すべてのおすすめ
今宵も偽りの服を着て 裏の門をくぐる
嘘を吐くクチビル 罪悪感はない
ムズカシイ言葉を喋りだす テレビの音を消して
砂漠への時間を 優雅に楽しむ
タバコに火をつけないで 白い煙を吐かな ....
未来が何も見えなくて
後ろを振り返った
咲いた桜が散っていく
向こうには
君
ひなたのバイクの運転席で
猫がうたた寝
微動だにせんな
ふてぶてしいが気持ちよさそうだな
春休みの子どもたちは
自転車を公園の入口に倒して
人工の河原でバシャバシャ
びしょぬれだけど ....
淡紅が揺れるから心が騒ぐ
フェンス越しの桜並木
隙間から覗くと学び舎が重なって
霞む
春の魔法にかかった
お別れはずいぶん昔に済ませたのに
世界が淡紅一色に染まる頃
すれ違った昇 ....
肺が焦げる夜
盲目の影は忍び
言い訳の暗室で
嘆きの雫を
垂らすならば
今すぐ探しにいこう
星屑のマーケット
弓をひく光線
孤独を突き刺す
白矢は流星
この心臓を貫 ....
朝刊から目を離さずに
気の無い空返事
それは。あなたの得意技
わたしが何を考えていようとも
お構いなし
空気のような存在
親しすぎる関係の果てに待ち受けるのは
そんな空虚さだ ....
デザートワイン
貴腐ワイン
とろりとした
はちみつ色のワイン
それはそれは
まったりとした
甘く
優しい味
・・・・頭が痛い
あまりに甘く
優しい味
....
あいつは、いつも、うそばっかり
ゆびきりしても、だいっきらいっていっても、うそばっかり
今日も、うそをついて
「今日はなんの日だ?」
「あんたの日よ。4 ....
取引先と切れた
親友が転勤で遠くに行った
母が再入院した
そして今、
花見をした帰り
前を歩くわが妻
うまくいけば
子ができて
うまくいけば
その子は老いた妻を
今の私と母のよ ....
息を吸って
止めて
3秒
空を見て
太陽に勇気を貰って
小鳥さんにコンニチハをして
そっと
前を見て
渇いた眼球に
一度瞬きをして
口を引いて
目を細めて
全感情を注ぐ
....
おれがオギャーと言った日から
おかんのスイッチ ON
そいつは不思議なスイッチで
おかん睡眠中も ON
温泉浸かってても ON
極楽極楽言いながら ON
おれか ....
メガネは目が見えなくなってしまった
どこに何があるのかわからない
手探りで記憶と慣れを頼りにしながら
必要なものを手にとるしかなかった
メガネにとって
目の前も頭の中も全てが真っ白だった
....
僕と君が出会った頃
君は緑色の服を着ていた
僕は
白いセーターだったね
君の事が好きで
君を包み、抱き締めていた
どんなに強い風も
寒い雪も
冷たい雨も
暑い日差 ....
せせらぎの横で
赤い花の蜜を啜る
掌ほどの小さな命が
力強く羽ばたいている
ハミングバード
悲しみは置いてゆきなよ
君の小さな体では
あまりにも荷が重過ぎる
追 ....
耳の中に何か忘れ物をした気がして
振り返ってみるけれど
耳の中に帰る道を忘れてしまった
どうにかしようと耳を澄ましても
聞きたくない音や言葉ばかり聞こえてしまう
まもなく桜がきれいに咲き始め ....
折りたたまれてゆく季節は
いつか振り返れば
一瞬なのかもしれない
湧きいずる水におされて
いま
雲母のいちまいが
なめらかに遠ざかる
使いきれなかったノートの白さ
描ききれなか ....
1980年12月9日生まれの彼女は
もう一日早く生まれてればジョン・レノンの命日と同じ日だったのにって言う
スカートの裾を春風にはためかせながら
本当はべつに人は死んだら生まれ変わるとか
そん ....
光が射した、その場所に
あなたが、にこっ、と笑ってる
待ち望んでる、その姿
瞼の裏で、模擬練習
あなたを抱く、手がいつも
温かであれ
柔らかくあれ
願いを込めて、また今日も
....
きのう友達のミクシィからログインして
昔の彼女をさがしてしまった
彼女の妹の日記に書きこまれた
文字のつらなりに
きっとじぶんをさがしていた
出張がえりの
車窓 ....
綺麗にしか飾れない僕の言葉なんて
まるで役に立ちやしないだろうから
君がこの丸い地球の片隅で泣くのなら
僕も君と共に泣こう
君のもとへ行くには
この地球はあまりにも広いから
君を見つけ ....
仄白く明けてゆく空と
暦の眠りから覚めた蕾が
共鳴して
三月の和音を弾く
冬を忘れた陽射しは甘く
僅かに紅を挿した絹の切れ端に
はなびら、の名を与える
こころにある哀しみや空洞を ....
ただいま
遅くなっちゃってごめんね
上司に残業任されちゃってさ
あんな奴消えちゃえばいいのにね
Deleteボタン一発で
ごめんね
くだらない話はこれくらいにしよう
....
「あれ?黒髪に戻したんだ?」
「うん、就活が忙しいからね…」
オシャレに余念の無かったあいつも
忙しさのあまり我を忘れている
「あれ?ピアス塞いだんだ?」
「うん、そろそろ卒業 ....
春になりましたねぇ
と叫んだら
おまえっていつもじゃん
と言われてしまった
それって何なの
グラデュエーション
今の季節
はっきりとした区切りのようなものを感じる
北の国よ ....
前略 手紙は届きましたでしょうか?
お読みになられたなら
そのまま捨ててくださって結構ですので
夢を見ることしか許されない街
標識も消えた交差点
重ならない夜 肩を寄せ合いながら
....
夢見て追い掛けた
君の背中
夏雲
鮮やかに
生きた日々を照らすよ
僕等それぞれ
描いた未来を
確かめ合いながら
風を追い越そう
幻が永遠というなら
重ねた日々の
虚しさもきっと
空へ還るだろう
....
黄金のかけらが
風に、吹かれている
だんでらいおん
綺麗だね
とても綺麗
アスファルトの
ど真ん中
仁王立ちしているさまが
とても
だんでらいおん ....
もしも
世界中の人が
本当だと言っても
私が信じることができなかったら
それは私にとっては
本当のことじゃなくて
もしも
世界中の人が
嘘だと言っても
私が信じることができたら
そ ....
たくさんの花を枯らした
サボテンやアロエも枯らしたし
ケフィアやカスピ海ヨーグルトも駄目にした
それでも命は大切にしなければならないからと
小さな虫はその形や色が嫌いでも
なるべく殺さず ....
寂しくなると
君のことを思い出す
この気持ちが
恋か愛かなんなのか
もうわからない
ただ、今も君に会いたい
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18