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むかしがありました
むかしはいつまでも待っておりました
風は砂時計のように
失ったものをひっくり返し
また失いはじめるのでした

たった一本の
傾いた光の下で
自分を整理整頓したりする ....
さくら かんざし
あかねの 鼻緒

ねむりの いわおに 
腰かけ
仰ぐ 


ちり ち り りん
金魚の尾ひれが 
風鈴を蹴る

ちり ち り りん
黄色の帯と 
左手 
 ....
湿った風が吹く朝に
君は薄い火を灯した幹から両手を離す


種の保存の掟は果たせたのだろうか
君の生き方は純粋で幸せだったのだろうか
最後は雲の切れ目から青空が見えたのだろうか


 ....
このはたけは
えいようが
すくないので
なにをうえても
ちっともそだちません
やさいなんて
みんな
やせっぽちで
とても
たべられるしろものじゃ
ありません
ことしこそは
 ....
詩を 描きました。 

小さな詩を 書きました。

相変らずそらは 真っ暗だと言うのに

いきがって 小さな 詩を描きました。

トラさんや タツノオトシゴさんは、

もう ずっと ....
  山並みを巡って
  一本の道が続いていく
  夕暮れ時に
  耳元でふと寂しい曲が流れるものだから
  あの道がどこへ続くのかを
  未だに誰にも言えないでいる



  「 ....
あの日から、
背負ったこの柱は、
復讐だったのかもしれない。

だがもういい。
もういいんだ。

おれは後数日で、
十五から背負い続けた、
柱を下ろし、
そ ....
昔の知り合いから電話があって
ちょっと帰ってこないかって
ナンデって聞いたら
亀ちゃんが死んだよって

久しぶりに海に下りた
なんにでもなれるような気がして
なんにもなれないジレンマ感じ ....
灰色の世界に
黒き髪を濡らして
よどみない雨にかたむく
私という空間
よりそう透明に色が映り
声が風に舞い上がる

つながっている命の音色は
かすれることもなく響いて
光に染まる闇の ....
清流に身を沈め
両手を広げて目を閉じる

上流から押してくる
強い圧力に
決して負けない

循環する旅の途中の
冷たい流れが
この身体を貫くまで

美しい透明のものたちが
わた ....
サフラン色の吐息をつめた
紙風船に
虚空の稚児は
灰色の笑みを浮かべている

道なりに歩いていると
小さな星がすすり泣いていたので
モザイク柄の
傘をさしてあげた

陰った景色は
 ....
さびしくて
ねむれずに
ぽけっとのなかをさぐると
にんぎょうがゆびにふれた
さびしいって
ことばにするたび
つぎからつぎへと
にんぎょうがでてきた
つくえのうえにならべて
ひとりずつ ....
夜の漁から戻ってきたとき
さびれた銀のバケツの中に 一匹の{ルビ河豚=ふぐ}を入れました
おじいが売り物にならないと云ったから
じゃあ飼っても良いの と訊いて
まだ おじいの返事がないうちに
 ....
まさか
ほんものがあらわれるなんて
ゆめにもおもわなかった
いままで
だましだまし
やってきて
すこしは
ほんものらしくなった
はずなのに
ぜんぜん
まったく
たちうちできな ....
夜霧の向こうで、
待っている。
蝸牛。

にょきりと、
角を出してご挨拶。

こんにちは。

ゆるりゆるり、
糸を引き。
てらてらり、
雨水舐めてゆきま ....
草原














おちるおちるる る る る る 青い水
ちいさな ちいさな ちいさな ピンク の ?

 ....
  春よ
   


  国家美術館Aホールの壁に青い大きな絵が三点架けてある。ところが、架けてある
  三枚の画面よりも、どうやら壁の方が見れば四角い凧が浮いている水族館の水 ....
空が割れて
夏で満たされたプールで
泳いでいる
さかなのアンテナで
誰とも触れることなく、すり抜けて
泳いでいる
すれちがう誰もさようならをうたわない


体の中心がどこなのか
わ ....
蘭州を出発してからもう2日も経つが
鉄路は大きな曲線をいくつか描いて
岩の転がる砂地と、とうめいな蒼色の空
それだけの風景はいっこうに変わる気配がなく
ホウロウのカップで
開水に粉コーヒーを ....
  
  わたしの中に森が生まれたとき
  その枝は音もなく広げられた
  指先から胸へと続く水脈に
  細く流れてゆく愛と
  時おり流れを乱す悲しみ



  わたしを立ち止まら ....
ベッドの上に横たわり
胸の上で組まれた手が
呼吸に合わせて上下する
その規則的な動きを凝視し
眼を逸らすことが出来ない

肉厚のごろんとした手は
ずいぶん年老いてしまった
額の皺も ....
バスルームに聞えて来たのは
ベランダのふうりんの音
さんど ちり〜ん ちろり〜ん ちり〜ん

急いでバスタオルに身を包んで
ふうりんを見に・・・
短冊は揺れてるけれど音は出ない
カーテン ....
どうしたら此処から翔べるのか
そればかり考えていて
けっきょく何処にも翔べなかった

次々と羽化する蝶たちを
横目で見ながら
葉陰に守られて留まって

安穏

すがるような言葉 ....
ある日の夕方
ポチは神妙な顔をして
私の前におすわりをして
喋りはじめた

ねぇ。
ボクはずっと前から考えていたのだけど
どうして人は平気で人を傷つけたり
いがみ合ってみたり
 ....
知らない

暑くもない

ちょっとだけ寒かったりする


初めまして
わたしは

あれ
誰でしたっけ?

夏の果てに棲むという

或いは大きな口をひらけて
あれは ....
一日終わる 堕天使達の

かくも短き 一夜の宴

折れた翼を 探しつつ

心の氷 溶けざらん

旨き肴と 旨き水

膳に集いし 一時や

心に羽根が 生まれる如く

話し弾 ....
それを見つけたのはもう随分昔です


早口言葉みたいに呪文みたいにお経みたいに
聞き取れないような音で速さで
青で赤で黄で鮮やかな色彩で時に真っ黒で
真っ直ぐに進んで行きました
 ....
このひと だれよ

じいちゃんの にいさんだぢだ
五人兄弟だったのも
三人は 戦争さ いって 死んだんだ
ほら もうひとりの おじさんは かえってきて
そこで 店っこやってるべ
じいちゃ ....
もう いいかい。

もう いいよ。


草にまけるかと思った
あんまりにも長いあいだ かくれていたから
風が強く吹くたびに私の肌は傷ついた

動くことはできない
みつかってしま ....
ぼくらはあまりにも醜いから
醜いから誰かに会うことが恐くて
となりの惑星にさえまだ行く勇気がない

そんな醜いぼくらのせめてもの救いは
この星にうたがあるってことだ
どこを捜しても どこを ....
知さんの自由詩おすすめリスト(229)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
整理整頓- tonpekep自由詩16*05-8-31
献花- 千波 一 ...自由詩43*05-8-29
空蝉- しらいし ...自由詩15*05-8-27
やせっぽち- アンテ自由詩305-8-26
墓所。- すぬかん ...自由詩18*05-8-25
帰路- 嘉野千尋自由詩11*05-8-24
「_はしら。_」- PULL.自由詩13*05-8-24
ウミガメ- 芳賀梨花 ...自由詩13*05-8-24
くりかえす- こしごえ自由詩7*05-8-23
清流に- フォマル ...自由詩10*05-8-22
失恋- こしごえ自由詩29*05-8-22
みんな- アンテ自由詩605-8-21
河豚(ふぐ)は飛ぶ- 日和自由詩14+*05-8-20
ほんもの- アンテ自由詩4*05-8-19
「_うご。_」- PULL.自由詩7*05-8-19
草原- m.qyi自由詩405-8-17
春よ- m.qyi自由詩505-8-16
満水の夏- 望月 ゆ ...自由詩37*05-8-15
ひめりんごたちへ- たりぽん ...自由詩9*05-8-14
森の風景- 嘉野千尋自由詩36*05-8-12
その手に- 落合朱美自由詩10*05-8-12
ふうりん- しらいし ...自由詩8*05-8-9
風になれなかった- 落合朱美自由詩9*05-8-9
犬的思考- 落合朱美自由詩9*05-8-9
カバかもしれない- tonpekep自由詩18*05-8-8
一筆啓上- しらいし ...自由詩4*05-8-8
いのち- 大西 チ ...自由詩12*05-8-7
かえってこない- 砂木自由詩10*05-8-7
かくれんぼ- ばら自由詩5*05-8-5
うた- tonpekep自由詩13*05-8-4

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