人間が一番似合っていたみたいだ

僕が生まれたのは
十 ....
まず初めに、このサイトの管理人さん、いつも互いに励ましあって
詩作をしている方々に感謝いたします。

今日でこのサイトに登録してから1年になる。
365日前は詩というものは何一つとして書くこと ....
見知らぬ空を仰いで
温もりを感じる日々

ときおり舞い降りる
透き通った言葉を
奥深い森の落ち葉で包んで

肉体のない愛情を知る

交じり合うことのなかった
細い光の線が
一瞬の ....
明日死んでも良い生き方を
私はしたいと思う
そこでふと考えた
今、私は死ねるだろうか…

ダメダメダメダメ
最低限の事さえも
私はまだやっていない

この次回復することができたら
 ....
その丘は 
いつも 風が吹いているので
僕は 立つことの意味を 考える

その丘からは 
遠くの川の流れや 大きな樹が作る木陰
彼方の波立つ海が 見えるので
僕は 立ち続けることの意味を ....
透明な午後の破璃に
音もなくつもる
春のひかり

硬質な伽藍世界に
微かな不協和音はひびき

その波動は宙へ
幾億光年の彼方へ

おだやかな春を伝える
{ルビ信号=シグナル}とな ....
休日に公園で本を読むのが好きだ。
園内では、緑を眺めることより他にすることがないから、読書に専念できる。
解し難い本を繙(ひもと)くのは公園に限る。

今一つの楽しみは、公園に巣くふ野良猫たち ....
[しらない]

かわってゆくやつらは
水の美しさをしらない




[青い影]

ぼくは月よりも
流氷よりも青く澄んで
ただはかない予感ばかりが
つのるのです  ....
水色の石けんの香りがした

炭酸水の底で
一瞬にしてはじける
小さな苦痛

はじけて溶けて
はじけて溶けて


水色の石けんの香りがした

消えるということ
研ぎすまされた感 ....
シナモンの手触りが残っている

真夜中の台所に
左心房のリズムに
プラッチックのまな板に
なだらかな丘に
オレンジの粒に
困惑の首筋に
濡れた芝生に

冷たくひかる、月のおちる ....
いわゆる
ぜんじどうせんたくき

洗濯物が洗えます



たまんねーな
ぜんじどうせんたくき

自らの全てが動きます
どこいっちゃったんだろう
洗濯物がどうなった ....
ある朝わたしは鴎になり
中央区永代橋の橋桁から白い小さな翼をひろげとびたつ

(そのときわたしははじめて空の名前を知ることになる)


江東区東陽町一丁目三番地
古めかしいビルの窓から
 ....
優しい歌は誰にでも降る
って
空が言ってました

本当?

なら、
あの子にも降りますように

今の空は水色で
すぅと雲が流れてる

この歌も降るのかな
水色と白の音

 ....
電話が鳴っている

図書館の北側には
地平線のようにゆるされた
、窓がある
そらは一層曇っていて
灰色は遠い罪
石瀬琳々さんの未詩・独白おすすめリスト(227)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
鬼婆の髪- 三州生桑未詩・独白307-5-25
温泉宿- 曠野未詩・独白407-5-25
君がいるから_何もいらない- 北大路京 ...未詩・独白12*07-5-24
六月- 曠野未詩・独白207-5-23
正午- 曠野未詩・独白307-5-23
午前4時- 青色銀河 ...未詩・独白807-5-22
草笛- 曠野未詩・独白607-5-18
友へ。_- すぬかん ...未詩・独白307-5-7
今朝マリエンバードで- 三州生桑未詩・独白2*07-4-18
冬の終わり/頃日- 結城 森 ...未詩・独白7*07-4-15
手遅れな男- 服部 剛未詩・独白9*07-4-12
囚人- 服部 剛未詩・独白8*07-4-8
恍惚の部屋_- 服部 剛未詩・独白9*07-4-7
ひっくりかえすひみつ- はらだま ...未詩・独白16*07-4-6
子猫のおとむらひ- 三州生桑未詩・独白4*07-4-4
白い道- ふく未詩・独白207-3-29
誕生日- 乱太郎未詩・独白8*07-3-23
現代詩フォーラム登録1年を振り返って- ぽえむ君未詩・独白30*07-3-20
見知らぬ空- 乱太郎未詩・独白8*07-3-15
願い- 愛穂未詩・独白407-3-15
とったん- 月音未詩・独白707-3-14
春の信号機- 青色銀河 ...未詩・独白307-3-5
子猫- 三州生桑未詩・独白3*07-3-3
ぼろぼろのつばさ_2- 青色銀河 ...未詩・独白507-2-25
炭酸水- mayaco未詩・独白207-2-22
2/15- しゅう未詩・独白107-2-16
ぜんじどうせんたくき- さち未詩・独白11*07-2-14
BLUE_HEAVEN(ノート)- 青色銀河 ...未詩・独白807-2-12
降る歌- ふく未詩・独白4*07-2-8
天使- 青色銀河 ...未詩・独白307-2-2

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8