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罵りあうためにあなたを欲したのではなかった
ただ
ままならぬ人の世で瞬きの間だけでも
互いの鼓動を抱きしめることで
少し眠りたかっただけなのに
淋しさよりも悲しみを
罵声ではなく歌声を
 ....
人は己の踏み締めた足跡に人生を見る
しかし踏み潰したものを見ることはない
見つめれば脚を踏み出せず
歩を進めれば踏み潰さざるを得ない
人が脚を持ちそれがまた
踏みにじる罪深さから逃れられない ....
人は何も持たずにこの世に出でて
何かに押しつぶされそうに
喘ぎながら生きている
何のためにと問いかけることは
おそらくは禁句であって
しかも新たな分身を作る
己の問いの答えもないまま

 ....
影がありそして光があるように
光だけでは光は見えず
影のみでは闇も知れぬまま
互いの温度の違いの中に
愛する人の存在を感じ
すれ違うことで孤独を知る

寄り添うように生きるこ ....
あの人も去ってこの人も去って
行く道の知れぬこの先を
一人歩いてゆかねばならぬというのなら

悲しみにも嫉妬にも涙することはないのだろうか

ただ孤独ゆえの涙は透明で美しいといっても
そ ....
擦り切れた指先でなぞる未来も持たず
一瞬の刺激
読み捨てられる雑誌のように
そのために私たちは在るのではない
愛しているという言葉は
搾取するための言葉ではなく
私たちもそれを望んで口にし ....
人がなぜ目を持つのか
明確な答えはない
愛するものを見るためか
憎むべき相手を睨むためか
どちらにせよ人は
目に見えるものに縛られる
本当に大切なものは
目に見えるものではないと知りな ....
まみれてしまった
人知れず汚れていく生き様
心凍えてもう戻れないと
君は言うけれど
凍える世界にいればこそ
私たちの吐息は白く輝く
だから大丈夫
まだ君は
歩いてゆける
人生には三つの弦があるという
理想と現実と失望と
それらをかき鳴らした音色が
夢と呼ばれるものであると
ある人は言う

理想を天とし
現実を地とし
失望を人とするならば
この世界に諦 ....
私が欲していた言葉の先にはあなたがいた
たとえその姿が偽りであっても
私には溺れるより他にない
軋む身体をつなぐあなたの声が
また私を壊そうとする
寂しさと不安の合わせ鏡に写るのは
あなた ....
音の中で踊る手は
揺れ惑う想いを引き裂いて
引き寄せた悲しみを
天に帰す

わたしの瞳に宿る寂しさが
天と地の狭間にある弦を
かき鳴らすとき
雨音がわたしの頬を伝い流れて
旋律を変え ....
楔形文字で時を刻んでみた
シュメール人ではなかったことに気がついた
なので
時を楔形にすることに決めたが
そもそも見えるものでないことに気がついた
亀の甲羅に刻んでもみたが
鼈甲の髪飾りに ....
木が二つないと
涙を流して君を想っても
「淋しい」にはならないから
声に出しても言えず

たった一人
君を想う僕は
悲しみを沐す

恋しい恋しいと降る雨に
根腐れしそうになりながら ....
打ち捨てられてそこにある
朽ちたピアノ
横たわる私
ぽろんぽろんと
雨音と共に
雫が鍵盤を叩く
音色が世界を包むとき
雷が悲しみを切り裂く
思いはどこへ
姿なき君の手をとり
ぬかる ....
高音域の理想が響き渡る中を
はぐれないように
迷わないように
独り涙を震わせて
かすかな音色が道しるべ

青白い道に倒れても
失意の海に沈んでも
理想の音波に打ち砕かれても
けだるい ....
この星に死が満ちるとき
歌われる悲しみは
残されたものを慰めはしない
人は孤独だ
死に逝くものだ
と宣言しても
それとて寂しさを慰めはしない

電気的に結びつかない
陽子と中性子は
 ....
二人でいるときは
想像
エデンの園
そして
失楽園落下恋

堕ちてゆく感覚に
流星を
一瞬の輝き

せめて二人でいるときは
排泄ではなく
闘争ではなく
見栄ではなく

 ....
音もなく燃える僕たちに
口はいらない

君を抱くこの腕に
月の光が唄う

始まりも終わりもなく
闇の世界に
ふたり
照らされながら
砂の上に
時をばらまいた
風が吹いて
時間が流される

帰らざる時の終わりに
横たわる
あなた

打ち寄せる波間は
遠き日の思いを映す

思いが心を焦がす前に
光よ
わた ....
君の白く美しい足には
性欲が刻まれている
君の焼け付くような感情には
じつは打算が埋め込まれている
君の足に手を伸ばすこの腕は
刻まれたものを読み取り
君に焼かれたこの心は
埋め込まれた ....
恋は落下するものだ
突然上から落ちてくる
だからって
見上げてばかりじゃ首も疲れる
受け取れても
恋は落下するものだ
やがて手からぽんぽろりん
やがて目からぽんぽろりん

恋と一緒 ....
希望は風に細切れて
愛は化石に埋もれた

思い出は酒の波間に漂って
一口飲めば目から零れた

世界の終わりに宝石はなく
ただ涙だけが幾重にも輝いて

三つの絃が語る未来と
孤独が朗 ....
満ち潮のとき
右足を動かし

引き潮のとき
左足を動かす

波と風の楽団をバックに
けだるげな夕日の照明

そうやってわたしは
地球と踊る
ボタンが取れて
心も取れた

はだけた世界に
乱れて飛んだ
あなたの思いは
月に溶けて

宙を舞う力なき手に
ただ一つ
霞だけでも掴めれば

わたしの思いも粉にして
あなた ....
結婚は雑巾
汚れては洗い
穢れぬようにカビないように
絞り続けて
布はほつれる

愛は悲しみであり
人として
死んでゆかねばならぬ
絶対の孤独の裏返し
孤独と傷の共有

恋は単 ....
生きてさえあれば
悲しむことだってできる
君の涙をそっと弾いて
星にだってしてあげられる

生きてさえあれば
将来だって泣けるんだ
それがどんなに悲しむべきことでも
消えてなくなること ....
この骸に湧き出でる
形無きもの

己の心に押しつぶされるならば
その重さはどこから来るというのか

わたしがあの人を想うとき
どこかで誰かの心から
何かが消えているのだろうか

わ ....
君の口付けを
夢見た日々は過ぎ
思い描いた風景は巻き取られる

新しい大地が現れるわけでもなく
羽の生えた女が
降臨することも笑い話でしかない

捨てられた世においては
布切れに女 ....
弦が弾け飛んだ世界で
美しい旋律など
ない

ただ
哀れみを乞うように
垂れ下がる世界が広がる

せめてその
あなたの腰部
しろく張り詰めた曲線をなぞり
歌声を響かせる
こんな ....
きみが僕を
心に焼き付けていたら
男前ではないので
さぞ不細工な焼印だろう
でも僕は
焼かれると燃えてしまうから
きみの心には
焼きつかない

きみが詩で
すごいものを作ったら
 ....
ルナクさんのアマル・シャタカさんおすすめリスト(97)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
蜃気楼の彼方- アマル・ ...自由詩9*07-3-29
駆け巡る悲しみの果てに- アマル・ ...自由詩11*07-3-26
悲しみの向こう側- アマル・ ...自由詩607-3-13
それを愛と呼ぶなら- アマル・ ...自由詩6*07-3-8
祈り- アマル・ ...自由詩4*07-2-28
軌跡鎮魂歌- アマル・ ...自由詩10*07-2-25
星屑の記憶- アマル・ ...自由詩607-1-15
白夜- アマル・ ...自由詩707-1-4
三つの弦の物語- アマル・ ...自由詩14*07-1-2
欲しい言葉- アマル・ ...自由詩7*06-12-25
慈芽留歌- アマル・ ...自由詩1006-12-13
刻印- アマル・ ...自由詩706-10-29
沐雨- アマル・ ...自由詩906-7-24
ジャズワルツ- アマル・ ...自由詩1006-7-19
寂滅星歌- アマル・ ...自由詩806-7-9
銀河流星- アマル・ ...自由詩406-7-5
アダム- アマル・ ...自由詩506-6-19
月の光しかない夜に- アマル・ ...自由詩6*06-5-28
砂流歌- アマル・ ...自由詩1606-5-17
惜別の歌- アマル・ ...自由詩606-5-15
落下散- アマル・ ...自由詩506-5-10
化石の荒野- アマル・ ...自由詩406-5-2
円舞曲- アマル・ ...未詩・独白806-4-27
月光蝶- アマル・ ...自由詩1506-4-25
暗喩篇- アマル・ ...未詩・独白906-4-16
生きてこそ- アマル・ ...自由詩1006-4-13
流体閃光- アマル・ ...自由詩506-4-13
君の名は- アマル・ ...自由詩706-4-6
調律- アマル・ ...自由詩9*06-4-3
未知で無知- アマル・ ...自由詩8*06-4-3

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