開かれていない
 扉は
 開けることができる

 予感のうち
 大通りを歩き
 天秤は傾ぐ

 路地か聖性か
 重なる街

 歩行
 ときに白い肉
 指の腹
 青に砂
 ....
迷惑をかけたくないのに
何かするたび
みんなの憎しみを買う
うまくやりたいけど
何か言うたび
みんなの嘲笑を誘う


いいひとになりたかった
僕には才能がない
ならば
僕 ....
チェンバースは
やりかたってもんを
とても、よく
心得ている
それは
おれの寝床で
今日に
踏ん切りがつかない
おれの意識を
疾走させる
果てし ....
町には、
都会の路傍の実を摘み
ジャムを作る女もいるのです。

黒く指をそめながら、
けして与えられるものでも
買うものでもなく
何かを知るために。

立ち枯れる花たちが、
夏色を ....
 光に目を凝らすと
 色彩が失われ
 あらゆるカタチはこわれている
 ひとつの塊にしかみえなくなっている

 蠢くものの姿がみえない
 ほかと選別できないから言葉がうかびあがら ....
線路というやつはなんだって
この直線的な箱を
ねじ曲げることなく
流していけるのだろう
緩やかに曲がってくクセして


ぼくは客車のぱさぱさとした手触りの赤い
キルトのようなベッドの上 ....
高速道路からみえる
一番目立つ集合住宅
おそらく
ここは
八王子あたり
名前を
つける

マツリハイツ

窓のひとつ
ひとつに
すき 
きらい 

はりつける
頭だけ ....
どんな時も星空はある。
雨の夕方にも曇りの真夜中にも
青々と広がる空が頭上にあるときも。
その青空の、雨雲の、曇天の、
その上には常に闇があり星があり、
この世は闇に閉ざされた空間こそが常で ....
どこかへ詩を読みに行ってつまらなかった。なんて当たり前すぎることで、そういうのをいちいちクサすのはもうやめにしよう。っと20歳のときぐらいにおもった。残念な詩に遭遇するなんてことは、もう、夏があついぐ .... 雨の日のヤマネ
からつむり
生まれたばかりのアメフラシ
カマキリ

なんの夢を見てるのだろうね
ぱたぱたする
そのしっぽのその下に
小さな太鼓でも置いておこうか

おいで
秘密基 ....
おれはくるしみたい
おれはおまえでくるしみたい
たとえば八月の朝
池をながめるベンチのよこで
たとえば熱い夜道
家までつづく短い坂のうえで
たとえばオクラを
並べた皿のマヨネーズの横で
 ....
ひとを見切るのが、
早すぎるのかもしれないけれど、
会社へ行っても、
あまりにも、信じられないくらい、
信じることのできない人たちばかり。
ぼくはもう、
いやんなっちゃったよ。

いや ....
道を歩けば 犬とすれ違う
人とすれ違う
暗雲を 見上げ
虹を見つめる

屋根を見上げ
雨だれで 口を潤し
石ころの 匂いを感じ
緑の葉を 味わう

小石を拾いあげる
川の中に 放 ....
{引用=前書き: 
毎日暑い日が続きます。毛深い方、そうでもない方、弁別すれば薄い方、みなさまいかがお過ごしでしょうか。
ご好評をいただきました「陰毛を考える」もいよいよ最終回となりました。
引 ....
突然にドアが閉まり外は雨で晴れた嘘で
求めあってそれを拒みそれを受けて袖を噛んで
意味を探す世界中の老いたメディア無為な学者
帰る場所はやがて私原子核の雲のように

情熱は延焼する劣化しつつ ....
陽射しが強く照り付けるたび
懐かしく思い出される夏の日
肌触りのいい
風がよく通るシャツ
あの頃は
いくら汗をかいてもよかった

日が暮れるまでに帰るルール1
七時になっても日は暮れな ....
公園でタバコをくゆらせていると

大胆不敵な白いヤツがやってくる

ニャンと甘えた声で



*平成22年3月 詩集「十二色入り」より
冬瓜は夏の瓜
翡翠色に煮あげて冷やして食べます

石敢當さんの好物で
石敢當さんは
「これを食べると力が出るんだ」と
夏中ほくほく食べてたそうです

今では季節以外にも見かけるようにな ....
暑い日の中で
シーツは 眠りにつこうとすると
部屋から ひどく遠いように
とても思える

煙草の煙を見つめながら
色々なことを 考える
自転車を こいで
ギターを弾いている

 ....
いま、帰って行った女の子は、
高級店の女の子。
いつものお店より、2倍近くも高い。
いったい、そんなお金をかけたら、
どういう女の子がくるのか、
経験として、知りたかった。


ぼ ....
 
 
朝めざめると
あなたは哀しい
人の形をしていた

毎朝きまって
そうなのだとしても
本当のことは
けっして言わなかった

言葉にできないことや
したくないことを
たく ....
ベットソファ
枕元のくずかごに
ティッシュを捨ててしまったので
熱射病気味のわたしは
ひと晩中、このかおりの
林をさまよう夢の中でした

不器用に明るい下草を踏みしめると
やわらか ....
学問ではなく
経験でもなく
喉の渇きをただ癒すためでもなく
僕は君の元へいそぐ
言い訳したくはなくて

君はたぶん泣いている
それはそれで困るのだけど
君が笑っていると僕 ....
「今日は死ぬにはとてもいい日だ」


風が吹く
ヒマラヤスギが黙然と口を閉ざす草原で
空気に重さがあること
シルバーアロワナの鱗に始点も終点もないとして
明日が普遍してもいい ....
何者でもない 何者かへと黙礼をする
白く底の無い曇った空をひとすじつう
っと黒い鳥の影がとおりすぎる。
わたしはいったい誰なのか
しらむおもてに波ひとつ立たずないだ
水平線を立ちつくす
す ....
夜明けを思うとき
それはなぜ青いのだろう
青い空、青い海
黎明の{ルビ昆明=クンミン}

あたたかな浅瀬で
始めたばかりの弱肉強食に勤しんでいたはずの君たち
化石になってしまうなんて
 ....
地方の映画館で、映画を見た。
素直な青春映画で、
批評家には馬鹿にされるだろうけれど、
わたしは好きだった。
客は、わたしひとりだった。
もし、わたしがその街へ、
出張で行かなければ、 ....
朝の散歩に出かける
浜辺に梱包されたものが置かれている
私が梱包をほどいてしまったばかりに
宇宙の内側に居たはずの私達は
混沌とした宇宙の外側に放り出された

そこに収められていたピアノ
 ....
いつまでも世界は甘く痺れます イエスタデイのしわざでしょうか

雨水と花で僕らは生きられた イエスタデイには分からないけれど

雨が降る世界のどこかの街でまたイエスタデイを歌っていようね

 ....
  ひからびた
  老いた女の体を抱いた
  そのいのちは
  すっぱい匂いがした



  新聞紙をまるめたような
  ちいさなかたまりを
  ぼくはしばらく
  もて余 ....
さきさんのおすすめリスト(622)
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