ドロップ缶 カラカラ鳴らして
君と歩いて

いつから蹴り始めたのか
解らないその石を

君はテンションに任せて
思い切り蹴り上げ

ガシャーンと
どこかのガラスを割ってしまって
 ....
子供が扉をあける 暗がりの重い扉を

そして漂うように群集を掻き分けると

重い扉の先の道を一人で歩いていく。

鋼線の擦れ合う音が身体を刻んでいく。

ふと、懐かしい声が耳もとをかす ....
手を引いて 信号無視で 駆けた夜 おまえの右の手のひらには小さなほくろがある
小指の根元のふくらみのちょうど麓のあたりにある
おまえの手には悲しみが五つ
行き場のない方向へ伸びていて
細い消え入りそうな悲しみで
おまえは僕の ....
  

なにか?
とあまりにも
涼し気に微笑む君
のせいで
僕はとりあえず
牛乳飲んで
落ち着こうと思う
確か僕は
君の肩に手をまわして
さりげない愛情と
そこからなにげなく続 ....
けれども
身じろぎもせず息をひそめて
眠ったふりをとおす
それがきみのためになればいいのだけど

夜が終わるのを待つあいだ
カーテンの裾からもれる淡いひかりに
痙攣するまぶたでこたえなが ....
わたしは
だれのものなのか
だれもおしえてくれなかったので
わたしは文字になりました

そうすると
色々なところで
わたしを使ってくれました

本の中にわたしが居たり
チラシの中に ....
90%知りたい
だけどそれはやめておく

死ぬのはいくつの歳か
それを聞きたいけど
聞かないことにする

と、57歳のおじさんが言った



ぼくの座る
駅前の公園のベンチの前 ....
エミリー
あなたと最初に出会ったのは羊水の中
あなたは何も言わず
私を蹴って押し出してくれました
あなたはそれっきりそのままで
難産だったと語る母にあなたのことを訊いてみたのです ....
【透明人間の憂鬱】

透明人間の悩みは
最近、髪の毛が薄くなってきたこと
これでも若いころは
リーゼント、ヨロシクきめて
ハマのあたりでバリバリに透明だったぜ、ってなもんで
今ではバ ....
裏庭のトマトをもぐようにわたしはわたしになまえを
いくつもつける
(たとえばフランチェスカ、など)
そこにいるわたしテーブルのうえのわたし
わたしがすでにいないところにいるわたし
テーブルの ....
アサリナさんのおすすめリスト(470)
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ほくろ- 黒田康之自由詩305-3-30
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テーブルのうえのフランチェスカ- なを自由詩3203-6-18

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